月別アーカイブ: 2018年10月

新幹線が止まることを想定した事前対策

先日新幹線を使って往復東京まで行ってきたばかりだったのですが、その東京駅では10月19日に姫路で起こった人身事故の影響で山陽新幹線だけでなく東海道新幹線も止まってしまったということになり、一部では終電が終わってしまった後に大きな駅に着いた人のために翌朝までホームに止めてある新幹線の座席を開放する「列車ホテル」も提供される事態になったようです。

報道では新幹線と人が接触というような軽い表現になっていますが、単なる「接触」レベルならこれだけ長い時間新幹線が動かなくなるということになはりません。今回は特急料金の払い戻しや、運休による運賃払い戻しも発生するわけですから、JRの損害もかなりのものになるでしょうし、何より正確なダイヤを信じてギリギリまで列車の運行状況について調べていなかった人は最初は何が起こったかわからず、さらに運行情報についてもすぐには入手することができずにどうすればいいのかわからなくなってしまった方が多くいたようでした。今後同様な形での新幹線ストップが簡単に行なわれないように、きちんと何が起こったか人々に伝え、厳しく列車に対する妨害行為を紹介していくことも必要だと思うのですが。

実際、こんな事が起きてしまうと、地震や台風、集中豪雨のように一切の前兆が感じられない中で起こるので、事前に旅行を中止するなどの手の施しようがありません。ただしそれはそれとして、この種のトラブルが起こった場合の基本的な手続きの内容を知っていないと、当然の権利として払い戻される料金の払い戻しが受けられない場合も出てきます。というのも、料金の払い戻しについては、駅員さんの方からやってくれるのではなく、乗客の方が自ら遅延の証明をした上で窓口で払戻し手続きを行なう必要があるからです。

新幹線が目的地に2時間以上遅れて到着すると、特急料金の払戻し対象になります(その際の運賃やグリーン料金は払戻しの対象にはなりません)。そうなった場合、自分の乗った新幹線が遅れたという証明を受けなければなりません。目的地に着いたらその駅の精算所か有人改札で(自動改札でも可能な場合もあり)、特急券があればその特急券に遅延を証明する印を打ってもらえば、後日その特急券を出して料金の払い戻しを受けることができます。

なお、普通の特急券が出ない「ぷらっとこだま」のような旅行クーポンの場合でも、列車の経路が記されたクーポンに遅延証明の手続きをしてもらえば、後日窓口やJR東海ツアーズに連絡を取れば一部料金が払い戻されるそうです。ただし、ぷらっとこだまは切符ではなくあくまでクーポン券としての扱いですので、払戻金額は普通の切符より少なくなる可能性はありますし、目的の列車が運休した場合は旅行中止の扱いになり、払い戻しはできるものの他の列車への振替はできなくなりますので、そうしたリスクについて改めて考えた上でぷらっとこだまは使われるべきだと思います。大雨の中出掛けるなど頻繁に状況が変わりそうな中で旅行を中止することなく出掛けることを強行する場合は、自由席の回数券を購入した方が席が埋まっていたとしても、目的の列車の前後の新幹線には乗れますので、乗りたい列車が運休になっても時間を置いて新幹線の運転が再開されるような場合は有利に働きます。

乗り込んだ後に新幹線が止まってしまった場合、やはり自由席に余裕があればいいですが、デッキで立ったまま長時間過ごすというのは大変です。この点では発車時間ぎりぎりまで用事があるような場合は、ちゃんと指定席をキープしておく方がいいでしょう。その際の新幹線の車両と座席の選び方として、N700系の新幹線の窓側にはコンセントが設置されているので、その席を狙うのがセオリーです。もし運悪く長時間新幹線が動かなくなってしまった場合でも、安定した電源があるかないかではネットやスマホのワンセグを使っての情報収集の仕方も変わってきます。もし余裕があれば、コンセントを増やすソケットや複数口のUSB出力のあるアダプターを持っていれば隣の席の人にも安定した電源を提供することができるので有難がられると思います。ただそのためには、自分でコンセントを自由に使える窓側の席を確保することが大事になります。

