車中泊に適した車種」カテゴリーアーカイブ

車中泊をするために車を用意しようと思っている方のため、キャンピングカーを除く普通車・軽自動車でどの車が車中泊しやすいのかということについて考えていきます。

燃費競争もいいけれど

トヨタプリウスのアメリカにおける調査結果が出ましたが、アクセルペダル自体が国内と違う部品を現地調達していたことや、フロアマットの不具合以外には致命的な欠陥は出なかったそうで、エンジンが勝手に暴走する疑惑というのは払拭されたようです。しかしながら、車は安全に使えてなんぼのものなので、トラブル発生の当初、すぐに安全確保のための行動を取らなかった事がここまでの騒ぎになってしまったということもあり、改めてメーカーとしての安全確保のための姿勢が問われるところであると思います。

車中泊に適した車として、さまざまな車が挙げられていますが、移動手段としての使用が主になるため、安全を前面に出している車であればそれは歓迎すべき事です。たまたま昨日テレビを見ていて、富士重工の社長がレガシィツーリングワゴンの新しい運転アシスト機能について紹介した番組を見、その性能に正直びっくりしました。CCDカメラを2台搭載することで、前方にある障害物を立体的に確認し、ノーブレーキのまま車や歩行者、自転車などにぶつかりそうになったら自動でブレーキをかけたり、車がふらついて車線をはみ出しそうになったら警告音を出すなど、いざという時には大変頼りになる印象でした。また、アクセルとブレーキを間違えてお店に突っ込むようなことがないような対策も取られているようです。さらに、高速道路走行時に、前車との間隔を一定に保ってくれる機能は、長距離ドライブの負担を劇的に軽減してくれることが予想できます。以前、速度をセットするとその速度のまま走ることのできるオートクルーズ機能のある車に乗っていたことがあったのですが、上り坂でも速度が低下せずに進めるというのは実に便利でした。スバルのオートクルーズはさらにその上を行くもので、実に興味深いものです。

レガシィツーリングワゴンの車中泊をするためのシートアレンジについては、後部座席を前倒しし、荷室とつなげることでフラットな空間を作ることができそうです。走行を安定させることを重視した設計ということもあり、天井が低いので快適度は減るかも知れませんが、今の時期のような雪を心配しながら出掛けたいというような場合は、室内の快適さとともに走行性能や安全性も加味して選択した場合、個人的にはかなり興味深い車に思えます。

富士重工の社長は昨日の番組(BS JAPAN カンブリア宮殿「ぶつからないクルマ」の技術革新で不況を打ち破れ!)の中で、海外よりも国内での売り上げを伸ばすことが会社の業績アップに繋がるというような事をおっしゃっていましたが、改めて日本の消費者の物を選ぶ際の要求は半端ではないことが実感できました。そういう意味からも、もっと私たちが車中泊に適した車について、声を挙げて行くことによって、どこかのメーカーがそれだけのニーズがあるならということで開発してくれないものかなと思いますね(^^;)。レガシィの安全性能を搭載し、車の中で十分寝られるだけでなく、多少動けるような広さを持つ車があれば、それだけでもスキーやスノーボードをやっている人には新たなニーズ喚起ができるような気もするのですが。


車中泊が売りの車?

車の中で寝ると一言で言っても、さまざまな形態はあると思いますが、一般的な物の考えとして、キャンピングカーで寝るのと違い、ほとんどの場合、メーカーがそうした事を売りにするということはほとんどないと言ってもいいでしょう。以前はマツダのボンゴフレンディのオートフリートップが車の中で寝られることを売りにしていましたが、最近になって車中泊をメーカーが売りにした車が出てきました。

車中泊に興味がある方なら今さらといった感じだと思いますが、今年に入ってホンダのフリードスパイクのコマーシャルで後部座席をフラットにして、そこに寝袋を使って2人が寝るアレンジを紹介しています。フリードスパイクは前モデルのモビリオスパイクから車中泊のしやすい車として定評がありましたが、メーカーの方もそうした車に対するニーズを無視できなくなった現われなのかとすら思ってしまいました。

