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キャンプブームでも屋外で行なう調理のリスクと片付けの手間を最初に理解しよう

先日のニュースであったのですが、東京の居酒屋で店主およびお客さんの気分が急に悪くなり、救急車で搬送される事故があったとのことでした。炭火を室内で使うというのは、十分な換気を行なうことが必要ですし、屋外のキャンプであってもテントの中で一酸化炭素中毒事故が起きるケースもあります。

今後の状況はどうなるかはともかく、緊急事態宣言の都市が無くなった現状で、再びキャンプを行なう人達が増え、同時にキャンプを始めた人のマナーの悪さというものも問題になりかけているようです。スピーカーで大音量の音楽を鳴らすようなことや、バーベキューを行なった後の片付けが甘かったり、そもそも片付けをせずにその場を後にするような人もいるようで、こうした傾向が続くと、今までバーベキューでの利用ができていた場所でも全ての利用が禁止されてしまう可能性もあります。

なぜこんなことになるかと考えると、テレビやネットではお肉を焼いたりキャンプめしを作るところまでの動画が多く見られているものの、片付けをどうしていくのかまで含めたものには注目が集まりにくく、焚き火や炭を使ってのバーベキューの後片付けの手間が知られていないということはあるでしょう。中にはマナー違反だと気付かずにマナー違反をされている場合もあるのかも知れません。

確かに、キャンプの夜に薪をくべながらその炎をじっくりと見つつ、湯沸かしや調理を行なうことは実に贅沢な趣味ですが、火起こしもそれなりに経験が要りますし、焚き火を直火で行なうことを禁止されているところがほとんどです。多くの焚き火愛好家は事前に焚き火台を用意して、燃え残った灰もそのままにせず、キャンプ場で有料で処理してもらうか持って帰る方がほとんどです。

私の場合は、薪を燃やした際に木が出すウッドガスに再点火して燃やし尽くすウッドガスストーブを持っていますが、燃えカスはかなり少なくなるものの、それでも灰は残ります。さらに、焚き火を使って調理をすると鍋やヤカンに大量のススが付きます。ススが付いた調理器具自体に味があると思って鍋を「育てる」人もいますが、よくわからないで自宅で使っている鍋やヤカンをキャンプに持ち出して大量のススを付けてしまったら、その処理も大変です。

結局のところ、とにかく気軽に外で調理をしたい場合にはカセットガスコンロを使うのがとにかく手軽です。焼き鳥や焼肉をしたい場合にもカセットガスを使った専用器具があるので、家でも使う事を考えると専用品を揃えて使うのが一番いいと私は思います。

焼肉と焼鳥はわかると思いますが、リンク先左のカセットコンロは風防が付いているだけでなく五徳が頑丈なので、ダッチオーブンを乗せての調理が可能になるので、家でも外でも使え、災害時の備えになり得ます。もちろん普通に売っているカセットコンロでキャンプをしてもいいのですが、その場合は大きな天ぷらガードを固定して風防にしないと、鍋にまともに火が当らず(風が強い場合)、かなりストレスが溜まるのではないかと思います。

ただ、カセットガスでもゴミに出す時にはなかなか神経を使うので、そうした扱いに慣れない方が使うと、せっかく購入してもなかなか使わなくなってしまい、結局は屋外で調理をするよりも室内で電気を入れれば使えるホットプレートが一番使うというような事になってしまう可能性もあります。

私のキャンプ道具は、とにかく片付けに手間を掛けたくないというところからスタートしていまして、先述のウッドガスストーブをはじめ、ガスバーナーも複数持っていますが、現在は手軽に使えてゴミも出ない、アルコール燃料を使った火器を中心に使っています。

私の使っているものは一人で使うことを前提にしているものなので、家族で使うには全く合わないのですが、液体燃料を燃やしてススも付かないことから、とにかく後片付けが楽です。鍋やフライパンにテフロン加工のものを持って行けば、汚れはキッチンペーパーで拭き取ってしまえば、多少汚れは残っても家へ帰ってから再度洗ってそれで終わりです。ゴミは燃やしてしまうよりもしっかりゴミ袋に入れて持って帰り、自分の住む地域のゴミ収集に出した方が現地での手間はかかりません。

ここまで書いて、当然ながら大変な後片付けをすることになっても、やはり焚き火での調理をやりたいし、焼肉には炭火が外せないと思う方は、火起こしをして調理可能にするまでの手間と、調理が終了し、焚き火や炭火を消した後の後片付けまでを含めて楽しめるかどうかというのが鍵になるでしょう。キャンプ用の道具を集めるのは楽しいものですが、いかにキャンプで活用するかということも考え、何をメイン火器にして選んだ火器の片付けまで含めて許容できるかということを考えてキャンプグッズを購入するようにした方が後悔しないで済むような気がします。


旅の定番だった場所が消えていくと 旅をする習慣そのものも無くなる可能性も

長期にわたって外出自粛の雰囲気が続く空気の中、観光で盛えていたところも一気に窮地を迎えるケースが少なからずあります。京都タワー大浴場が2021年6月に営業を終了するというのもそうした流れの中で起こったことで、これは今後コロナ渦が収まり、電車や夜行バスか元通りに走るようになっても無くなったままで変わらないわけですので、多くの旅人の行動に影響が出てくるのではないかと思います。

京都駅から出てすぐの京都タワー地下3階にある銭湯ですが、朝7時から夜10時までやっていたので(現在は新型コロナウイルス下で短縮営業)、早朝に夜行バスで京都に着き、汗を流してさっぱりしたい時や、夜にバスや在来線・新幹線に乗る前にリフレッシュするために多くの旅人が使ってきただろうと思います。