また、新幹線の中でのWi-Fiにも注目しておきましょう。東海道新幹線のサービスは一回30分以内という制限はあるものの、一日に何回でも利用できる無料サービスが新幹線で使える場合があるので、あえてモバイル通信を使うのではなくWi-Fiの方でネット接続をして自分の高速クーポンを使うことなくネットを車内で利用できるようになります。あとは細かいことになりますが、水分補給のためのボトル飲料は買った上で乗り込む方がいいでしょうし、もし当日の夕食や翌日の朝食を買いたいと思っている場合は、新幹線を降りた後ではなく乗る前に買っておけば、いざという時の食事にもなりますので荷物にはなりますが、乗る前の買い物がおすすめです。

そうして、何とか目的地なり自宅まで帰り着ければいいですが、状況によっては新幹線を乗り換えてそれ以降に進めなくなってしまう場合も考えられます。そんな時にJRが用意することになる「列車ホテル」についての対策もあります。列車ホテルと言っても単に普通の新幹線を座席を開放しているだけですが、人より早く車内に入ることができればシートも良く毛布の用意もあるグリーン席を利用することもできるようですので、その日に「列車ホテル」が用意されるというアナウンスを聞き、あえて新幹線の中での車中泊を決断された場合は、できれば走ってでもグリーン席を目指すことをおすすめします。ですから、車内アナウンスや駅の構内放送などを積極的に取りに行き、始発までの時間をできるだけ快適に過ごせるように新幹線の目的地に着いた後にはどうすればいいのかということも想定しておくのがいいでしょう。

もちろん、グリーン車とは言っても飛行機のビジネスやファーストのように寝るために作られたものではないので、正直体への負担はあります。列車ホテルは無料ということはあるものの、できれば手足を伸ばして寝たいと思ったら新幹線が止まる最寄り駅から行けるビジネスホテルをネットから直接予約するという方法もあります。

こうしてみると、新幹線は早くて快適な乗り物ではあるものの、何かトラブルに巻き込まれた場合には、自分の意志とは関係ないところでその対策を考えなければならない所があり、そこが自動車を使った旅とは違うところです。個人的には、これだけの多くの事を考えなければならないなら、行きがかり上どうしても車中泊になってしまう場合を除き、できるだけ「列車ホテル」を使わなくても済むように情報収集を行うことを考えるようになると思います。


予備のパソコンと新しいパソコン導入のこと

ここのところたて続けにパソコン関係のトラブルが続いています。ACアダプタ不良で実質使えなくなっているノートパソコンの代わりに、少し前まで使っていた少し大き目のノートパソコンをここのところ使っていたのですが、先日使っていたら何か変な音がして何かと思ったら「FAN Error」と表示されて起動しなくなってしまいました(;_;)。

というわけでたて続けに2台のパソコンが使えなくなってしまったわけですが、何とかならないかと思って色々調べたところ、部品の交換で何とかならないかと思い、とりあえず先に不良になっていたノートパソコンのACアダプターがまだネット経由で入手できそうだったので注文してみました。まだ注文したばかりなので本当に新しいACアダプターに変えただけで元通りになるかどうかはわかりませんが、これで普通にノートパソコンが使えるようになれば嬉しいのですが。

ちなみに、「FAN Error」の出たパソコンについても、すでに保証期間も過ぎているので、ばらしてファンだけ自分で交換できないかなとネットで部品を探してみましたが、アマゾンに部品の取扱いはあったものの品切れで入手不可能になっていました。それだけ長い間使ってきたということですね。幸いにしてパソコンの中に必要なファイルは入れていなかったのでいいのですが、改めてパソコンを長く使うのは難しいなと思います。もっとも、オークションで別のところが壊れた同じパソコンのジャンクを購入して部品取りにしてみたら、改めて使えるかも知れません。そうしたものが入手できるのもタイミングだろうと思うので、今回はあえてそのままにしておいて様子を見ようかと思っています。

