大手キャリアの営業姿勢は「新プラン・オプション付け放題」の傾向が

千葉県のとあるドコモショップで起こった誤った顧客対応が発端となって報道されるようになってしまった事件について、個人的には今回問題になったドコモショップが例外だとは思えません。ドコモをはじめとする大手キャリアのショップは、多かれ少なかれ毎日押し寄せるお客様対応に疲弊し、さらに現場はショップ経営会社やキャリア本体からの営業目標を達成するためのストレスに苛まれていると思われ、その結果表面化したものだと思います。

ニュースをご存じない方のために簡単にこの事件の内容を紹介すると、家族で会社を経営していて、親である社長とともに働いている息子さんが社用の携帯電話の機種変更(プラン変更が目的でない事に注意)のためにショップを訪れたところ、お店に入って最初に書く書類の余白に、その方を侮辱する内容や、場合によってはオプションの押し売りと捉えられてもおかしくない内容を記入したものを誤ってお客様に渡してしまったために文字としての証拠が残り、ショップ及びショップの経営母体の会社が謝罪に追い込まれた事件ということになります。

今回の被害者は父親である社長を代表にした包括契約を行なっていたのですが、この方の場合はあくまで家族経営の会社で一括して支払うための包括契約という意味あいであり、店側が誤解した「いい年にもなって親に携帯代を全額払ってもらっている」という見解とは明らかに違っていました。

今回、明らかになったメモの内容は、本来お客の手に渡ることはなく、あくまで店内の担当に向けての申し送り事項であるのですが、そもそも最初の見たてが誤っていたため、さらにお客を怒らすような結果になってしまいました。中学生や高校生が携帯電話を持つ際に、自分で料金を払うことはほぼなく、大部分のケースでは親が何に使うか全てを理解できない中でキャリアから請求された料金を払ってしまうということはあります。

これは、見方を変えるとショップ側がいかにお客一人あたりの契約単価を上げるかという努力目標の中、自分の身を削って携帯料金を払っている人より、自分の懐を痛めないで携帯を使っている人の方が様々なオプションをおすすめした場合、オプションの成約率が上がるということにもつながります。契約はショップとお客の合意があれば成立しますので、巧妙なセールストークで必ずしもその人に必要ないかも知れないオプションを勧めたとしても、お客本人が納得しさえすればそれで良く、さらにそういう人はすぐにオプションを外すようなことをしないので、安定した利益が見込めるという、ショップにもキャリアにとっても良い事になるわけです。

しかし、何かわからないけど店員の言う通りに契約してしまい、今までよりも多額の通信料金を支払う羽目になったと不満を感じるケースもあります。今回の事件では「子回線」契約を持っている人のケースでしたが、現在大手キャリア各社が積極的に行なっているシニア層に向けての「ガラケーからスマホに」というキャンペーンにも同じ匂いを私は感じてしまいます。

今回問題になったメモには「Disneyベタ付け」「いちおしパック」というキーワードも同時に記載されていました。この意味というのは、まずDisneyの方は、月700円と決して安くはないディズニージャパンが配信する動画サービス「ディズニーデラックス」の料金を、スマホとセットで契約すれば1年間無料で使えるというものです。当然、オプション解約を忘れれば、1年後からはドコモが安定した月700円/1回線の増収になるわけですね(^^;)。そして「いちおしパック」とは、「アプリ使い放題」「クーポン配信」「スマホ紛失・故障時のポイント還元」「50GBクラウド利用」など多くのサービスを月額500円で利用できるサービスです。私自身はDisneyの動画のためにお金は出したくないですが、「いちおしパック」の方は、人によっては有難いと思う人もいるでしょうし、しっかりと費用対効果を説明すれば、普通に売上を伸ばせるとさえ思います。

ただ、写真のバックアップならGoogle Photoを使えば料金はかかりませんし、そもそも大手キャリアがスマホを売るような販売形態にしていなければ、故障・修理についてキャリアに任せることもなくなります。また、先日紹介しそびれた公衆無線LANのWi2では「ギガぞうWi-Fi ファミリー機器安心パック」という別プランを出していまして、月額780円で自分だけでなく家族分のWi-Fi携末(発売日から5年間有効)最大10台まで(機器補償対象の端末は、「マイページ」でMACアドレスの登録が必要)、故障・水没についての保証が受けられます。SIMフリーの安いスマホを発売日すぐに買って、小さなお子さんにはスマホを使わせずにゲーム機からのネット接続に限定させるような利用にすれば、極めて安いコストで次の買い替え時まで安心して使えるようになるので、こうした事を知っているならあえて加入しなくても良い場合もあります。

この辺がショップと個人とのせめぎ合いに本来はなるところなのですが、残念ながら今の大手キャリアショップを訪れる人の多くが、店員から「クソ野郎」と思われて自らのお店の利益が上がるように必ずしも自分には必要ないと思われるオプションを勧められるがままに購入してしまう状況に甘んじているのかも知れません。