今後は別のサウナ店を探して入りに行くか、ネットカフェに併設されたシャワー室を使うかということになると思いますが、京都の町全体が経済的には厳しいと思いますし、大資本のところは残るにしても、そうでない場所で知る人ぞ知るというような所はこれからも厳しい状況が続いていく中、いったん休業してしまった施設が元通りに営業を続けていけるのかどうかもわかりません。

もちろん今回の京都タワー大浴場の代替施設はどこかにはあるわけで、無くなって本当に困るということはないでしょう。しかし、私の場合京都に行くとなると、自家用車以外の交通手段では、まず目的地が京都駅前になりますし、京都駅前からすぐに行ける京都タワーの利便性はそれなりに感じていたので、主に安く旅をしたいと思っている人の中でも移動時間の関係で、できれば最寄り駅からすぐに利用できる施設を重宝している人にとっては代替を探すのも大変でしょう。

こういった事が京都だけではなく全国で起こっていくことも、現実には考えなければなりません。かなり残念ではありますが、そういったつもりで旅に出なくてはならなくなるような時代がコロナ渦明けの状況でやってくるようだと、今まで以上に最新の情報に更新されるスマホからの情報収集の必要性は高まってくるのではないでしょうか。

今回の京都タワー大浴場は、設備の古さはさておき、その抜群のアクセスの良さからそれなりに人は入っていて、今回の新型コロナウイルスの感染症が広がらなければ、今後も同じように営業はできていたのではないかと思いえるだけに、改めて感染症の恐ろしさを感じざるを得ません。施設が老朽化したり、経営者が高齢になっての閉店というのは寂しさを感じつつも仕方ないと思えるものの、今回のような突発的な状況に巻き込まれてしまうと、観光業・飲食業や、直接生活に関係ない物を売ったりするようなお店はそれなりにファンがいたとしても、存続が一気に難しくなります。

今後多くの人がワクチンを接種して観光に人が戻るまでそうしたところが持ちこたえられるのか。また、逆に今まで旅行に出掛ける楽しみの一つだった数々の施設が閉鎖になった中、以前と同じように出掛ける人は一気に戻るのか、そうした点も不確定要素として残るので、まだまだ自分たちだけではどうしようもない状況はまだかなり長い間続くと見なければならないでしょう。

個人的に不安なのは、感染症の脅威が無くなっても、旅行に出掛けなくなるような人が増えてしまうのではないかという点です。全国の味はネット通販で注文することが一般化すると旅出つ理由の一つが減る場合もあるでしょう。またコロナ渦で生活が大変になり、マイカーのない生活を指向したり、鉄道会社が終電を早めたダイヤを継続することで公共交通機関を使った旅も不便になってくると、今までのように人は旅行に出掛けようと思えなくなるのではないかという想定も考えられます。

話も京都タワー大浴場に戻すと、この施設は深夜帯を移動に使う夜行の高速バスを利用されていた方にとっては打撃だけに、今までは夜行バスとセットで使われてきた施設が無くなることで、選択肢として夜行バスを使っての京都入りを敬遠し、新幹線に移行するケースも出てくるでしょう。そうなると旅の形も変わりますし、観光客が落とすお金の額も変わってくるかも知れません。どちらにしてもワクチン接種が終れば徐々に前の状況に戻ってくると考える中で、人々の意識の中で、コロナ前・コロナ後で何が変わってしまうのかについても、十分な検証のもと人々を観光に戻すための社会的な工夫が必要になってくることだけは確かでしょう。


印象的なアナログ予約システムについて考える かつての「赤福」の「朔日餅」の販売における恨みっこなしのシステムとは?

新型コロナウイルスの接種予約は、利用できるならインターネット(スマホ)からの予約がおすすめです。自宅でインターネットを使える環境があれば利用することができますし、受付をする先方の事務的な負担も軽減されると思うからです。ただ、どうしてもインターネットを使えない方はいつの世の中でもいるものです。多くの人が集中するとわかっていても、アナログ的な予約システムは0にすることは難しいのではないかと思います。

また、様々な事で行列を作るというのも日本国内では良くあることで、行列を見たら購入する気が失せるような人がいる一方で、我慢強く行列に並ぶことを選択する人もいます。かつてテレビ朝日系列で放送されたバラエティ「いきなり!黄金伝説」のコーナーで、現在も活躍している漫才コンビのU字工事さんが、あらゆる「行列グルメ」の一番乗りを目指すというロケがあったのですが、その中でどうしても一番を取れなかったものに、伊勢神宮参道にある「赤福」で毎月一日に販売になる「朔日餅」(月に一度季節に合ったお餅の詰め合わせが販売される)がありました。この行列システムは単純に早く行けば良いというものではなく、かなり複雑な仕組みになっているという話を聞き、今回改めて新型コロナウイルスの騒動前に発動されていたその仕組みについて、ネットで色々と調べてみました。

ワクチン接種の順番も、偉い人優先を止めて全て同一のシステム上で行なえば恨みっこなしになるのではと思いますが、これから紹介する赤福の仕組みについても、時間が有り余っている地元の人でないとトップを取ることは難しいのですが、当時は行列をすること自体が楽しみという部分もあったのでしょう。というわけで、当時の予約システムについてネットで調べた結果というものを紹介することにします。

改めて書きますが、赤福の朔日餅は1月を除く毎月1日の午前4時45分から販売されます。しかし、これだけだと前日前々日からではなく一週間以上前からお店の前に並ぶ人が出現する可能性があり、赤福自体の営業に支障をきたす恐れがあることから、整理券を配ることにしたそうなのですが、その整理券をもらうために何日も前から並ぶ人が出たということがあったそうで(^^;)、整理券自体を持っていても「朔日餅」とは交換(もちろんお代の支払が必要ですが)できない仕組みになっという話を聞いています。