今回は連続でパソコンが使えなくなるトラブルに見舞われてしまいましたが、こうした事が起こる原因のひとつとして、自宅で使うだけでなく旅行にもよく持って行く事があるので、車や電車、飛行機での移動で振動を受けますし、物理的に壊れてしまう可能性はむしろ高いと言えます。今臨時に使っているのはクラムシェルタイプのモバイルノートですが、これは今までは自宅ではほとんど使うあてがなく、「安く買ったとは言え無駄遣いだったか」と思ったこともありましたが、今はこのパソコンがあるおかげで、滞りなくブログを書けているので買っておいて良かったと心底思います。私のように旅にパソコンを持って行きたいと思っている方は、旅用のモバイルノートは一台ではなく複数台を持っていることで、メインマシンが急に調子が悪くなったり壊れたりした時の急場しのぎにはなると思いますので、価格チェックをして格安でパソコンが売られていた場合には、一応持っておくということも考えておいていいのではないかと今回ばかりは思いました。

そして、もう一つ実行していて良かったと思ったことは大事なファイルはパソコン本体のメモリ内には置かないということでした。ノートパソコンの場合、メモリカード(SDカードが多い)スロットが付いていますので、バックアップをメモリカードにも取っておくか、クラウドで管理するようにするかして、複数あるパソコンでは作業がいつでもできるようにしておくのが個人的にはいいですね。そうすれば、一通りUpdateを掛ければブラウザの設定などは簡単に引き継げるためそれほど苦労をせずにパソコンでの作業を再開できます。

このような事を考えるようになったのは、私自身直接体験したわけではないのですが、やはり東日本大震災の自然の引き起こすエネルギーを見せつけられるにつけ、いざという時には手持ちのモバイル機器にかまって逃げるのが遅れたら取り返しのつかないことになるので、今あるモバイル機器が全て無くなってしまったとしても新しく購入すれば基本的な設定がすぐに復旧できるような使い方を第一に考えるようになりました。

そんなわけで、今後の事を考えてパソコンを購入するような場合は、自分はゲームもしませんし、動画や画像の編集も最低限のことしかやらないという事情もあるので、ある意味最低限の機能さえ有していればいいというところがあります。ただ、一つこだわりがあるとしたら車や電車の旅のお供にできる小ささと多少の拡張性があります。現在、ホテルに泊まれるような旅の場合にはウィンドウズタブレットではなく普通のノートパソコンを持って行きたいと思っているのですが、それはなぜかと言うとホテルにあるテレビをモニター代わりにして使うことも想定しているからです。まあ、新しいノートパソコンを購入するというのはタイミングもありますので、まずは注文しているACアダプターで使っていたノートパソコンが復活してくれると有り難いのですが。


ネットビジネスでは簡単に儲かるのか

時たま出てくる「ネットビジネス」に関する話題というのは、そのほとんどが実際にそうしたビジネスに申し込んだ人がお金だけを払わされてしまう事件の被害者として出てくる話だったりします。

先日テレビでも報じられた注意すべき儲け話として出てきたのが「スマートフォンをぽちぽちするだけで稼げる」という勧誘をする企業についての話でした。広告を見て興味を持った人に2万円弱の初期費用を取り、送る情報というのはいわゆる「ネットオークション」や「フリーマーケット」で高く売れるものの情報が入った資料を送るというもの。単にそうした情報があっても「いかにして仕入れていかにして売るか」というようなノウハウはまた別の話なので、そうしたサポートという名目で7万円から120万円まであるという有料コース加入に導入していたのですが、実際に儲かった人はいないというのがテレビニュースで報じられていました。

ということは、最初に送ってくる「必ず儲かる物品リスト」自体にも嫌疑があるわけで、さらにそうした情報は経済状況によって売れ筋の品物が変わってくるということも普通に商売をやっていればわかることです。しかし、騙される人というのは、最初の謳い文句「スマートフォンをぽちぽちするだけで稼げる」という言葉を信じて申し込んでくるので、ちまちま苦労をしようと思っていない可能性もあります。

世間では、インターネットからの発信だけで大きな金額を稼ぐユーチューバーという存在が小学生にまで認識されていて、憧れの職業になっているというところがあり、逆に実社会ではいかがわしい話であっても、インターネット関連企業ということで信じてしまったことはあるのかも知れません。