まだどうなるかわからないものの、高速道路におけるさまざまな社会実験が繰り返される中、高速道路上で長い時間を過ごす状況はそうそう変わるとは思えません。現状でサービスエリア内の宿泊施設が限られる中、できるだけ高速から降りないで目的地へ向かうためには、必然的に車の中で仮眠を取らざるを得ない状況になってしまいます。高速道路の無料化が実現すれば、いつでも高速道路から降りることができるので、インターチェンジ近くのビジネスホテルに宿を取ることが現実的になるのでそうした装備はいらなくなるかも知れません。ただ、そうなったとしても私自身は車中泊の旅を続けると思いますが(^^;)。

客観的に考えても、今の状況が劇的に変わり、車内での仮眠が必要なくなるような状況にならないと思いますので、ここは他のメーカーも追随をしていただいて、何も用意しなくても簡単に寝床を作ることのできるような車の提案もご一考いただければなあと思います。


SUZUKI 新型SOLIO のスペックを見る

スズキのソリオといえば、かつてワゴンRプラスという名で出た普通自動車のシリーズでしたが、今回、フルモデルチェンジされ、1200ccでの発売です。ワゴンRというより同社の軽自動車パレットを元にして作られた後部ドアがスライド式になりました。室内も広くなっており、前のドアを開けなくても後部のスライドドアから運転席まで移動できるウォークスルーが売りになっているそうです。こうした点は軽自動車にはできない芸当ですが、果たしてこのソリオは車中泊のための車としてどうなのかというのをまだ実車を見ないうちから検討してみたいと思います。ちなみに、私の次の車としてはちょっと予算的に厳しそうなので、将来的に見た場合の検討課題ということで書き連ねていきましょう。ちなみに、メーカーのホームページは以下のところで、ここにあるもので判断していきます。

http://www.suzuki.co.jp/car/solio/

私がワゴンRを車中泊用として重宝しているのは、助手席部分が前に倒れることが挙げられます。長尺のものを放り込めるような作りになっているため、人間も助手席側に寝ることが出来るようになるからです。このギミックはどうなっているのか上記のホームページで確認したところ、軽のワゴンRと同じようにできるようになっているようでした。こうなると、俄然車中泊用として使える車に仕上がっているようで、期待は大きいですね。先日、この車を三菱自動車のディーラーでも売ることになったことがニュースになっていましたが、こういう車が売れてくれれば、中古車としても割安な価格で程度のいい車が出回ってくる可能性があるので期待したいところです。

現在、後部ドアがスライド式のワンボックス車に乗っているので余計にそう思うのかも知れませんが、込み合っている駐車場で乗り降りする場合、スライドドアから出入りできるというのは実に便利なものです。スライドドアのない車の場合、気を付けてドアを開けないと隣の車を傷つけてしまうだけでなく、風の強い日などはかなり注意していてもいきなり大きく開く危険性があります。特にこれからの時期は風が強いので、屋外の混んでいる駐車場に停める場合は注意しましょう。

価格で比べた場合、まず考えられるライバルというのは同じスズキのパレットやエブリィワゴン、ダイハツのタントなどの軽自動車になると思います。新車で購入する場合、毎年の税金や車検費用を比べて軽自動車にシフトする方が多いですが、私などは逆に軽自動車に150万前後かけるなら、こうした普通車の方がいいかなとも思います。他社のコンパクトカーでは、1200ccクラスというと、トヨタのヴィッツ、日産のマーチ、マツダのデミオ、ホンダのフィットあたりとの比較になるかも知れません。そうした普通車のコンパクトカーにおいて、車中泊に適した車というのが今まではありませんでしたが、このソリオの登場で気軽に車中泊の旅に出られる方が増えるのではないかと期待するところです。

ただ、気になることもあります。これはスズキの最近の傾向でもありますが、相変わらずソリオも全グレードでスペアタイヤはオプションになっていて、簡易修理キットが付属します。そして、燃費向上のためか、これも全グレードでトランスミッションがCVTしか用意されていません。新車のうちからこんな心配をしてもしょうがないかも知れませんが、もしトランスミッションのトラブルが起こった場合、まずディーラー以外での修理は不可能でしょう。こうした変更の上に燃費を伸ばしているので文句を言ってもしょうがないかも知れませんが、高い買い物をし、長く乗り続けるには、修理や代替部品が中古で入手可能な従来のオートマチックのトランスミッション車の設定があっても良さそうに思うのですが。

