5年間の長い間、多くの人が待ちわびた松山の道後温泉本館がようやく再オープンした、まさにその時、松山城の裏山が崩れ人的な被害が出たという一報を聞きました。そのニュースを見て、私の住む静岡市で起きた集中豪雨による被害状況についてあらためて思い出すことになりました。というのも、1974年7月7日の七夕の日に起きた「七夕豪雨」は静岡県の特に静岡市・清水市(現静岡市清水区)に大きな被害をもたらしたのでした。
具体的な雨量は7日朝から翌日朝までの24時間連続雨量は508mmにも及び、今でも観測史上最高値になっています。今回の松山と比べるとだいたい倍の量でした。自宅は床下浸水でしたが、床上浸水した家も多く、翌朝は学校が休みで道路には水が溢れていたことを思い出します。
その時の豪雨では、洪水被害だけでなく人命に関わる別の災害が起こっています。当時の静岡市だけで27名の命が失なわれました。そのうち、土砂崩れで亡くなった人は21人もいたのです。私の住む静岡市は自転車を利用する人が多いほどなだらかな土地ですが、市の中心部にはまるで丘のような低い山が点在しています。豪雨では特に市民が初詣には多く訪れる静岡浅間神社があり、「静岡」という名前の元となったと言われる賤機山(賤機山)が崩れました。
先日、テレビでその時に13棟が被害にあって8名が亡くなった静岡市葵区丸山町の様子を見たばかりでした。その時は同じ賤機山に地元の静岡鉄道が営業して市民がこぞって利用していた「浅間山リフト」が崩れ、再開も叶わず廃止になったことが、毎年大晦日にリフトに乗って初詣に行っていたので、廃止の報を受け大変残念だった事を覚えています。
それ以来、静岡市内にある小さな山での山崩れはありませんが、いくら小さな山だったとしても多くの水を含むことで崩れる可能性は0ではありません。幸いにして現在住んでいるところは平地で山とは離れていますが、この静岡市は、賤機山の他、谷津山、八幡山、有東山などちょっと見ると小高い丘に過ぎないような山はあるので、山の近くに住んでいる人は、本気で命を守る行動について考えるべきだと思います。
今回の松山の土砂災害も、そこまで住民が避難を考える前に起きてしまいました。果たしてどうしたら命を守れるかということを考える場合、以下のリンクにある「重ねるハザードマップ」から「土砂災害」をクリックすると、危険な区域の場所がすぐにわかります。そうした場所に住んでおられる場合、本気で避難所への移動についても考えてみる必要があるのではないかと思ってしまいます。
https://disaportal.gsi.go.jp/maps/
また、自分の知らない土地で車を運転しながら車中泊場所を探す場合、今自分の居る場所がそうした災害発生の可能性のある場所でないかを上記リンクで確認した上で休むようにしたいものです。