ただ、インターネット内で完結するところだけでお金を儲けるのは大変で、ネット黎明期にはいわゆる「ポイントを集めると現金で振込み」というようなシステムのサイトが存在し、私自身も月に数千円の現金振込を数ヶ月間受けたことがあります。しかし、そのサイトは会員が増えてキャッシュバックをする額が多くなるに従って経営が立ち行かなくなり潰れてしまいましたが、単に協賛企業から公告を取るだけでは毎月安定した収入を得るのは難しいという結論を得て今に至ります。

第一線で活躍しているユーチューバーの方も、一日に複数の動画作品をアップするための労力は半端ではなく、いくら頑張って活動したとしても無名なら誰にも見られずにお金もほとんど入ってきません。先行者利益のある現在のユーチューバーのレベルまで伸びるのはかなり大変そうですが、何らかのきっかけで有名になればなったで妬まれたりストーカーに狙われたりするなど、負の側面もあると言われています。

今回問題になった企業のPRビデオでは、出演者に月3桁(100万円単位?)くらい儲かるという人がいたりしたのですが、末端の利用者に100万円儲けさせるためには、どのくらいのお金が動くのかということを考えれば、極めて悪質なPRだと言えます。しかし、スマホでそうした広告を見て、申し込むまでには誰にも相談せずともそれこそスマホの画面をぽちっと押すだけで入っていくことができてしまいます。これがネットに関するビジネスの恐しさではないでしょうか。

個人的にはネットでのビジネス自体を否定はしませんが、買ったものを売りさばくというのはなかなか大変なので、ネットに関係なく自分の作ったものが売れるだけのクオリティがあるのならネットに販売網を広げることによってある程度の可能性が広がるでしょう。またブログでもこのようなブログではなく実演販売のようなあらゆる商品の紹介を斡旋し、紹介した商品のクライアントのサイトを経由して商品が購入されたら収入になるようなサイトを作って勝負するなら、月100万円とはいかなくても現実的に安定した収入をネットで得ることは不可能ではないでしょう。でも、収入を安定して得るには大変で、軌道に乗るにはそれなりの時間がかかるのは確かです。

ただし、もし私にネット上で安定して稼ぐノウハウがあったとしても、見ず知らずの人にそのノウハウを教えることはしないと思います(^^;)。なぜなら、自分より能力がある人に同じことをされてしまったら、多くの時間と労力を掛けて築き上げたものを横取りされ、自分が稼いでいる金額が減ってしまう恐れが長い目で見ればあるからです。できるだけライバルのいないところで自分の利益を確保したいというのが普通の人間の考えることだと思いますので、それを簡単に教えるというのは、その方法がよっぽど特殊で素人にはわかっていても真似ができないものか、単に人を騙すために言っているかのどちらかだと考える方が自然でしょう。

これは何も悪徳業者だけの問題ではないような気がします。買い物や仕事関連でも、いいことだけ言って悪いこと・ディメリットを全く伝えずに契約させようとしたりして、その話に乗ったことを後悔するという話はネットがこれだけ一般化する以前からあります。何より大切なのはその場の雰囲気で進むことは避け、自分で同じような事がないか調べたり、誰か冷静に物事を見られる人に相談することです。

かくいう私も、いろんなものを買ったり契約したりする前には、とにかく酷い事に巻き込まれないようにネット検索でネガティブな感想について全くないのか、検索して出てきた最初のページだけではなく、かなりの時間を掛けて探してみることにしています。特にネットでの申し込みの場合、1クリックで契約が終わってしまうことも珍しくありません。そんな事も考えながら、くれぐれも慎重に考えた上で実行する事が大事だと思います。


Windows10と接続するBluetoothキーボードの不具合解消法

先日、用事があって東京まで新幹線で行ってきました。その際、座席で先日用意したタブレットとBluetoothキーボードを使ってブログでも書こうかと思ったのですが、先日ペアリングをしたばかりのBluetoothキーボードとWindowsタブレットとの接続がブツブツ切れてしまい、とてもブログを書けるような雰囲気ではありませんでした。静岡と東京の間の所要時間は、各駅停車の「こだま」でもだいたい一時間半といった感じになるので、これではとてもブログは書けないと思い、別のプランで行くことにしました。