その仕組みとは、朔日餅販売前日(前月の月末)の午後5時から配布される、「列整理券」をもらうための「受付番号票」がまずは配られます。この「受付番号票」の1番をU字工事さんはどうしても取れなかったというのですが、この「受付番号票」は整理券をもらうための整理券というもので、早く買いたい人はまず「受付番号票」をもらうことで、長時間の行列待ちを避けられるということだそうです。恐らくトップの人たちは地元の方で何日も前から「受付番号票」をもらうための行列を作っていて(赤福の方でも営業に支障のない場所を行列の場所に指定して、テレビでもその場所で行列をしているところが映ったはず)、当時から売れっ子だったU字工事さんは、どうしても「受付番号票」の1番を取るためだけに何日も行列のためにその場に居続けることはできない事情があったように記憶しています。

「受付番号票」をもらった人は、1日の午前3時30分までに店の前に集まり、すでにもらっている「受付番号票」と引き換えに、「朔日餅」購入のための列に並ぶことができる「列整理券」をもらうのだそうです。「受付番号票」ではもちろん、「列整理券」でも朔日餅は購入することはできません。ここまで苦労しても列に並ぶ権利を得るだけということになります。

そして、それから約1時間後、1日の午前4時40分から「列整理券」の順番に列に並びます。そして午前4時45分から販売が始まるのです。もっとも「列整理券」を持っていなくても、早朝に赤福の前に出来た行列の後ろに並べば、普通の場合は「朔日餅」を購入することができましたし、私は早朝に行かなくても「朔日餅」を店頭で購入することができました(材庫があれば)。さらに、確実に買いたい場合には、事前に予約をして赤福の本店および支店から(高速道路の御在所SAのお店でも大丈夫だったはず)受け取ることは可能でした。こうした仕組みというのは、あくまで早く手に入れたり、行列に並ぶことを楽しむために集まってくる人に対してのイベントという意味あいもあるのだろうと思います。

もし新型コロナウイルスのワクチンについて、インターネットが使えず、電話も繋がらないので直接予約がしたいと思う人のためには、抽選がベストな選択だとは思うのですが、こうした何回にも分けた「予備整理券」を配ることで最後まで残る人をふるい落とすシステムを導入するのも、列に並ぶ人の熱意をくみ取ると全く否定すべきものでもないのではないか? とふと思います。もちろん、健康に影響が出るかも知れない泊まり込みを禁止し、予備整理券を得るために抽選を行なう(用意できるワクチン分の整理券を発行するとか)方法もあるでしょう。一連の手続きの中での行列は密にならずにソーシャルディスタンスを保つ必要がありますので現実には難しいでしょうが、今回のワクチン注射には当日キャンセル待ちの設定も出てくるので、ある程度の行列は避けられないのではないかと思います。地域の中で接種が必要だと考えている年代の人の中で、インターネットも電話を使えない人の不満を解消させるため、キャンセル待ちの受付の一部でこうした整理券配布方式を検討する余地はあるのではないでしょうか。

あと、これは余談になりますが、新型コロナウイルスの感染の恐れが去り、普通に出掛けられるようになったら、どこかの月の1日早朝に伊勢神宮に行き、その頃には予約の仕組みも戻っているであろう「朔日餅」を買いに行きがてら、「列整理券」の1番を持っている人はどんな人なのかを見に行ってみたいです(^^;)。


今後もあってほしい「駅弁大会」

毎年、正月明れの連休に近くのスーパーで行なわれる「全国駅弁大会」が開かれているのですが、今年はなかなか県をまたいでの移動が難しい中で、ゆいいつ他県に直接開かれた窓のような気がして、日々の買い物にちょっとしたアクセントを付けることができました。

私の出掛けている駅弁大会は、スーパーの規模に比べると、全国色々な名物駅弁がやってきていたのですが、なかなかお目当ての駅弁がやって来なかったり、量が少ないためすぐに特定の駅弁だけ売切になってしまうことがありました。今回はたまたまというか、久しぶりに出品された弁当に、鱒寿司で有名な源の富山駅の冬季限定弁当である「ぶりのすし」があり、さらに割と個数が残っていたので、本当に久しぶりに買って食べることができました。

このパッケージの大きさは「ますのすし」と同じですが、いきの良いブリのパッケージは見るからに食欲をそそります。中はますのすしのように全てがブリてはなく、かぶにブリの身がはさまれていて、生姜や人参、昆布が良い隠し味になっています。

見ためもちょっとあでやかで、昔はなかなか冬の富山まで行かないと買えない駅弁だったのですが、最近は東京駅で常時出ている駅弁屋さんで買うことはできたのですが、首都圏にですら旅目的で出掛けられなくなった今、こうした駅弁大会というのはなかなか貴重な存在だと思いますね。特に駅弁をいただいた昨日は富山市内では1mの雪が降っていて、大機なニュースになっています。現地の人たちが雪で大変な思いをしている中で富山発の駅弁をいただくには複雑な想いはあるものの、逆に富山のニュースが身近に感じられます。この辺も駅弁というものの魅力ではないかと思います。

ただ、こうした催事を見ていて思うのは、多くが弁当としての人気メニューである牛肉使用の弁当に殺到してしまい、その土地土地の名物ということを感じながら食べている人は少ないのではないかということです。今後はさらに旅行に出掛ける機会が減ってきますし、現地で買わずに駅弁大会で初めて食べるような事が普通になってしまっているのは、その土地の名物を食べることはできるものの、現地で食べられない歯がゆさが残ります。ただ、こうした駅弁イベントが続くうちは、自分が出掛けた時の事を思い出したり、まだ直接訪れていない場合には、いつかは駅弁の売られている会社に直接行って出来たての味を楽しもうと思ったり、再びやってくる旅の楽しさを想像しつつ、おうち時間を旅の空間に変えることもできます。

今後、全国に緊急事態宣言が出た場合も、日常生活に必要なスーパーマーケットは通常営業とは行かなくても、日本国内の流通が滞らないなら、ぜひこうした催しは続けていただき、家で過ごす中の楽しみを与えていただきたいものだと切に願います。