メーカーの方でもすでにテレビコマーシャルも始まっていますし、現車を見ることのできる機会も出てくるように思います。今後軽自動車の税金がどう変わっていくのかにもよるとは思いますが、今後のこのシリーズの流れを注目して見ていく中で、次の次くらいの購入候補にしてみようかなとも思います。1、2名での車中泊カーとして、ファミリーカーとしても使えそうな車を、他のメーカーでも出してくれれば楽しくなるのになと思います。


中古車を探す楽しみ

相変わらずまだ新しい車の手配ができず、代車生活を送っています。といっても、無理に高値で買うことはないと諭され、年明け以降に安く入ってくるまで待った方が得策ということで、まだしばらく代車に乗っていてもいいということになりました。

今乗っている三菱タウンボックスワイドは普通車ということで、実は3列目にもシートがあるのですが、今までは取り外した状態で使っていたのですが、もうしばらく乗るのならということで、3列目の2つの座席を付けたのですが、実はこの車、座席のほかに前のオーナーが作ったらしい荷室に敷く木のパネルがあるので、それもついでに乗せておいたらと言われました。で、載せてみたのが次の写真です。

このように、まさに車中泊用にあつらえたかのようなフルフラットのスペースが出現しました。前のオーナーが仕事で使っていたのか、車中泊の旅をしていたのかはわかりませんが、とりあえずこの状態で改めて乗ることにしました。このパネルはかなり完成度の高いものになっていて、最後尾の座席をパネルを敷いたまま設置することが出来るのにはびっくりましました。

こうしたアレンジの場合、シートベルトは使えないので、座椅子モードという感じでちゃぶ台をのせて使うのによさそうです。写真では2席の両方とも設置していますが、左右どちらかの座席だけにして、片側に寝床を作ればすぐ寝られる状況でちょっとした作業もできそうです。このパネルは真ん中で折りたたむことができるようになっていまして、二列目の座席を生かしたい時には後ろ半分のスペースに収まるような感じに収納できます。

エンジンの調子が良く、走行もそこそこならこのまま乗ってもいいかなと思うほどのものですが、残念ながらこの車は17万キロも乗ってしまっていて、ミッションがガタガタするという不具合も抱えているということで商品車としてはちょっとということで代車として出してくれたものです。とりあえず、この車でもどこかに行ってみたいなとすら思えるほどの追加装備だったので、ついここで紹介させていただいた次第です。

今回の事で思い出したことがあります。以前、知り合いが仕事用にと割と高年式のハイエースを購入したという話がありお宅へお邪魔したところ、車はともかく、部屋の中に何やらごちゃごちゃしたものを見つけました。さまざまな木ワクの装備や、シンクのようなポリタンクを付けた装備がゴロゴロしていて、何かと聞いたら、これらの装備が最初から付いていたとのこと。売り手の方もこれはそのまま差し上げますと言って付けたまま買ったものの、荷物を載せるのには邪魔なので取り外したということだったのですが、恐らくそのハイエースも前のオーナーがご自身で気合いを入れて車中泊仕様にしたのだろうと推測されます。個人的には装備を乗せた状態で荷物も載せればいいのにと思いましたが、その知り合いの方は車中泊にそれほど興味がない方だったので、ゴミとして捨てられてしまうのかとちょっと悲しくなりました。

こうした取り外しの出来る装備については、ネットや雑誌の紹介だけではわからないでしょう。売る方もそうした装備を必ずしも全面に押し出す場合ばかりでもないでしょうし、いわゆるブームになる前からこうした事はよくあったと思いますので、普通の車からキャンピングカーへステップアップするために手離したと思われるような車は、意外とありそうな気がします。これから車中泊用の車を探したいと思われている方は、さりげなく以前の装備が残っていそうな車にめぼしを付けて、足を使って探されるのもいいのではないでしょうか。知り合いが業者にいるような場合は、フラットになるような装備が付いている車を探してもらうというのもいいかも知れません。一から作るとかなりの費用がかかってしまうようなものも、只同然で手に入ってしまえば嬉しいと思いますし。ただ、あまりに古い車はかなり走行距離が行っている場合が多いので、実際に試乗するなどして車自体の調子も確認することをお忘れなく。