といってもそんな大したことではなく、新幹線の中ではゆっくりしながら先日から使っているUQモバイルのデータ無制限プランのSIMの入ったタブレットを使って主にAbemaTVを見ていましたのです。高速で走る新幹線の中でも、安定して動画を見ることができたのは想定の範囲内でしたが、これがちょっとした時間を過ごすためには十分で、特にN700系の窓側の席の下にはコンセントがあるので、電池切れの心配をすることなく動画を楽しむことができます。

新幹線や電車に乗っている時間によって、利用する動画サービスの種類を変えれば、残り時間に応じたコンテンツを楽しめるのがネット経由の動画を移動中に見るメリットではないかと思います。You Tubeのお気に入りには10分以下の動画も多いので、到着までの残り時間を気にせずに利用できるので、各駅停車や少し長い時間の駅での待ち合わせもほとんど気になることなく行き帰りの旅を楽しめました。

それはそれでいいのですが、問題なのはつながったと思ったら急にキーボードもマウスも反応しなくなってしまうBluetooth機器とWindows10タブレットとの関係でした。これについて、最初は回りで何かの電波を使うものと干渉しているのではないかと思ったのですが、どうやらそうではないようです。

恐らく、Windowsのアップデートを繰り返すうちに何かの設定がリセットされてしまったのではないかと思ってネット検索をかけてみたところ、それらしい設定項目が出てきました。それが

「コントロールパネル」→「デバイスマネージャー」

を開くと「Bluetooth」のドライバ一覧を見ることができるのですが、その中にある「Bluetooth無線」というデバイスを右クリックし、そこから設定を行ないます。

一番右のタブが「電源の管理」になっていることを確認してタブをクリックするとそこには二つのチェックボックスがあるのが確認できると思います。

「電源の節約のために、コンピュータでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」

「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」

私が確認した特に最初の文章のところにチェックがされていたので、恐らくちょっとその場を離れた時に勝手にコンピューターのシステムがBluetooth接続を切っていたのだろうと思われます。こんな事は今までのWindows Updateでは起こっていなかったのですが、最近の Updateの挙動が疑われるので、同じようにタブレットとキーボードをBluetoothで接続している方については、「コントロールパネル」の「デバイスマネージャー」から確認してみることをおすすめします。

とにかくこれで、以前と同じように実用的にキーボードとマウスがタブレットからでも使えるようになりましたのでホッと一息です。私のようにキーボードとマウスの両方でなくても、マウスだけBluetooth接続で使っているような方についても、同じ設定をすることでマウスの接続がブツブツ切れるトラブルを回避できる可能性があります。同じようなトラブルに見舞われている方がいましたら、ぜひ試してみて下さい。


消費税のポイント還元の裏にあるもの

政府が消費税をついに2019年の10月に、8%から10%に上げることを決定したようですが、その中で出てきた食品に関する軽減税率の問題や、新たにぶち上げた2%のポイント還元という話が何やらきなくさい感じがします。低所得者対策として食品については据え置きされる方針ではあるものの、食品を持って帰れば8%ですがその場で食べれば10%になります。そうなるとコンビニを利用する場合、会計では持ち帰ると言っておいて気が変わり、コンビニの「イートインスペース」でたった今8%で会計してもらったばかりの食品を食べたら後から2%分を追加請求されなくてはおかしな話になりますが、本当にそんな事ができるのか、今から心配になります。

