月別アーカイブ: 2010年12月

山崎産業 結露とりワイパーS

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 閉めきった車の中で一晩を過ごす車中泊では、何も対策をしないで寝てしまうと、翌朝窓ガラスの内側にできた結露に悩まされることになります。窓ガラスを銀マットを切り抜いたものでしっかり覆うなどして結露対策を取ることも重要になりますが、特にフロントガラス内部に水滴が付いた場合は、そのままでは運転できませんから厄介です。すぐに走り出したいといって、タオルや雑巾などで安直に拭いてしまうと、後で目立つ汚れがあらわになってきてしまい、時間の経過とともにそちらの方が気になってしまいがちです。

 多少の曇りぐらいならエアコンをかけることで視界は良好になるものの、水滴がひどい場合はエアコンも役に立たない状況になってしまいます。そんな時に用意していて役立つのが、写真の結露取りに特化したワイパーです。

 手に持つ部分が透明になっていますが、ここに結露した水が入るようになっています。ボトル容量は200mlとなっていますので、大きな車の窓を全部拭いても十分に余裕はあるでしょう。元々家の窓ガラスや浴室の結露を取るために作られた商品ですので、車内に置いておくには少々オーバースペックなのかも知れません。

 この商品は近所のホームセンターで購入しましたが、他のメーカーからは国産のペットボトルをねじ込むようにしてはめ込むものもありました。そちらの場合は、ワイパー部分のみを車に乗せておけばいいので収納スペースを節約できるものの、使う時にどこかからペットボトルを調達するか事前に持っていく必要があるということでパスしました。普段家庭の中で使われるなら、ねじ込み式になっているペットボトル流用型の方が便利だとは思いますが、車中泊専用ということなら容量が少なくてもすぐにセットして使えるこちらの方が便利かなと思います。

 特に家族で冬に車中泊の旅に出掛ける予定を立てている方については、こうしたグッズは必ず役に立つと思います。結露しないように対策を立てることはもちろんですが、前や後ろが見えないまま出発してしまい、思わぬ事故に遭わないためにもしっかり用意だけはしておきましょう。

(2011.1.2追記)

 上の記事でも紹介した500mlのペットボトルを装着するタイプの結露取りワイパーですが、ダイソーの100円商品の中に発見しました。また、一体型のものでも、カインズホームのブランドで出ているものの方が298円と価格は安くなっています。この種のものは季節商品としての意味合いも高いと思いますので、安く見付けたら確保しておいた方が何かと便利でしょう。


道の駅の役割について考える

 車中泊の旅というと、高速道路のSAPAと並んで宿泊するために夜間の駐車可能な場所としての道の駅がなければここまで多くの人たちがお気軽に行うことはできなかっただろうと思われます。政府のハコモノ行政というのはしばしば批判的に語られるものの、道の駅というアイデアは車を使って旅をする人たちからしてみれば、実にありがたい施設であると私は思います。

 昨日、静岡市中心部から浜松方面に向けて車で走っていまして、国道1号線のバイパスを通ったのですが、突然ものすごい睡魔に襲われ、何とか宇津ノ谷峠の道の駅(下り)までやってきました。ちょうど時間がお昼時だったこともあり、駐車場はいっぱいでした。ただ、場内へ入った時に出る車が偶然あったのでそこに車をとめ、しばし休憩することが出来ましたが、後から入ってきた車などは周辺に停車することを余儀なくされていたようでした。

 この辺の地理に詳しい方ならわかるでしょうが、高速道路を使わないで国道を利用して静岡県を抜ける場合、富士と富士川には道の駅はあるものの、そこからは宇津ノ谷峠までは道の駅はなく、さらにそこを過ぎてしまうと、掛川までありません。掛川以降については、以前は磐田にバイパス上のサービスエリアがありましたが、通行料無料化により料金所がなくなってしまったため、そうした休憩施設も一緒になくなってしまいました。

 以前は民間の経営によるドライブインがいろんなところにありましたが、それこそバイパスが開通することによって車の流れが変わり、廃業を余儀なくされてしまったり、旅行の形態が変わってきたことによる旧来のドライブインの利用者が減ったということもあり、今後改めて民間でドライブインをやろうと思われる方はそれほど出てくるとは思えません。それどころか、過疎地域では周辺住民にとっても頼みの綱であるガソリンスタンドがなくなっているという現状があります。つまり、今後は施設の整った休憩場所というのはそれほど増えるとは思えず、安直に道の駅に頼る人たちがさらに集中する可能性が高いと言えましょう。

