いのちの電話に関して私がした誤解はテレビの紹介の仕方を鵜呑みにしたからだった

このブログでは企業やお役所などが問い合わせなどの電話を公開する際、0570から始まる「ナビダイヤル」しか掛ける選択肢がないことについて苦言を発してきました。誤解をしてもらっては困るのですが、同じ市内局番の場所から固定電話で電話する場合には、ナビダイヤルに掛けても特別高額な電話代にはならず、さらに今後、固定電話がIP電話化すると、距離によっての通話料金の違いというものが無くなる方向になっていくので、そうなると固定電話およびひかり電話を利用して固定電話を使っている方については、そこまで0570から始まる番号を忌み嫌わなくても良いと思っています。

問題になるのは、携帯電話・スマホから0570から始まる電話番号に掛ける時です。料金は固定電話と比べて高いだけでなく、無料通話・通話定額オプションの対象でない電話番号のため、通話定額で使える番号だと思って長電話した場合、翌月にはびっくりするような通話料を払わなければいけなくなる可能性があるのです。ずっと固定電話を残している家であればそこまで問題は出ないのですが、固定電話を止めて携帯電話(スマホ)だけにしたご家庭の場合には、高額な翌月払いの通話料の請求を避ける方法がありません。そういう意味で、個人的にはあえて0570から始まる電話番号を案内しているところは、携帯電話ユーザーの事を考えてくれていないのか? と思ってしまうのです。

先日たまたまテレビのニュースで自殺を考えるような事があったらということで、複数の相談できる窓口の電話番号を紹介していたのですが、自殺を考えた場合の連絡先として大きな認知度を持っている「いのちの電話」の電話番号が0570から始まる番号が案内されているのを見て、憤るというよりも、もしかしたら相当のいたずら電話が掛かってきて業務に支障が正じていたり、多くはボランティアに支えられているとは言うものの、できるだけオペレーターを減らして現場の負担を減らしたいという方がどんな相談でも受けるという理念を超えてしまっているのかと思ったのです。

ただ、こうした事は単に私の取り越し苦労であったことが調べてみてわかりました。テレビでサービスを紹介する場合、テレビは全国で同じものが流れますので、全国統一の番号ということで、0570から始まる番号が案内されているようなのです。いのちの電話は全国に拠点があり、ホームページには全国の処点の番号(固定電話で市外局番からの番号)がきちんと掲載されています。固定電話で掛ける場合には0570の番号に掛けても同じ地域の拠点につながるようになっているので、携帯電話から電話する場合には(通話定額オプションに入っている場合は特に)ネットなどで地域の拠点の番号を調べてから掛ければ良いというわけです。

さらに、いのちの電話では24時間は無理でも一部の時間については通話料の掛からないフリーダイヤルでの相談も行なっていて、毎日16時から21時、毎月10日だけは朝8時から翌朝8時までの24時間、「自殺予防いのちの電話」という様々な困難によって自殺をも考えている人に向けたフリーダイヤル「0120−783−556」(IP電話の場合は毎月10日の朝8時から24時間のみで有料になりますが東京03−6634−7830で受け付けています)を公開しています(2023年6月現在)。このような細かいことは、テレビ放送の短い尺の中では伝え切れないので0570番号を案内しているのかと思いますが、せめてフリーダイヤルがあるのなら、その旨をきちんと伝えて欲しいと思います。

ただ、単にフリーダイヤルだけを公開するというのも多大な電話代の負担をフリーダイヤルを設置した団体が負うことになりますし、相談する人もされる人も、できるだけ経費を掛けないで済む仕組みについて知恵を出し合うことも必要なのかも知れません。電話の場合は長電話になりがちですが、そうなるとなかなか電話につながらないような事も起こります。こうした問題を解決する一つの方法として、時間を区切ってチャットで相談を受けるような形で悩んでいる人に寄り添っているところも出てきました。チャットであれば、一人の相談を受けながら複数の相談を待つ人に待ってもらうようなメッセージを送ることもでき、さらに今後は自宅からでなくてもネット環境があれば相談に乗ることもできると思うので、スマホを通信の手段として当り前に使う世代の相談の新しい形として、チャットでの相談についても広がっていって欲しいと思います。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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