それでなくてもコンビニ店員として働いている人たちは働き手不足もあり、最近では高齢者や海外からやってきて日本での生活費を稼ぐために頑張っている留学生が目立つのに、そんな店員全てが全てのお客さんに毅然と「2%分を払ってください」と言えるわけがないでしょう。そうなると、無理を通したお客さんが得をするばかりですが、さすがに日常生活の中でそんな些細なことまで取り締まることは難しいでしょう。個人的な考えで恐縮ですが、今からでも一律10%ということで統一した方が現場では有難いと思うのですが、それ以上に多くの人が面倒に巻き込まれそうなのが、「購入金額の2%」をポイント還元するという新しいルール提起です。
現在、日本の大手小売業ではクレジットカードや各種電子マネーに普通に対応していて、現金を持っていなくても物を買うことができますが、今回「2%還元」が適用になりそうなのがいわゆる中小の小売業に限定されそうだということです。つまり、今まで現金だけで商売をやってきたところはお店独自でクレジットカードや電子マネーに対応できるような設備投資および実務の研修を受けないと、一部の消費者からは利用してもらえない状況も考えられます。また消費者の側としても、本来還元可能なのにポイント還元を利用できるお店とできないお店が混在することになり、あくまでポイント還元にこだわりすぎるといつものお店が使えなくなることも出てくるかも知れません。

さらに問題なのはカードを扱うお店だけではなくて、消費者の一部にもあります。旧態依然として現金での取引き以外は行なったことのない人たち(若い人でもクレジットカードが作れなかったり、自分の意志で現金払いにしている人もいるので世代だけの問題ではないと思います)は、現状では消費額の還元を受けることができず、カード利用に長けている人との新たな格差が生まれてくる可能性が出てきます。さらに、ポイント増量などのキャンペーン情報など細かい情報を知っていて利用することで、情報を活用できる人とできない人が分かれ、増税分をポイントで回収できる人とできない人がはっきり分かれてくるような気がします。

ここで大切なのは、「ポイント=現金」ということでは決してないということで、どんなポイントや電子マネーでも、現金のように自由に使うことはできません。その事をしっかりわかっている人はポイントの使い方も心得ていて、一年間に得た消費増税分のポイントを余すことなくネットショッピングで使い切ることも可能でしょうが、今回の事によってはじめてクレジットカードを作った方がいても、年会費がかかるカードを作ってしまったり、せっかく付いたポイントを使う術がわからずに死蔵させて失効させてしまうパターンもそこそこ出てくるような気がします。

せめて、消費者には「ポイント還元コース」か「年間増税分商品券コース」を事前に選んでもらって自分の好きな還元の仕方で生活を守ることができるような事でもしてくれるのなら少なくともカードを持つ人と持たない人との格差は縮まると思いますが、今のところそんな話は出ていません。この話がどうなるかというのは世論の盛り上がりにも関わってくるところだと思うので、単にお上の言うところだからと素直に従うばかりではなく、きちんと自分の意見を表明することも大切ではないかと思います。

ここまではあくまで消費税についての話ですが、今回の騒動にかこつけて政府と経済会には今回の消費税値上げをキャッシュレス社会創出のためのチャンスととらえているような気がします。できるだけ多くの小売業者に、この機に乗じてキャッシュレスで決済できる体制を整えさせたいという思惑が垣間見えます。実際のところ、インターネット回線とタブレット端末があればQRコードを使った電子マネー決済はできますし、パソリのような端末を接続することでおサイフケータイの利用や、カードリーダーを使えばクレジットカードの読み込みも可能になります。しかし、個人商店で100円の品物を買うのにクレジットカードを利用された場合、さすがに利用者にクレジットカードの手数料を請求することになると思いますが、大手スーパーやコンビニに行けばクレジットカードを利用することについての手数料を請求されることはありません。税金にしても手数料にしても消費者が出すことには変わりはないので、そんな時、消費者は中小の小売店(2%還元だがクレジット決済手数料が必要)と大型店(還元はないもののクレジット手数料は無料)のどちらを選ぶのかというのも今後考えなければならない事でしょう。

もし個人商店にもキャッシュレス決済をということなら、いかに店側に金銭的な負担を掛けずに簡単に使える端末を提供していくことができるかという事をキャッシュレス化を推進する人達みんなで考えて、そのめどが付き次第始めるべきだと思います。今回の事でなし崩し的に零細商店に設備投資の負担を求めるのがいいのかどうか、その点についても考えた上で実行して欲しいと強く思います。そうしないと、過疎化に苦しむ地域での商店が設備投資の負担で立ち行かなくなってそこに住んでいる人や旅行者が困ることにもなりかねません。


