名古屋から東海道本線の快速に飛び乗り、岐阜で降りました。そこから今回は高山を目指したいのですが、今まで乗ってきた電車と違って、高山行きの列車はディーゼル機関車になっていました。さらに単線ということで普通列車だけでなく特急とのすれ違いや、追い越しのために駅に停まって待ち合わせする時間がかなりかかります。ただ、そうしたことがあってもイライラせず目的地までゆっくり時間を掛け、途中で列車待ち合わせのために十分以上停車しても、それを受け入れることができるかどうかが18切符の旅を楽しめるか楽しめないかの分かれ目ではないかと思います。
車を使っていると常に一定のスピードで進んでいるので、渋滞にはまらなければ山道の運転は気になりませんが、人によっては我慢できないという方もいるかも知れません。数分おきに電車が来るような場所に生活の基盤がある方なら、あまり電車を使っていてもなかなか進まない汽車を体験することはないでしょうし、最近あまりローカル線に乗っていなかった私としてもなかなか着かないもどかしさを感じないと言えば嘘になります。さらに、特急のダイヤを優先させるために、静岡を始発で出て来たにも関わらず、高山まではスムーズに普通列車だけではつながらず、手前の下呂駅でおよそ2時間半の待ち合わせを余儀なくされてしまうのです。
しかし下呂駅は有名な下呂温泉の最寄り駅で、さらに今回の旅一番のおすすめのB級グルメのある場所でもあります。一応高山を目指すとはいいながら、今回の旅は下呂温泉中心に回ることはあらかじめ予想できていたということもあるのですが、午前11時18分に下呂駅に到着してすぐに出掛けたのは、下呂温泉が銭湯価格(大人370円)で利用できる「幸乃湯」でした。
さすがに外観の写真は撮ったものの、内部の撮影はNGなので(そのような記載が脱衣所にあったような気がします)上記公式サイトに浴槽の内容などが掲載されていますので、興味のある方は参考にして下さい。下駄箱の鍵は無料の木札式で、脱衣所にあるロッカーは一回10円ですが料金は戻ってこないタイプのロッカーなので、中に入れるものをちゃんと確認してから閉めないともう一度お金を投入するハメになるので注意が必要です。
脱衣所から中に入ると、木風呂の露天風呂に打たせ湯からサウナ(水風呂)、ジェットバスなど様々な浴槽がありますが、下呂温泉全体の湧出量が減っているという話もあり、温泉は組合によって管理されていて、多くの宿ではお湯を循環させたり、この施設でも塩素を入れているという話もあります。このお湯の口コミを見るとかなりの塩素臭がしたという報告もありますが、何せ私が行ったのが平日の午前中だったこともあり、利用者が少なかったためかそんなに塩素臭はしませんでした。週末の利用者が増える時に塩素を入れるという情報を投稿している方もいましたので、もしかしたら利用する日時と時間によって、入った人による評価が違ってくる感じもあります。
この温泉は価格が安いということもあり、石けん・シャンプー・リンスの設置はないので、事前に用意してきた試供品で体と頭を洗います。洗い場には押すとお湯と水の出るカランと、上に固定されていて微妙に動くシャワーがありますが、最初に座った場所からお湯を出しているのにかなり冷たくて、場所を変えたらお湯が出てきました。この辺も詳細は不明ですが、いきなり冷たいお湯が出てきたのにはびっくりしました。
実際にこのお風呂に入ってみて、打たせ湯はかなり強めで、外に出たところにある木風呂の露天風呂はかけ流しのようで(後で見た情報によると、露天風呂入口に近い深い浴槽もかけ流しだという話を見ました)、お湯の成分が体に他の浴槽より染み渡るような感じがしたのですが、まあ値段が値段ですし、それでも体がつるつるになるアルカリ性のお湯であったということは確かではないかと思います。なお、外に出て一番奥にあるタイル張りの露天風呂にはお湯は張られていませんでした。露天に入る際は木風呂の方に入るようになっているようです。
本当はもっとゆっくりとお湯を楽しみたかったのですが、次の高山行きの汽車の時間までに食事を済ませたかったので、30分くらい入って早々に出てきたのですが、困ったのが頭がボサボサで乾いていないということでした。ただ、今回はそういう時間に追われる状況を想定し、乾いたタオルを二本持ってきていたので、体は濡れたタオルで拭いて、頭の方はもう一枚の乾いたタオルで拭きながら出ました。濡れたタオルは絞った後でビニール袋に入れておき、もう一枚はその後もいろいろ便利に使うことになりました。日帰りの旅といっても、急な雨に見舞われることもありますし、タオルは複数枚持っていると便利ですので、思い立って旅に出掛ける場合でもちゃんと用意してから出掛けるのがいいのではないかと思います。
※静岡から下呂・高山までの旅について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました(番外の内容は除く)。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。
・その1 名古屋のきしめん
・その2 日帰り温泉でもタオルは2枚
・その3 「鶏ちゃん」は多人数で
・その4 高山ラーメンを15時過ぎに食する難しさ
・その5 車内で飲むコーヒーとお茶受け
・その6 まとめ ローカル線区間の難しさ