 そういう現状をふまえて車での旅をする場合、駐車する台数が限られる中、状況に応じて譲り合うような使い方をしないと、次第に大きな問題となっていく気がします。

 昨日はたまたま駐車することができたので10分程度休むことで何とか睡魔から逃れることはできましたが、もしその時、どこにも駐車できずそのまま走り続けなければならなかったとしたらちょっとぞっとします。そう考えると、明らかに車が集中し、駐車するために待っている車が多数いるような道の駅においては、速やかに用事を済ませたら出ていくという配慮はした方がいいのではないかと今回しみじみ思いました。

 車ではないバックパッカーが野宿をしながら旅をするのに、公共の場所で寝る際には、できるだけ人がいなくなってから設営し、人が来る前に現場を元のように戻して出発することを常とするというのを聞いたことがあります。山の中で一日中それほど人も車も来ないような道の駅ではそこまで考える必要はないかも知れませんが、交通量が多く利用者も多い道の駅で車中泊をする場合には、後から入ってくる車の事を考えた滞在の仕方を考えたいものです。さまざまな目的を持って移動している車の中で、車中泊をしている人たちが目の敵にされないためにも、お互いに気を配りたいものです。


Express Speedpass(スピードパス)

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 日々の生活の中でガソリンを入れるスタンドはだいたいの場合において決まりきっている方がほとんどだろうと思います。支払方法としては、現金かクレジットカード、プリペイドカード、電子マネーといったところでしょうか。

 私の場合は近所のガソリンスタンドが発行したクレジットカードで給油していますが、昔とは違って、現金で入れるよりも安く給油することができています。なぜそれだけ優遇されるのかはわかりませんが、それだけクレジットカード決済が当たり前になってきたのだと思います。

 ここをご覧の方の中には、クレジットカードでの決済に否定的な考えを持たれる方もいるかも知れません。しかし車中泊を含む長距離の旅ということでは、ETCを普通に使う場合、やはりクレジットカードを持っていることが前提になってしまっている現状もあります。ただ、カード決済の場合の問題点として、知らないスタンドにおいてカードを一時的にも預ける行為というのは、考えようによっては中のデータをスキミングされてしまい、自分のカード番号を使って物を買われてしまう危険性が生じるということがあります。

 そうした極端な問題だけでなく、クレジットカードについてはそうした事以前に、基本的にはつけ払いであるため、いい気になって給油を含む買い物に使った次の月、請求金額を見て青くなるという可能性も当然あります。今回紹介するスピードパスは、対応するスタンド限定ではありますが、クレジットカードから決済されるものの、悪用される恐れが少ない決済手段です。給油以外の決済には対応していないので、カードと比べると安心して使うことができるでしょう。

 スピードパスを使うためには、すでにクレジットカードを持っている時にはカードを登録することで使えるようになります。このサービス自体の年会費などはなく、有効期限もクレジットカードの有効期限に準じます。カードの期限が来た場合、改めて申請する必要がありますので、申請のし忘れには注意しましょう。写真のようにキーホルダーに付くような小さなもので、主にセルフスタンドで使える場所が多いようです。お金を入れたりカードを通すかわりに、スピードパス自体を軽くタッチすれば認証が完了し給油することができます。スピードパスの中には個人情報、カード情報は入っていないということなので、個人情報の流出も防げます。

 ただ、落としたり盗まれたりした場合の対応策として、1回につき15,000円未満、1日あたり4回という使用制限があります。常に満タンにしていれば問題ないと思いますが、小額ずつ何回も入れるような給油方法の方は注意しましょう。それでも万が一、悪意を持った第三者に使われた場合は、連絡をすることでその日から換算して、60日前~3日後の不正利用による損害は、60万円を限度に補償されるとのこと。普段はキーホルダーと一緒にしておけば安心ですが、なくなっているのに気付いた際にはとにかく早く連絡を入れることで被害を食い止めることができます。