テレビでもこの事件についての報道はあったものの、注目されるのはお店側の暴言に対するけしからん論に終止し、根本的な大手キャリアの決してお客様本意でないオプションの進め方についての批判や、通信と携末とのセット販売についての批判は聞かれませんでした。今後、保険と同じように多くの業者を扱ってその中から自分に合った会社やプランを紹介してもらえるコンサルタント業が出てくるのかも知れませんが、それも代理店となって通信契約の売買が入ってしまうと、より高い契約報酬を出す業者をおすすめするようになるかも知れません。少なくともこのブログを読んでいる方には、不本意な契約を結んでほしくはありません。こうしたショップへ出掛ける場合には、わからないならその場での契約はしないお店側が出したで提案を持ち帰り、その内容を詳しい人に見せてさらに相談してみることを強くおすすめします。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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2 thoughts on “大手キャリアの営業姿勢は「新プラン・オプション付け放題」の傾向が

  1. ケータイオタク

    一時騒がれたレ点商法が復活しだしたと言っていいようですね。以前知人の請求書明細を見せてもらったところオプションが多く登録されており、何ですかと聞いてもわからないと言われその場で多くを電話で解約させたことがありました。
    知人の契約に同行してオプションについてはいつ解約すれば良いと確認してもらったこともあります。
    ショップも人を見て色々対応しますね。スマホは契約させるにしても時間がかかり、本来の手数料ではショップも人件費などがかかるのでやっていけずオプションに伴うリベート収入で経営維持していると思います。そう言う観点からすればキャリアもショップも食い物にしている世界だと言う事はコンビニ業界と同じですね。
    『無知と無関心』そして面倒がりやから巻き上げて儲ける業界と言っても過言ではないでしょう。
    まあこんな人たちにスマホを売るなと言いたくはなりますが。
    個人的には面倒なのでオンラインでの手続きがほとんどですが、最近は叔母のMNPに同行したのとギガホが60Gまでとなり、超えても1Mと言うキャンペーンが始まった事で別荘でのネットをどうするか考えていたこともあり、自宅の固定回線の光を解約してギガホにデータプラスでルータを契約(ルータは持ち込み新規)する為に店頭に行きましたが、余分なオプションは勧められませんでしたね。その量販店はすべてのキャリアを取り扱っている店でしたが、持ち込みの場合auはルータのSIMロック解除は出来ないので使えないとauの担当者から聞いたそうですが、huaweiのルータの場合はそもそもSIMロックされていないと伝えたら驚いていましたね。現に今はホームルータL01にドコモのSIMを入れて接続しています。
    知識がないのにプライドだけは高い高齢の男性も良いカモです。まさに葱を背負った鴨。
    たぶん今回のケースも少なくても当事者の方はスマホの料金システムに関しては知識はなかったのでしょう。中高年の男性の中にはスマホのプランなどに詳しいのは小物だと見下したがる傾向はありますね。ショップからすればおだてりゃ豚でも木に登る鴨なのですが。そんな当事者にメモを渡してしまうなんてドジですが。
    頭隠して尻隠さずではないですが、悪質な業界なら隠語でメモするでしょうが、隠語も通用しないような店員自体も定着性が悪い業界なのでしょう。コンビニのアルバイト店員に毛が生えたようなレベル。小規模なショップの店員レベルを見るとそんなものですね。
    クレームが多く発生する体質があるだけにクレーム窓口をあえて充実させていないのでしょう。先日もドコモの3Gガラケー2020年9月に終了というのぼりを立てているショップがあったのでドコモに伝えた所撤去させてはいましたが、その写真も送れなかった。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございました。

    テレビでこのニュースを見ましたが、テレビ局にとってはワイモバイルやUQモバイルを含めた大手キャリアは大スポンサーなので、さすがにその販売手法についての批判をするのはご法度で、あくまでとんでもない販売店があったという事にしたいのかなという気がしました。

    このまま大手キャリアの販売店に言われるまま数々のオプションを付ける人が増えると、人々の家計の中の通信費が占める割合が大きくなるので、また総務省が指導をするという流れができてしまっていて、いつまで経ってもそれなりに通信費がかかるパターンになってしまいそうな気もします。そうした流れから抜けるためには自分で知識を得るか、詳しい知り合いに頼むかするしかないというのも変わらなそうですね。

    ただそれでも、中華スマホのSIMフリーでも防水・防塵・おサイフケータイ付きモデルが出てきたりして、今後通話定額がMVNOでも利用できるようになれば、更に状況は変わるでしょう。私個人としてはMVNOで通話定額のプランが出たら、大手キャリアとの関係は借りている回線を使うだけというようになり、2年縛りとおさらばできるのですが。

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