地方の名店を流れのまま閉店させていいのか

新型コロナウィルスの影響は多くの飲食店を直撃していますが、長年地方の顔として営業してきた飲食店が今回の感染症の影響もあってか閉店するというのは寂しいものです。特に今の時期は全国的に「旅行」というものが自粛傾向にあるので、営業最後という話があっても現地に駆けつけることも難しく、遠方からその様子を黙って見ているしかなく、ショックも大きいのではないでしょうか。

昨日(2020年12月25日)、静岡駅の南口(新幹線改札に近い方の入口)から出てすぐのところにある食堂「おにぎりのまるしま」(昭和38年創業)が閉店し、最後の営業になりました。このお店は名前の通りおにぎりを店頭に出して販売しているのですが、店内でも食事ができるようになっており、「静岡おでん」として有名になる前からおでんを販売していました。

個人的にはかつては午前7時の早朝から営業していたので(閉店時には朝8時からに変わっていました)、電車で出掛ける前の腹ごしらえがしやすく、駅に近いことから早朝でもいったん静岡駅で降りた人がわざわざ店まで来ておにぎりやおでんをテイクアウトしていくことも結構ありました。お店のポリシーとしては、店内で飲食はできるもののお酒の類は出さなくて、この点は他の静岡おでんで有名なお店とは違っていました。

お店の並びで、これも早朝から開いていた街のパン屋さんとして同じく市民に親しまれていた「クリタパン」も少し前に閉店してしまい、早朝から静岡駅を使ってお出掛けする際にはコンビニか牛丼店の朝食にならざるを得ず、その辺は静岡ならではの朝食のメニューが減ってしまったということで、残念な気分ではあるのですが、さすがにお店を切り盛りするご夫妻も大変だし開けていても利益は減るだけだし、今回の判断も仕方がなかったのかなということですね。

改めて思うのですが、地方では観光客を呼び込むために、地方の色を出してアピールしようとします。その中で、全国を旅していてわかるのは、地方に住む人が普通に食べているものの、なかなか全国的な知名度に乏しい、いわゆるB級グルメの存在です。こうした地方発祥の食べ物というのは、大きなマーケティングの結果生まれたものではなく、あくまで地元の食材や食習慣、地方の人の味の好みなどを見ながら、地方の食堂の方々が工夫して作ってきたものです。それを広くアピールするのはいいと思うのですが、その味を作ったお店自体を長く営業できるようにフォローしていく(後継者問題を含めて)というのも、地方の活力を伸ばしていくためには必要になっていくことではないかと思います。特に「静岡おでん」というのは最近になって全国に広まってきたものなので、そうした中での老舗の一つが何の対策もないまま閉店してしまう現状というものは地元民にとっては悲しいですし、今後同じような状況になった時に何かできないかという風に考えてしまいます。

これは、静岡に限ったことではなく、今後も全国で多くの地元グルメの名店が経営危機になって閉店というような流れは止めようがありませんので、そうなると体力のある全国チェーンの外食店しか残らなくなるような事も現実に起こり得ます。この問題は時間の経過とともに顕著になっていくことが予想されますので、今のうちに「地元の味」をそれを生み出したお店とともにどう残していくかということを、地域全体で考えていくことも必要ではないかと思ってしまいます。


山間部への旅は国内山間部の状況変化を把握してから

ここのところ全国の里にクマが下りてきたり、ハイキングコースにクマが出没したりといったニュースが出てきています。私の住む静岡県では静岡市と焼津市との境にある満観峰ハイキングコースの鞍掛峠付近で目撃情報があり、びっくりしましたが、石川県加賀市のショッピングセンターに侵入したケースや、福井県敦賀駅近くの新幹線の工事現場での対人被害(工事関係者)など、北陸地方において、かなりの出没例や被害も出てきてしまっていて、そちらの方も心配になります。

こうしたニュースはここ数年でめっきり増えているような感じがしていて、専門家は山にクマの食料となるどんぐりがなくなったので降りて来たというような説明をする方もいますが、クマが山から降りることを躊躇するような障害がなくなっているということも見方としてはあるのではないかと思います。

例えば、クマの天敵になるかはわかりませんが、野犬の類や飼われている犬でもリードを付けて散歩することが常識になったので、犬が自由に歩き回れない状況がクマなどの野生生物の侵入を許す一因になっているのではないかという考え方もあります。今回の話はそうした要因だけでなく新たな心配される状況の変化についてです。

動物にとって一番の天敵は人間だろうと思います。よく毎年あるのが、山に入ったところ熊に出くわした人の話ですが、人によっては一喝だったり道具を使ったり、さらには投げ飛ばしたりしてクマを撃退した武勇伝がニュースで報道されることもあったのですが、今年はそういう話がなく(山間部に住む人も例年より外に出て仕事しなくなった?)一気にクマが里に降りてきてしまったというような感じもあります。

そう考えると、やはり今年は年明けから新型コロナウィルスの侵入によってお出掛けをする人が減ったことと関係があるのかということも考えてしまうのですね。山の中で暮らす人はそれほど変わった行動をしていなくても、山の中の生き物からすると、明らかに人間と遭遇する機会が減っているのではないでしょうか。そんな中、さらにレジャーで山に入ってくる人が減っていき、皆無に近くなった状況というのは、単に自分の縄張りが広がったと感じているのかも知れません。そのまま人の気配を感じることなく移動していて、里に降りたところで食べ物に不自由しない場所(目撃されたショッピングセンターのバックヤードや工事現場の事務所などクマの餌になる残飯がある場所)にたどり着いてしまったという事も十分に考えられるのではないかと思いますね。