 安心な決済方法のスピードパスですが、一番の問題は、使えるスタンドが限られるということでしょう。高速道路のスタンドでこの種のスタンドは見たことがありませんし、一般道でもスピードパスが使えるスタンドがなかなか見付からない事も多いとは思います。でも、とりあえず作っておいても邪魔にはならないものですし、クレジットカード決済でガソリンを入れている方なら、車のカギと一緒にしておけば、いざという時に頼りになる場面も来るかも知れません。今までクレジットカードを持っていなかったという方でも、カード自体は自宅で保管し、スピードパスによる給油とETCだけクレジットで決済するという手もあります。


サーモス 真空断熱フードコンテナー 0.38L JBF-380 その2

 昨日、たまたまテレビを見ていたらスープを温かいまま持ち運ぶ容器を特集していまして、サーモスのフードコンテナーも紹介されていました。こうした容器には、サーモスが出しているものと同じように保温性を高めた構造になっているものと、電子レンジにそのままかけられるようになっていて、オフィスなどで温めて食べられる環境がある人には使いやすいようになっています。

 ただ、私がサーモスのフードコンテナーを使うようになったのは、容器そのものの材質によるところもあります。昨日の番組の中には保温容器でも内部がプラスチック製のものを主に紹介していたようですが、これでは匂いのきついスープや、カレールーを入れた後には、本体に匂いが付いたままとれなくなってしまいます。以前使っていた保温ランチジャーを諦めたのには、以前にも書きましたが内容器が全てプラスチックだったので、匂いが気になってしょうがなかったということもあったのです。

 私はいわゆるマイボトルとして多くの方が使っているであろう、真空断熱ステンレスボトルにはお湯しか入れないようにしているのですが、唯一の例外がこのフードコンテナーなのです。そう考えると、フードコンテナーにスープだけ入れたのでは勿体無いという風にも思います。改めてフードコンテナーの容量に注目してみますと、JBF-270が270ml、JBF-380が380mlということで、スターバックスのショート(236ml)、トール(354ml)のサイズにそれぞれぴったりとはまります。最近は高速道路のサービスエリアにお店があったりするので、飲んだ後のお手入れが簡単な、フードコンテナーにコーヒーを入れてもらうというのもありなのではないでしょうか。

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 というわけで、近所のスターバックスへ行き、写真のようにフードコンテナーのJBF-380にトールサイズの「スターバックス ラテ」を入れてもらいました。ぴったりと容器におさまり、いい感じです。ちなみに、ここではどうでもいい事ですが、牛乳の代わりに豆乳を入れてもらっています。きめ細やかな泡はなかなかインスタントでは出せないと思うので、たまにはこういったものもいいかと。写真は店内で撮ったものの、そのままフタをして自宅に持ち帰っていただきました。お寿司屋さんの湯飲みのようで(^^;)、車のドリンクホルダーには入らないものの、フタをすれば漏れることもないので、旅先で購入したドリンクを持ち運び、いいロケーションのところで飲むにはいいですね。

 マイボトルとしてフードコンテナーを使い回すことによるメリットは、実のところ飲み終わった後のお手入れがしやすいということにあります。飲み終えたら水をコンテナーの中に入れてフタをし、数回振るだけでそれなりに汚れは落ちます。他のボトルと違って、どの程度汚れが落ちたか目で確認できるのは入れ口が広いフードコンテナーならではです。キッチンペーパーを使って残った汚れもふき取るのも簡単ですので、飲み終えたら早めにこうした手入れをしておくことが、長期の旅において大切なことです。常にフードコンテナーをきれいにしておけば、必要に応じてすぐに別の使い方ができるわけですし。

 日々の生活の中でマイボトルを使う場合と違い、車中泊での旅の中では少ない手間でできるだけ内部を清潔に保てるボトルにお湯以外のものを入れるようにしたいものです。写真のような状況に違和感を感じない方は、ぜひ一度、フードコンテナーを持ってスターバックスコーヒーをお試しください。


デジタル簡易無線についての覚え書き

先日、紹介した免許も申請もいらない特定小電力トランシーバーは仲間内の通信には便利ですが、そのあまりの出力の小ささ(10mW)とアンテナの取り外し不可というような制限があり、あくまで見通しのきく中での通信に限られます。携帯電話と違って、同じチャンネルに合わせていれば持っている人みんなに同じ内容が一度に伝わるというのはトランシーバーの特徴で、携帯電話にはないメリットだと言えます。

