普段使いのスマホプランを毎月千円前後にしてもデータ・通話とも満足できそうなプランについて考える

ここのところ、OCNモバイルONEや050plusの新規受付終了とともに、大手キャリア全般がユーザーを高額な「データ・通話全部入りプラン」に誘導するのではないか? と思われるような状況になっています。何も情報を持っていない人にとっては、ドコモであればahamo、あとは楽天モバイルに加入して月3千円前後の通信料を払うことに納得すれば、日常的な利用には不自由しないと思います。

ちなみに、ahamoでは5分以内の通話定額が付いており、データは高速で使えるのが月20GBまでで、それ以降は最大1Mbpsとなります。楽天モバイルはRakuten Linkを使った通話は無料で、データ通信も3GB未満、3~20GB未満、20GB以上で料金が変わってくるので、契約当初は面白がって動画を見まくるような使い方をしていても、ある程度使い方が落ち着いてくれば、月千円から2千円くらいで収まることもあるので、エリアが楽天と楽天が借りているau回線のエリアで使えるなら、ahamoよりもトータルの通信料は安くなる可能性があります。

ahamoの場合は全くデータも通話も使わなくても3千円くらいの出費が毎月かかりますが、ドコモでしか使えないエリアで生活している方もいると思いますので、通話もデータもそれなりに使う場合は悪い選択ではありません。

ただ、もう少し使い方によって安くなる道もないことはありません。ここではもう一つの道である、月千円前後固定でのプラン紹介および、必要に応じてセットした方が良いものについて紹介します。

まず、大手3キャリアの中ではまだ格安でおすすめプランのあるソフトバンク系で言うと、LINEMOのミニプラン(税込990円)が挙げられるでしょう。ミニプランは高速クーポンで月3GBまで利用できますが、他のキャリアやMVNOだと高速を使い切ってしまうと最大128kbpsや200kbpsに制限されてしまいますが、このLINEMOの場合は少し早い最大300kbpsで使うことができます。これでも遅いではないかと言う方もいると思うのですが、使うサービスによってはこの速度でも色々なことはできます。おすすめしたいのが、日常的な利用の中でスマホを使って音楽やラジオを聞くサービスを使うということです。

私が以前契約していたUQモバイルの旧プランでは、速度切替で低速時には最大300kbpsの月3GBプランだったのですが、低速でもradikoやらじる★らじるというインターネットラジオ、Spotifyのような音楽配信サービスは低速でも全く問題なく使うことができました。

シニアの方でも外出時(例えば散歩の時など)にテレビや動画よりも、ラジオや音楽を聞きたいという方はいると思いますし、先日そうしたシニア向けのラジオ付き音楽プレーヤー(すでにシニアが好みそうな演歌や昭和歌謡がセットされている)の通信販売の案内が自宅に届いたのですが、そのプレーヤーの価格は約3万円でした。小型のラジオの場合、どうしても場所により雑音が入ったりして聞き取りにくくなる傾向にあります。また、プリセットされた音楽は変更が効かないのに対し、スマホと通信を使って聞く場合は、ラジオは安定した状況で聞け、音楽配信サービスでも例えばSpotifyの無料会員に登録すれば、アルバムを曲順に聞いたり、頻繁に曲を飛ばすことはできませんが、好みの音楽を登録してランダムにしたものを聞いたり、AIによるその人の好みに合いそうな曲を聞けるサービスもあるので、便利に使えるのではないかと思います。

LINEMOの特徴としては、もし高速通信を使い切ったとしてもLINE電話やビデオ電話に関するデータ通信については高速のままで使えるというポイントもあります。家族間であったり友人同士でLINEを使ったやり取りをしている方であれば、電話番号を使った通話よりもLINEを使う方がメインになってくると思いますので、追加の負担なく思う存分LINEができるというのは、人によっては利便性が高いと思います。

もし電話をこちらから掛ける機会が多く、月の通話料が550円を超える場合には、5分定額のオプションが月550円で付けられますので、その場合の月額は合計1,540円となります。その際、スマホのアプリで電話による通話が5分に達する前に自動的にアプリで通話を切断するものもありますので、そうしたアプリを活用すれば、これ以上の通話料はかからないわけで、一回の通話が長くならないのであれば十分という方にはおすすめになります。ahamoの5分定額でも同じ方法で5分を超えるこちらからの通話を防ぐことができます。強制的に切れてしまっても、再度かけ直せば良いと思えるなら、こうしたアプリでの強制切断を考える余地は十分にあります。

もし、動画などでもう少しデータを使いたかったり、一回の通話に付き5分以上の通話をすることもたまにあるという場合には、LINEMOではなく、日本通信の「合理的みんなのプラン」を検討するのも有りでしょう。月額は税込1,390円とLINEMOミニプランの基本料より高いですが、こちらのプランは5分以内定額の通話料が入っていて、データ通信は月10GBまで高速で利用できるようになっています(データを使い切ると低速時最大200kbpsに制限されます)。月10GBあれば、LINE電話を使いまくっても、ラジオや音楽配信を聞きまくっても十分余るくらいですし、それに動画視聴をそれなりにしたとしても、余裕はあるくらいの容量になります。ちなみに日本通信はドコモの回線を借りているので、ドコモのエリアでないとつながらない場所があるという方にもおすすめでしょう。

「合理的みんなのプラン」には、5分定額での利用もできますが、もう一つの通話オプションである「月70分までは無料通話」というオプションに変えることもできます。普段ほとんど電話はしないものの、LINEのIDのわからない親戚と一回5分を超えて通話することもたまにはあるような場合には、こちらのオプションの方を選ぶというのもありです。利用している本人があまり意識することなく、低料金でスマホを使えるという意味では、LINE電話も全く使えないような方であれば、日本通信のプランの方が合うかも知れません。

今回紹介したプランはどれも店頭では申し込めないので、利用するまでの手続きはシニアの方には大変かも知れませんが、申し込みを含め、5分定額用のアプリの設定や、安くてもそれなりに使えるSIMフリーのスマホの導入を含めて、家族の中で代行できるのであればセッティングをすることができる人がいるかがカギになる気もします。地域で同じ時期にスマホと回線を変えるのであれば、どの回線でも最初にLINEのIDを取得してお互いに友だち登録をしたりグループ登録をすれば、地域での連絡(電話だけでなくグループ内でのトークも含む)は全てスマホ内で済んでしまいます。

別に私は特定の回線業者の味方ではありませんが、今回紹介した3つの回線業者のプランの中で、それぞれの用途で選ぶことができれば、だいたい毎月千円前後で通話もデータ通信もそれなりに利用できるようになります(ahamoは毎月の料金が約3千円で、楽天モバイルの場合はデータ通信の量で2千円から最大3千円前後になることは事前に説明しておく必要はあるでしょう)。

こうしてみると、まだまだ大手キャリアから回線を借りてのサービスであったにしても、自分の利用状況に合ったプランを使うことができれば、安くても満足できるプランというのはまだあるということが言えると思います。その際重要になるのは、高額なスマホを分割購入してすぐに回線を移すことができなかったり、キャリアが割引条件にしている各種サービスに入って割引を受けることでその会社から離れられなくなるような別契約をしないということです。今回挙げた回線業者も自分の使い方に合わなくなれば、回線の乗り換えということは普通に考えられます。いざという時には未練なく他社に移ることができるように、「安くなる」と言われても家族割だったり光回線や他サービスとの同時利用割などのない状態での金額を見て自分にとって最良のプランを決めるようにしたいものです。


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