新型コロナウィルスの影響があと数年続くとする見方がありますが、もしそのくらいの期間に山の中に入っていく人が地元の人など限られた人になってしまった場合、単に自分の縄張りが広がったということでその中で完結してくれていればいいのですが、例年なら観光客が訪れていても、人の気配すらなくなった場所まで縄張りと認識してしまうようになったとしたら、自粛明けで人が出掛けた先でクマと鉢合わせする可能性が大きくなるのではないかという心配があります。

なかなか人の監視というのは難しいとは思うのですが、これだけ平野部でもクマが出てくるということになると、クマ被害を減らすために何かやってもらいたいところです。山小屋やキャンプ場、山の中にある名所、道の駅あたりでも監視カメラの分析をし、クマの出没情報を定期的に発表することで、今までクマが出ていない所にもクマの行動範囲があるという可能性を多くの人に知らせて欲しいと思います。今後はそれほど山の中ではないキャンプ場でもクマの心配をしなくてはならなくなるかも知れませんし、管理をする方々にとっても大変だとは思いますが、テントで寝ていて熊に襲われるような事も自粛明けの状況の中では出てくるかも知れません。

そういう意味では車中泊というのは、きちんとロックして寝ればさすがにクマでもドアを開けて入ってくることはないでしょうし(海外ではロックしていないドアを開けるクマの動画もありますので就寝時のロックを忘れずに)、車が襲われてもクラクションを鳴らして威嚇した上ですぐに移動することはできますが、引っかかれたり突進してきた事によって壊れた車両は、保険を付けていてもクマに損害賠償は請求できないので(^^;)基本的には自己責任で、オールリスクタイプ(一般の車両保険)の車両保険を掛けていないと自己負担になることは承知の上で出掛けるようにしましょう。今後は全国でのクマ出没情報にも気を付けておこうと思います。


公共交通機関もオンデマンド対応をお願いしたい

現在の日本では、本が売れなくなっている中で、電子本やオンデマンド出版で在庫を抱えずに本を売る方法が出てきています。この「オンデマンド」という言葉は説明されないとわからない人もいるかも知れませんので、もう少し詳しく説明します。

「オンデマンド(On-Demand)」とは、要求に応じるという意味で、オンデマンド出版の場合は注文があってからすでに用意されていた電子ファイルを専用のプリンターで印刷して、通常の本のように製本までして出荷する販売方法です。この方法だと余分な在庫を抱え込むこと無く、読みたいと思った人が版元から入手する際に絶版になることはないわけです。

私自身はスマホの中に入れて読める電子書籍で問題ないのですが、紙の本には電源いらずで読みたいと思ったらすぐにアクセス可能で、いざという時にはページを破って暖を取ったりお湯を沸かすための焚付にもなる(^^;)というメリットもあるので、どうしても紙で欲しいというニーズは一定数あると思います。オンデマンド出版は紙の本と電子書籍の中間にあたるような感じでもありますが、今の新型コロナウィルスに影響された社会の中で、大手出版社が活用していくようになれば一気に普及していくのではないでしょうか。

恐らく今後も日本国内の移動・旅行はしばらく我慢しなければならない状況は続くと思うのですが、そうなると大変心配になることがあります。新幹線でもほとんど乗客がいなくなり、航空会社も赤字を出して倒産するところも出てくる中、ローカルな交通機関はどう考えても今のまま存在することは難しいと言わざるを得ません。

逆に、市民が日頃の足として使っている「コミュニティバス」のようなものは残せると思うのですが、いわゆるローカル路線バスはどの路線も廃線の危機にあるといえるでしょう。もしかしたら山間部を走るバスについては、定期運行自体が難しくなってしまうことも十分に考えられます。しかし、車を自分で運転して移動できる人はいいですが、今では自分の車を持つ人や、運転免許も取らない人が増える状況の中、このままでは公共交通機関が消えるに伴って山間部での生活が成立しなくなる可能性も出てきます。

さすがに、電車のない場所に行くために常にタクシーを使うわけにも行かず、さらに新型コロナウィルスもいかに変異し、お出掛け自粛が数単位で長びくということになると、今のまま流れに任せていては路線バスの地方路線はボロボロになってしまう危険性があるので、新たな全国規模の地方交通利用システムを今のうちに考えていただきたいと思ってしまいます。

例えば、スマホからオンデマンドバスの乗車状況を確認したり、乗車予約ができたり、定期的に走っていない時間帯でも路線バス<オンデマンドバス<タクシーくらいの価格設定で走らせてくれる(当然事前予約が必要で現地から予約ができるかどうかは運用側の判断によるとは思います)システムが全国に広がっていけば、車がなくても何とか日本全国津々浦々に行くことは可能になるでしょうが、今後の事を考えるとこうしたシステムができないのなら、日本のローカル路線バスの旅は成立しなくなる可能性が高いです。

今後は、例えば無人運転によるコミュニティバスを運行する計画を立てている自治体があるなら、今から準備をして本格的に日本国内での移動ができるようになる将来を見据えた方がいいと思います。無人バスでその運行がAIを使ったシステムで管理できるのなら、日本全国どこにいてもスマホで乗車予約ができるようになるので、地元民の足としてのバスを無駄に動かすこともなくなり(まるで空気を運ぶように乗客のいないバスを運行し続ける中で赤字が増えていく状況もあるので)、時刻表に沿って運行する方法よりも経費も抑えられると思うのですが。当然、新車導入やシステム導入にお金は掛かりますが、首都圏の全ての仕事をテレワークにするよりは現実的に地方の生活を救う対策になり得ると思うのですが。


公衆トイレの手洗い場をチェックしてわかったこと

この週末に車を利用して新鮮な野菜を買いに遠出しました。どこへ何を買いに行ったかというのは改めて紹介するとして、いわゆる直売所にオープンと同時くらいに着きたかったので、帰りはともかく行きは早朝出発にして高速道路を使いました。