携帯電話やPHSにおいて、一部ではありますが一定の契約前提であったり、時間帯に注意するなどすれば、ほぼ通話料金がかからないトランシーバー化ができている今、あえてトランシーバーなど用意しなくてもいいのではないかと思われる方も多いと思います。特に他人と行動をともにすることなく、あえて人と関わりたくないような旅には必要ないものですが、グループで移動したり、現地で集合・解散というようないわゆるオフ会のような状況であったり、一人でずっと旅してきて人恋しくなり、同じような人とコミュニケーションを取りたいというような場合はトランシーバー導入もおもしろいと思います。というのも、アマチュア無線並みの5Wの出力で通信できる免許不要・レジャー使用可の(申請は必要)デジタル簡易無線のトランシーバーが市場に出てきたからです。

この「デジタル簡易無線」とはどういうもので、どんな事ができるのかということについては、以下のリンクに詳しいので、そちらの方で参照していただければと思いますが、これがなかなか物欲をひかれるものです。アイコムのIC-DPR5というトランシーバーを紹介していますが、今月末になってケンウッドからもTPZ-D503というトランシーバーが出るそうです(掲載当初にはメーカーページへのリンクを付けていましたが、この記事は過去に書いたものなので、リンクを消去しました。最新の情報を希望される場合は改めて大手メーカーのホームページから「デジタル簡易無線」の製品についてご確認下さい)。

その昔、アマチュア無線を利用して多くの人たちが集まるオフ会の連絡用に使っていた方もいましたが、そのためだけに試験を受けてコールサインを取ってというのはさすがにこれだけ携帯電話が普及した現在、仲間内で強要するわけにもいかないでしょう。その点、毎年の電波利用料や申請印紙代がかかるものの、書類の提出だけで使えるデジタル簡易無線は無線機を購入するだけですので気が楽です。もう少し値段が安くなって、出力は1Wでいいので単三電池3本で動作してくれたり、シガレットソケットから動作のための電源が取れるなど、電源周りの使い勝手が良くなれば、手元に置いておきたいものではあります。

上のリンクにも説明がありますが、仲間内の連絡ということだけでなく、この無線機を持って移動している人同士でもタイミングさえ合えば会話することができるかも知れず、ラジオとは違った楽しみがありそうですね。問題は今後、この規格が認知されるにしたがって、違法改造をして出力を極端に上げた無線機や、明らかに規格外のアンテナを取り付けたりなど、傍若無人に無線機を使用する人たちが中心になってチャンネルを占拠してしまうようになるような場合です。そうした状況が恒常化すると、普通に利用しようと思った人たちが締め出されるような事がまず間違いなく起こってしまうでしょう。CBと呼ばれる市民無線やパーソナル無線と同じような事になってしまわなければいいのにと思うのですが、この点については個人としてはどうすることもできず、成り行きを見守るしかありません。ただ、現状の特定小電力トランシーバー以上の能力を持つコミュニケーションツールとして、デジタル簡易無線には個人的に期待しています。車中泊の旅で、現地での情報収集に普通に使えるようになったら実に嬉しいのですが。


USB出力付リチウムイオンバッテリー KBC-L2BS

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 車での旅に持っていくバッテリーと言うと、どうしても家電製品を動かすためのサブバッテリーシステムだったり、持ち運び可能なポータブルバッテリーを連想される方が多いでしょう。かくいう私も、サブバッテリーシステムは組んでいないものの、大きさの違うポータブルバッテリーを2個所持しています。

 ただ、そうして用意したポータブルバッテリーで何を動かすかというと、あくまで緊急時に使おうと思っているうちにほとんど使わないというパターンが意外と多いのです。ポータブルバッテリーの一つはインバーター内蔵で、最大出力400ワットという、旅行用のポータブルクッカーやポットを使えば湯沸しや炊飯までできるレベルの製品なのですが、そういう事に使ってしまうと一気に充電しておいた容量を使い切ってしまうので、いよいよの時に使おうと思いつつ使わないというわけなのです(^^;)。