高速道路は途中で止まることもなくスムーズに進むことができ、さらに言うと早く着き過ぎるような状況になった場合、手前のサービスエリア・パーキングエリアで時間調整ができるので今回は多少早く出発して多くのサービスエリアに寄ったのですが、やはりそこで気になったのはトイレの衛生環境でした。

もちろん、高速道路会社の職員の方が定期的に清掃を行ない、明らかに汚した所があればその状況を放置せずに片付けてくれることによって、多くの感染症が防がれているということは十分想像することができます。今回は静岡を東名高速で西に向かったのですが、どのサービスエリアのトイレも十分綺麗でした。

ただ、今まではインフルエンザやノロウィルスに備えることが基本だったのですが、今年はそれに加えて今だ正体不明のウィルスについて対策しなければならず、見えない菌を意識するような事も必要になってくると思うのです。

今回、東名のサービスエリアのトイレを見て思ったのは、新しい施設の場合にはもし手にウィルスが付いてしまったとしてもきちんとトイレの手洗い場で手洗いをすれば何とか大丈夫だろうと思えたものの、古い施設の場合には手洗い用の洗浄液や乾燥について不安が残りました。プッシュしてもわずかしか出てこないような設備だと、なかなか手に付いたウィルスを完全に落とすことは難しいでしょう。さらに、エアータオルの設置の有無も重要だろうと思います。

というのも、全ての人がタオルやハンカチを持っていればいいのですが、そうでない人がトイレを使った場合には手そのものを洗わなかったり、洗っても濡れた手のままで出てくる可能性があります。そうすると、不完全に洗った手にもしウィルスが付いていたら、くしゃみによる飛沫のように水しぶきが飛ぶことにもなってきます。低い可能性の話であることはわかっていますが、もし洗浄液が不十分であれば、利用する人のためにハンドソープを置くという手もありますし(これは今回利用した道の駅でそうした場所があったので)、この時期だけペーパータオルを置くということもコストはかかりますができるでしょう。

勘違いして欲しくないのは、今回の話は利用者の側から無理な要求を通そうとしているのではなく、新型肺炎についてわからない事がクリアされるまでは、日本全国を移動している人の間で新型肺炎が伝染ってしまわないように、きちんと手洗いができる環境および、洗った手を乾かすための手段を用意することで、多少はウィルスの拡散を抑えることができるのではないかという考えのもとの提言です。

今回の利用では当然私はタオルを持って行きましたのでエアータオルがない場所ではタオルを使いましたし、洗浄液の出が少ないような場所では、改めて施設入口に置かれていたアルコールを手に付けて消毒をした上で中に入るように心掛けました。今回はサービスエリアを利用したのは早朝だったため、団体の観光客とも全く会いませんでしたので、高速道路を利用する場合の時間というものも大事になってくるのではないかと思いますが、今回のお出掛けで改めて自分で準備し、何が危険なのか意識して利用することの大切さというものもわかりました。

同じように車でのお出掛けを考えている方がいましたら、その必要性を感じられるなら、車で旅をする時には手洗い後に使うタオルとともに、必要に応じて石鹸やハンドソープを持って行くことも十分ありだと思います。もし利用する公衆トイレの設備では不十分だと思ったら、積極的に自分の持ってきたもので手洗いはしっかり行なう方がいいと思います。


海外クルーズ船で情報まで隔離されないためにラジオの活用を

コロナウイルスによる新型肺炎の広がりというのは、身近なところで具体的な感染者は出ていないので、ピンと来ない方も少なくないと思いますが、様々な報道を見るにつけ日本と他の国の対応に違いがあるということを知る中で、日本の方が他の国よりも優れている点とそうでもない点が際立ってきたような感じがしています。

例えば、オーストラリアは感染者をオーストラリア大陸から離れたクリスマス島に隔離するように留め置いて、一定の期間を経過して初めてオーストラリア大陸に入ることができるようなやり方で国内での感染を封じ込めていますが、日本政府の大変さ(島国できちんと千人以上の人間を隔離しておくための土地がない)は十分にわかるものの、勝浦のホテル三日月に武漢からのチャーター機で日本に帰ってきた人を誘導したのは良かったものの、家族でない人が一時期同部屋になるような部屋割りをされて、もしかしたら同部屋のどちらかがコロナウイルスに感染していた場合、部屋割りが原因で自分が感染するかもしれないという恐怖を与えられることになりました(現在ではそうした対応はされていないようです)。

これは完全に素人考えで、実現する可能性はないと言われることは承知の上で書きますが、今回横浜港で国内に上陸できないでいる「ダイヤモンド・プリンセス」という大型客船まさに移動する大型ホテルと言うべきものなので、もしこうした国内にある大型客船を日本政府がチャーターすることができれば、少なくとも客室の数だけの感染者と思しき人の隔離施設として利用することもできるのかも知れないと思ったりします。今回のダイヤモンド・プリンセスに残った乗船客についても、時間は相当かかっていますがきちんと検査をして陰性ならば船から降りられるわけですから、少なくとも船内の様子のみを心配すれば済みます。特に今年の東京オリンピックで海外からやってくる観光客の宿泊場所として大型客船を利用するという構想があることも聞いていますので、それなら船をチャーターするような選択肢というものを考えた危機管理体勢が取れれば良かったのにと素人の考えながら思います。

今回ダイヤモンド・プリンセスで乗客が足止めされる原因になったのは、すでに下船した乗客が新型肺炎の陽性反応を示したことで、船が横浜港から進めなくなってしまったのですが、問題なのは船内をしばらく新型肺炎にかかった人物がウロウロしていたということを、他の乗客が早い段階で知らされていなかったということでしょう。