 こうしたポータブルバッテリーには車のシガーソケットから充電できるケーブルが付属していますが、充電が完了するまでずっと走り続けられないということもあり、長期の車中泊旅行において、常に万充電の状態で使い続けるのならば、電源の完備したオートキャンプ場か、手っ取り早くビジネスホテルで充電ということにしないとなかなか難しいものがあります。そうなると車内で全て完結するような感じの旅ではなくなってしまうわけで、そこまでこだわるならばお金をかけてサブバッテリーシステムを組むか、いっそのことバッテリーに依存することを極力控えるかという判断になってきます。

 私の場合は、とてもサブバッテリーシステムを組む予算もスペースもないため、以前のアルポットや、エネループ・エボルタ充電池について書いたエントリーのように、極力家電製品に依存しないスタンスで考えるようにしています。ラジオやランタンなどは単三電池で動くものを選ぶことで対処していますが、さすがに困るのが携帯電話やゲーム機、スマートフォンなどの充電作業です。走行中にシガーソケット用のUSBアダプタを通じて充電が完了すればいいのですが、私の場合は複数持ちなので、一つのみ充電すればいいというわけでもなく、就寝時に複数の機器を充電したいということで選んだのがSANYOのエネループモバイルブースターシリーズの大容量リチウムイオン電池でした。

 写真のものはかなり前に購入した古いものになりますので、ここからは現在売られている高出力も可能なKBC-L2BSについて書かせていただきます。この製品はUSB端子から電力を出力することができるので、USB経由の充電に対応しているものに限って充電可能です。製品の特徴として、写真のようにUSB出力の端子が2つ付いていますので、普通の携帯電話なら2個同時に充電できます。そして、100円ショップなどでPSP充電用として売っているコードを利用すれば、シガーソケットに差しこむUSBタイプのアダプタに繋いでこの製品自体も充電できます。途中で充電をやめたとしても、継ぎ足し充電が可能でポータブルバッテリーと比べればそれほど充電に時間もかからないので、気軽に使っています。従来のものは500mAしか出力がなく、スマートフォンの電源を入れながら充電が出来ない場合が現実としてありましたが、2つのうち1つのみを使うことで、従来の倍の1Aの出力を得ることができるようになりました。メーカーの方でもiPad・XPERIAなどの端末について充電可能であるとうたっているので(製品にはmicroUSBアダプタが付属します)、そうした端末の電池切れが心配だと思っておられるは、安心して導入できるでしょう。

 こうした小型外部電源のメリットは、場所を問わず充電が可能と言うこともあります。ポータブル電源でも同じように充電が可能ですが、さすがにポータブル電源を持ったまま歩いて移動するなどということは現実的ではありません。電話でもゲーム機でも、このバッテリーを繋いだまま動くことができるので、ケーブルはあるものの、いわゆる予備電池の代わりとしても使えます。これは車中泊の旅特有というよりも、電車やバスなど公共交通機関を使っての旅の方がこのメリットを享受しやすいでしょうが、車の旅ではさきほど紹介したように車内で充電が可能であるということがありますし、さまざまなケースで役に立つと言うことならば、こちらのバッテリーの方が汎用性が高いと私は思います。他に面白い使い方としては、USB接続のLEDライトを接続すれば簡単なスポットライトになったり、USB接続の扇風機も動いたりします。あまり無茶な使い方はおすすめできませんが、日常生活でもいざという時に使えるバッテリーということで、持っていてもいいかも知れません。


「冒険手帳」の思い出

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 昨日は割と大掛かりに部屋の要らないものといるものをより分けていたのですが、部屋の奥深くに入り込んでしまっていたさまざまなものが出てきて、それを見ていて片付けが遅くなってしまったりと、結局のところ一日仕事になってしまいました。

 そんな中、実に懐かしいものが出てきました。谷口尚規・著、石川球太・画の「冒険手帳」です。この本は現在、別の出版社によって再販されているので、同じように懐かしく思われた方もすぐに手に入るのが嬉しいですね。この本は、それでも数年前に偶然古本屋さんで見つけたもので、普通に本屋さんで買えた1970年代の記憶が蘇ってきたことを覚えています。

 まだ、アウトドアという概念もつかめないくらいの年にこの本に出会った私は、イカダや橋まであらゆるものを手作りしたり、野生のものを食す方法についてショッキングに書かれている(鶏の丸焼きやウサギの処理の仕方、食べられる昆虫や動物まで列挙されている)この本には感銘を受けたものの、さすがにそこまで実践しようとは思いませんでした。しかし、大きくなったらこんな「冒険」も出来るようになるのかなと思いつつ繰り返しページをめくったものです。