昨日のニュースでは問題の人物はレストランでの食事は当然していたそうですし、プールで泳いでいたという事実もあったようです。船内に感染者がいて、そうした行動をすれば当然コミュニケーションを取る人もいたでしょうし、これも船内で「この乗客の事を知っている人がいたら名乗り出てください」という形でも呼び掛けて、濃厚接触した人間を絞り込むことはできなかったのかなんて考えてしまうのですが、船内に新型肺炎にかかった人物がいたという事自体を日本国内にいる家族からの連絡で初めて知ったという人もいたということですから、対応の遅れが目立っているように感じます。それでも、船の中であったことが乗客および乗務員の一斉検査という行動を可能にし、新型肺炎にかかった人とそうでない人とをより分けることはできます。その点については良かったと心から思います。

今回のダイヤモンド・プリンセスの航路は横浜から台湾・香港方面にも寄港するというものでしたが、自分の命にも関わりかねない感染者の情報を船の発表の前に自ら手に入れる手段が全くなかったかというと、そうでもありません。実際私は漠然と海外クルーズに憧れていて、あのジャパネットたかたの提供するクルーズについて羨ましいと思いつつ見ていたのですが、その前に調べなければならないことがまだあるということを今回改めて実感した思いです。それは、海の上でいかに情報をを確保するかということについてです。

情報というとやはりスマホやパソコンを使ったインターネットを連想しますが、基本的に海の上というのは携帯電話の電波というのは陸上にいる時のように使えないかも知れず、特に日本の領海を離れてしまった場合、いい気になってスマホを使っていると国際ローミングに切り替わって高額な料金を後から請求されてしまう可能性も出てくるのでそれは避けたいところです。基本的にはスマホのモバイルネットワーク通信を切っておき、船内のWi-Fiを利用するか、寄港時にその港のある国(日本および海外)のアクセスポイントを使ってのネットや電話をするかというのがいいと思います。

今回の事で改めてダイヤモンド・プリンセス船内のインターネット環境について調べてみたところ、船内では無料のWi-Fiはあるものの、その範囲は船内での連絡に利用に限定されていて、船の外部との接続はできないものなのだそうです。私達が国内で利用するようなインターネットを利用するにはツアー代金の他に有料での利用となり、その利用限度によって一日14ドルから30ドルちょっとを払うか、船内にあるインターネットカフェを利用するかどちらかになるようです。今回のような誰がかかっているかわからない感染症の場合、多くの人が殺到するであろうインターネットカフェの利用はできれば避けたいところです。今回の場合は乗船客は感染者が乗船していたことを知らされていなかったのですが、普通の人はインターネットのない生活こそクルーズの醍醐味とばかり、わざわざ毎日お金を出してインターネットにつなぎまくらなくても、クルーズ期間中くらいはネットとは離れた生活をし、船内の娯楽施設で楽しめればいいと思った方も多くいたのではないでしょうか。

そうは言っても乗客にとっては、過去にさかのぼれば感染するかどうかの瀬戸際のような状況だったわけなので、早めの乗務員の対応(乗客は各客室にこもって食事はルームサービスとか)があった方が良かったと思いますが、今回のような乗客に対する情報伝達の遅れが海外クルーズでは普通だとしたら、今後船の旅を利用するような場合は、自分である程度の情報を仕入れるための対策を用意しておく必要についても考えてしまいます。有料のインターネットサービスに入って客室内で毎日情報収集するのも良いですが、そのインターネットは船の方で提供される分コントロールすることもできてしまうように思うので、船長の判断一つで、乗客のパニックを心配するあまり情報を遮断されてしまう可能性も0ではないでしょう。

最初に書きましたが、船の中というのは外界から隔離された社会というところが良くも悪くもあるので、そんな中で船とは関係なく緊急避難的にでも情報を入手するための方法は、個人レベルで対策しなければなりません。その際、高いお金を用意して衛星電波を使った通信を利用しなくても、短波放送が聞けるラジオ一台あれば事足ります。今回のクルーズ船のルートなら日本国内のAM局でも十分だったかも知れませんが、日本の領海を離れた時のためにNHKの海外向け日本語放送であるNHK World Japanやこれは国内向けではありますが全国カバーしているラジオNIKKEIを船内でも聞けるようにしておけば、定時のニュースで日本ではどんな事が起こっているかということについてはおおまかに知ることができるようになります。必要であればラジオニュースをスマホの録音機能を使って録音し、船の乗組員に聞かせて対応を迫ることもできるでしょう。そうした情報収集をしていたら今回の場合、特にレストランで感染者と濃厚接触された方のいる可能性があるため、騒ぎになる前から安全な部屋の中で過ごすことも可能だったと思われます。

クルーズでない現地を回る海外旅行の場合、ホテルや公共施設ののWi-Fiサービスおよび、現地で利用できるSIMカードとモバイルルータを利用すればラジオがなくても情報は入手できますが、地域によってはネットがつながりにくい場所もあるかも知れません。急にクーデターが起こってネット使用不可能になることもあるかも知れません。個人的には海外旅行に行く場合もラジオはあった方がいいと思いますが、特にネット自体を船内で管理されている海外クルーズに参加されることを考えている場合には、ある程度感度のいい、さらに短波放送が受信できるラジオの用意を考えておくことがゆくゆくは身を助けることもあるかも知れませんので、一つ用意しておきましょう。私はすでにそうしたラジオは中国のものですがPL-380という機種を使えるようにしてあります。さらに、事前にネットで海外向けのNHK World Japanの放送時間(時間は世界標準時なので必ずしも現地時間とは一致しないのでご注意を)、そして放送される周波数をプリントして用意しておくことでいざという時にスムーズに海外でもNHKからの日本語放送を聞くことができるようになります。