 この本を読まれた多くの方がツーリングでのキャンプなど、かなり過酷な条件の冒険を志し、実践されてきたのではないかと思います。かくいう私といえば、ここに書くほどの過酷な体験というのはすることがありませんでした。ただ、この本で推奨されている「冒険の心」を持つということを考えながらいろんなところに行ってきました。決まりきった観光コースを回る旅ではなく、自分の頭で考えながら適当に回る旅を好んでするようになったのも、元を正せばこの本の影響があったのかなと思います。

 車中泊の旅というのは、ある意味ある程度安全が保たれた冒険もどきとも言えるかも知れませんが、そんな旅でさえもトラブルに遭遇することはありえます。その時、どういう風にトラブルから回避するかというのがこれからの課題でもあります。さすがに野生の動物や植物のみで生きていくような極限状態にまで追い込まれることはないと思いますが、今後もこうした冒険の心を失うことなく、さまざまなトラブルに対処できるような道具およびさまざまな工夫をこのブログで紹介することができればと思っています。


Velbon UP-4000

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 本格的な撮影旅行とまではいかなくても、一眼レフタイプのデジタルカメラを車に積んで旅に出られる方は多いと思います。言うまでもない事ではありますが、写真を撮るための旅というのは、できるだけ対象の近くですぐに動ける体勢を取るということから、車中泊での旅とは相性がいいものです。

 そこまで気合いを入れなくても、たまたま通った風景やイベントをカメラに収めたいといった場合、最近の一眼レフかめらにはそのほとんどに手ブレ補正機能が付いていますので、多少暗かったりしてもひどい失敗になることはそうそうないと思います。ただ、いくら手ブレ補正が付いていてもうまく撮れないものに夜景があります。

 以前、長崎で夜景を見た時、一眼レフとコンパクトカメラの中でも割と夜景に強いものの2台を持っていったことがありました。同じ条件で撮影ができれば、当然一眼レフの方がきれいに撮れるのですが、やはり手持ちで撮る場合、一眼レフの場合は手ブレ補正の効果も限定的で、ほとんど人に見せられるような写真は撮れませんでした。コンパクトカメラも同じようでしたが、かろうじてその小ささゆえ、手すりの部分にできるだけ固定して撮影した中に何とかブレが抑えられていそうなものが見付かりました。周りで写真を撮っている方は一眼レフに三脚というパターンがほとんどで、やはりカメラを固定するためにちゃんと道具を用意しないといけないなと痛切に思いました。

 現在はコンパクトカメラの中にも、手持ち夜景モードと言って、高速に連写したものをカメラ内部で合成し、ちょっと見ただけではぶれのないきれいな夜景が写るものも出ています。ただ、デジカメもそうそう買い足すわけにもいかないので、特に夜景や薄暗い中での撮影をしっかりやろうと思ったら、三脚の用意はちゃんとしておいた方がいいと思います。

 私の場合は、大きめの三脚はあるのですが、さすがに写真を撮るのが目的の旅でなければ荷物になってしまうのでそこまでは持っていきません。代わりに持っていくのが、写真の一脚、ベルボンのUP-4000です。

 一本の脚でカメラを支えるということでぶれるのは一緒だと思う方もいるかも知れませんが、手すりがあるようなところならそこに当てるようにしてカメラを安定させることによって手持ちの場合とは雲泥の差が出ます。写真のものは生産終了されてしまっていますが、普通のカメラ屋さんには同様のものが置いてありますので、安いものでも一本用意しておくといろいろ便利です。私のものは脚の上部にウレタンでカバーがされていますので、山を登る際などステッキやストックのようにも使えます。三脚と違って収縮する脚一本なので、収納もどこかに突っ込んでおけば良く、車に常備しておきやすいということも気に入っています。

 一眼レフは持たず、コンパクトカメラだけしか使わないような場合には、あるものを一脚のかわりに使うのも面白いでしょう。二段式の折り畳み傘の先端部分にあるネジ部分はうまい具合にカメラの三脚穴にはまるようなサイズになっていますので、傘の先端にコンパクトカメラを固定し、安定した状態を作ることができます。とりあえずお宅にあるであろう折り畳み傘の先端部のネジが、お持ちのカメラと合うかどうか確かめた上で車に常備しておけば、急な雨用としてだけでなく、撮影用として役立つ場面も出てくるかも知れません。


WILLCOM だれとでも定額

 本日からウィルコム(PHS)の電話で、他の会社の携帯電話や固定電話に一定の条件を満たせば定額で通話ができる「だれとでも定額」の受付が全国で始まりました。ちなみに、同じPHS同士では、「だれとでも定額」に入ることの可能な通話プランで24時間通話が基本料のみでできるようになっています(2時間45分以上連続通話した場合は超過分は別料金)。また、ウィルコムのアドレスを使ってのメール送受信も基本料に入っているので無料です。今までは一部の地域限定のサービスだったため様子を見ていたのですが、無事に全国展開することになり、早速プラン変更を完了しました。

 私の把握している範囲で簡単に説明しますと、「だれとでも定額」は「新ウィルコム定額プラン」か、「新ウィルコム定額プランS」のどちらかの基本料金にプラスしてかけるオプションブランで、月額980円を追加することによって適用となります。国内通話に限るものの、他社の携帯電話、固定電話、IP電話にかけ、それが1回10分以内の通話なら月額980円以上に請求されることはありません。10分を越えてしまった場合、基本料金で設定されている通話料がそのままかかります。ただ、10分以内の通話についても月500回までという制限があり、500回を越えた分については通話の最初から30秒ごとに21円かかるとのこと。つまり、必ず10分以内で収まる通話を、1日16回までなら毎日かけても基本料+980円+ユニバーサルサービス料8円でできてしまうということです。基本料金的には、月1,450円の「新ウィルコム定額プランS」で契約すれば、端末代をのぞく毎月の料金は2,438円となります(故障時のあんしんサービスや留守番電話サービスは別途料金がかかります)。その他、電話機単体でのネットなどを使う場合、パケット料金の上限は2,800円となっています。

 ここまで説明した上で、果たしてこのプランはお得なのかか、車中泊を含む旅においてどういう利用法があるのかについても私の思うところを述べてみたいと思います。

 まず、ウィルコムというPHSと携帯電話との違いについて説明しますと、最大の違いが基地局のタイプによるエリアの違いです。携帯電話は大きな出力を持つ基地局で広い範囲をカバーするのに対し、ウィルコムは元々家庭用のコードレスフォンから派生したものであるだけに、小出力の基地局が点在し、多くの基地局を持っています。都市部などアンテナがあるところではそれほどカバーエリアに差はないものの、都市と都市の間など均等にアンテナを配置できないところではほぼ圏外になってしまいます。逆にこじんまりとした基地局は臨時的にも設置可能なので、災害時に強く、電話機本体も高出力を必要としないため、病院などでも心臓ペースメーカーに影響を与えない安全な電話としての評価も得てもいます。また、端末によっては電波のつかみにばらつきがあるとも言われており、さらに基地局が小出力であるということの特性から、ちょっと移動しただけでも電波の状態が変わってしまう可能性も指摘されているようです。できればご自身の周辺エリアできちんと使えるか、購入前に確認をされた方が良いかも知れません。

 このように見ていくと、日常の生活圏がエリアに入るような使い方ならウィルコム単体での契約でも何とか大丈夫そうですが、旅行先でも同じようにつながるとは思えず、トータルで携帯電話へシフトするというのはしょうがないように思います。ただ今回、このプランが出てきたことで、皆さんの毎月の携帯電話の通話料が2~3千円(基本料・パケット料金を除きます)の方なら、ウィルコム導入でメリットはあると思います。もちろん、日常生活のエリアがウィルコムのサービスエリアとなっていて、ストレスなく使えることが前提ではあります。