モバイルバッテリーでも使用できるラジオ TECSUN PL-380

上のリンクは私が過去にこのラジオを紹介した時の内容ですが、今の日本ではこのラジオ以上にコストパフォーマンスのいい短波ラジオはなかなかありません。それこそ日本の家電メーカーは高性能なラジオを作ってその評価を上げたというところもあったのですが、現在のラジオというのは非常時の手回し発電ラジオのようなものが出ているものの、短波の聞ける手回しラジオというものもソニーや松下は作っていなくて、本当の意味での日本の方が海外での情報を得る最後の砦というのは中国のメーカーに任されているような感じになってしまっています。

それが時代の流れといえばそれまでですが、これはメーカーだけが悪いということではないことも確かです。日々の生活の中でテレビすらも必要ないと思っているネット依存の社会があるからこそ、ラジオというメディアは顧みられなくなってしまっているのでしょう。しかし、5Gという次世代インターネットがもてはやされる現代にあっても、ラジオしか情報源がなくなる可能性というものを今回の事で再認識したということは、私にとってはきっちりと備えるためのいい教訓だったように思います。早くこの新型肺炎の騒動は鎮静して欲しいと思いますが、デマに惑わされることなく正しい情報収集をするためにも、ネットの情報をラジオニュースで確認するなど、細心の注意をしないと行動を誤る事もあることを考えながら、万全の用意をお願いできればと思う次第です。


想定外では済まして欲しくない空港運営

状況の変化によって今までは有難かったものが正反対の効果を生み出してしまうということがあります。その場合、今までうまく行っていた事でもそれだけに頼らないで、きちんとうまく行かなくなった時にどうすべきか考えておくことがリスクマネジメントの考えだと思うのですが、代替案もなく目前の利益だけを目指していると足元をすくわれるのではないかと、ここのところの新型肺炎の騒動を見るについて考えるところです。

というのも、私の住んでいる静岡県もそうですが、国内の需要だけでは地域経済はこれ以上伸びないと思い、海外に活路を見出すパターンがこれまで政府および地方公共団体のレベルで行なわれています。政府関係者や県知事自体が海外におもむき、セールスマンとして観光客を誘致してきました。実際にやってきてくれた観光客に対しては最大限のおもてなしをする中で、国内旅行をする人はないがしろにされている感じを受けた方もいるかも知れません。しかし行政側の方では、国内の観光業や小売業の業績が上向くことこそが国内の経済にとっては良いわけで、その点についての一定の効果は上がってきたことは確かです。

他の県でも同じような事はあるかと思いますが、静岡県の場合についてちょっと説明します。静岡県では地元住民の反対もそこそこある中で強制収容までして富士山静岡空港を作ったのですが県民を中心とした利用客は思いの外伸びませんでした。開港時から駐車場無料という特徴はあったものの、便数および価格面で考えると静岡県の西部在住なら中部国際空港、中部および東部なら羽田か成田を利用した方が安いしもしトラブルがあった時にもとにかく現地から早く帰ってこられる可能性は高まります。地元のバス会社も静岡かや羽田・成田行きのバスを出していたり、前日に現地近くに出向き安いビジネスホテルに泊まれば早朝発の便を使えるので現地での仕事・観光時間を確保することができます。

もし静岡県が県民の事を考えて富士山静岡空港の利用者を増やすことを考えるなら、具体的に中部国際空港や羽田・成田空港を使うより富士山静岡空港の方が県民が利用しやすいようにLCCを誘致して安く出掛けられる環境を作ってくれないと、なかなか地元空港を利用できないと思うのですが、県の方針は違いました。海外からの観光客に依存するかのように、主に韓国や中国の航空会社との折衝を重ね、そうした国に半ば依存するような形で、日本への玄関口として多くの利用客を呼び込み、空港の経営を成り立たせようとしているというのが現状です。

こうした取り組みは一時は韓国・中国からの利用者を増やし、空港の収支の向上に貢献したと思いますが、昨年には韓国と日本との関係が悪化する中で就航を開始したばかりの韓国からの路線が無くなったりして利用客が落ち込み、中国からの観光客を頼りにするしかなくなってしまいました。それでも中国の観光客の購買力は高いので、富士山静岡空港を利用した乗客をいかに県内に誘導するかというような事で考えていた人は多いかと思いますが、それも今回の新型肺炎の問題でその利用も見込めなくなりました。

昨日のテレビニュースでは、香港の専門家の見解として、感染の拡大はこれからも続き、拡大のピークは今年の4月から5月になることが考えられるということが一つの可能性として示されていました。それを信じると2020年は半年間は中国からの観光客が見込めないという最悪のシナリオもあるのです。そうなったらいくら営業を頑張ったとしても、根本的な中国・韓国頼りの運営について考えを一部改めない限り赤字からの回復は見込めないのではないでしょうか。空港の赤字は県民税にも関わってくると思うので、何とかしてくれないと直接こちらの生活にも関わってくるかも知れません。

例えば、ある程度まとまったお金を持っている人がいたとして、いくら現状で儲かる投資があったとしても、全額をその投資につぎ込むような人はいないでしょう。現金で持つ分もあり、不動産や金投資など、一つの要因で一気に資産を減らすことがないように、リスクを回避しつつトータルでの増益を目指すというのが普通だと思うのですが、まさか国民や県民の税金をつぎ込めるからある程度の赤字垂れ流しは仕方ないと思っているのだとしたら、ちょっと県民を舐めているのではと思ってしまいます。特にこの富士山静岡空港の場合、最後まで徹底的に反対した地権者はどんな風に思うのでしょう。

私自身は当時はそこまで物事を深く考えずに、そこまで反対しなくてもというような傍観者の体だったのですが、ここまでの状況になってしまうと、中国・韓国に寄りかかった空港運営について今回の状況を機に静岡県内の住民が利用しやすいような方向に転換していってくれることを真剣に期待したいです。そうなれば今回の新型肺炎騒動とオリンピックが終わった後には積極的に空港を利用しようと思うのですが。