 旅へ出る場所によって全く使い物にならないであろうウィルコムですが、高速道路のサービスエリアでは奥深い山の中に入らない限りつながる場合が多いですし、都市部であればそれなりにエリアはあります。車中泊の旅ではもちろん車での移動が前提でありますから、山の中へ行く前に、圏内で発信可能な場所へ移動して、積極的に利用するという手もあります。具体的には、今まで携帯のインターネットで調べていたような渋滞情報や宿の予約、目的地の天候、観光施設への直接の問い合わせなど、全て電話でしてしまうという時代に逆行するようなやり方です。日々パソコンを使ってのインターネット検索に慣れてしまっていると、小さい画面の携帯電話やスマートフォンでなかなか目的の情報にたどり着けないという感想を持った方は意外と多いのではないかと思います。ストレスをためながらネットをさまようよりも、直接電話をかけて聞いてしまった方が楽ですし、そうしたやり方が一定額の支払いで追加料金の心配なくできてしまうというのはいざという時には心強いものです。サービスエリアや道の駅、観光案内所にあるパンフレットには施設やテレホンサービスの電話番号が記載されていることが多いですし、そこで聞いた情報の方がネットで出ているものより新鮮であることは言うまでもないことでしょう。

 というわけで、個人的にはウィルコムが圏外になってしまうような場所でも連絡が取れるために携帯電話の契約は残し、こちらから掛けるために「だれとでも定額」を付けたウィルコムの契約を新たに締結するといういわゆる2台持ちプランというのをおすすめしたいと思います。特に出先での携帯インターネットにどうしてもなじめないという方には、通話料金の心配をしないで情報を入手できるようになったという事実をこれからもっと知っておいた方がいいのではないかと思いますね。それだけインパクトのある今回の発表でした。


タイガーステンレスボトル SAHARA SLIM MSC-B035 XF

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 手軽に持ち運ぶことができる真空断熱ボトルはここでもいろいろ紹介してきましたが、今回紹介するのはマグカップと組合せて使うことによって面白みが出てきます。

 車の旅ではもちろんですが、年末年始には車以外の交通機関を使っての移動もあると思います。とりあえず車の中に荷物を放り込んでおける旅と違って、バックの中に入れて持っていくということになると、容量が多ければいいということでもなくなってきます。私の場合はお湯を入れておき、紙パックのお茶や紅茶、粉末のインスタントコーヒーを飲むという使い方なので、そのまま口を付けて飲むタイプよりも、小さくてもコップが付いたスリムボトルを一つ用意しておこうと購入したのがタイガーの350mlタイプのステンレスボトルでした。

 スリムといっても世の中にはもっとスリムなボトルは多くありますので、こうしたタイプのものはそれほど人気はないだろうと思います。しかし私のような使い方では購入意欲をそそられるのですね。付属のカップは、だいたい100ml程度入りますので、別にインスタントコーヒーを持っていけば、いつでも温かいコーヒーが飲めます。容量が少ないということはあるにしても、その分荷物になりませんし、カップは旅先でのうがいや歯磨きにも使えますので、これはこれで便利です。

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 とりあえず、列車の旅にはこれだけ持っていこうかなと思っていたのですが、たまたま、持っていたsnow peakのチタンシングルマグ220をこのボトルに合わせたところ、写真のようにぴったりとカップにフィットすることがわかりました。このチタンシングルマグ220は、普通のスティックコーヒーや粉末スープなどを美味しくいただくための湯量を満たすもので、だいたい8分目まで入れて180mlになります。となると、だいたいこのボトルで二杯のスティック飲料が飲める計算になります。お湯を持っていくのなら、このマグカップも一緒に持って行ければと思っていたのですが、ここまでちゃんとはまってしまうと、ボトルとマグカップをセットにしておいた方が良さそうな気がしてきました。

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 ボトルとマグカップをまとめるために、ペットボトル用にと購入してあった布製のケースに入れてみたら、少々はみだすものの、写真のようにしっかりと一つにまとまりました。お好みに応じてインスタントコーヒーや粉末の飲料の素を用意し、飲み物をかき混ぜるためのマドラーかティースプーンを一緒に用意すればOKです。図らずもカップが2つになりましたので、二人で出掛けた際にもこれだけで何とかなりますし、これだけでは用意するお湯が少ないということでしたら、もう一つスリムボトルを追加で持てばミニマムサイズのお茶セットとしては十分でしょう。

 車中泊の旅において、全て車周辺で完結してしまう旅を楽しまれていればこうした工夫は必要ないとは思います。しかし、車を置いて周辺観光をするような場合、紹介したコンパクトにまとまるお茶セットというのは意外と便利です。特にこれからは温かい飲み物が欲しくなりますので、カップに注いで飲むための組み合わせもなかなかいいものです。