「カール」と「チョコフレーク」が売れなくなる社会

大手お菓子メーカーの出していたお菓子で「カール」と「チョコフレーク」について、東日本での生産を中止したカールに、生産そのものを終了させると発表があった「チョコフレーク」という2つのお菓子の共通点を考えてみました。

どちらもコーンフレークが原材料になっていて、さらにどちらも手に持って食べていると手にくっついて食べることに集中しないといけないようなスタイルのお菓子になっています。その、「食べることに集中する」というお菓子がユーザーのニーズに合わなくなっていくというのは、「お菓子を楽しんで食べる」ということを一部否定してしまうような感じにも思えます。

なぜ同じお菓子でも「手に付くもの」は駄目なのかというと、今の日本では生活の中のほぼ全てにわたって人の傍らには「スマホ」があり、食事の際中であっても傍らにスマホを置き、もしメールやメッセージアプリからの着信があったらつい手に取ってしまうことも普通になっています。最近のスマホの中には石けんで洗うことができるものも出てはいますが、多くのスマホでは汚れを嫌いますし、汚れたスマホを使うことも許せないと思うところもあるのでしょう。そうした行動様式というのは、もはやいくらおいしいお菓子がこれからできたとしても、手がベトベトになるようなものならスマホが優先されてしまうということの表れでもあると思います。

企業は今の社会に合った商品を作り売ることで利益を挙げていますので、何もかもスマホを中心に回っている人が多数いるということになれば、そうした行動に合わないお菓子を止めるというのは賢明な判断だと言え、チョコフレークについては特に売上げが落ちたということですから生産中止も止むを得ないと思います。ただ、こうした流れの延長線上にあるような、スマホを食事にもトイレにも連れていく生活というのは、やはり何か違うのではないかという感じを持たざるを得ません。

何より、これからの季節はノロウィルスのような感染症がはびこるようなことになるわけで、実際にスマホというのはどれほど汚れているかということも考えなければならないと思います。まず必要なことは、食事の前にはきちんと手を洗い、食事中はスマホに触れないとか、さらにトイレにもスマホを持ち込まず、トイレから出たらきちんと手洗いを実行することが挙げられます。そして、外でスマホを使っている場合でも手をきちんと洗ったり除菌シートで手を拭いてからスマホに触ることを徹底させることです。食べながらスマホをいじることですぐに影響は出ないかも知れませんが、特に車で出掛けて公衆トイレに出入りするような事があった場合、トイレの取っ手などから手に移ったノロウィルスがスマホに付着するような事もあるかも知れません。

チョコフレークの生産中止や、カールの取扱い地域縮小について、単に有名なお菓子が失くなるということだけではなく、それだけ私たちの生活様式が変わってきたということ考え、様々な生活の場の中で、スマホを傍らに置いたり、すぐ操作することは必要なのか? ということについても多くの人に考えていただければ幸いです。


「中速」と「低速」をどう説明するか?

最近になってまた、大手キャリアから格安SIMへの乗り換え相談を受けることがあります。ただ、自分の使っている格安SIMのプランがそのまま相談してきた人にマッチするかというと必ずしもそうではないため、相談してきた人が現在の契約内容にどのような不満を持っているかというのがポイントになります。

さらに最近では政府が「携帯料金を4割下げる」という言葉が一人歩きしてしまっているので、中にはこのまま大手キャリアとの契約を続けていても利用金額は下がってくるのではないかと安易に考える方もいます。ちなみに、先日のニュースで具体的な金額が出てきたのですが、それによると現在8千円程度の大手キャリアの料金を5千円くらいまで引き下げるように政府が促す方針だということです。ちなみに、この8千円という金額は総務省の家計調査をもとにして、一世帯あたりの携帯電話料金が約毎月8千3百円であったことが決め手になったようです。

しかし、相談を受けた方がどのくらいまで毎月の携帯料金を下げたいかと聞いたら、月だいたい3千円くらいということでした。これでは、大手キャリアと契約を続けていたら駄目なので、本格的に格安SIMに移行する方法についてレクチャーすることにしました。

今回事例として紹介する方は、それこそ現在は月8千円も払っているということでしたが、月3千円まで利用料を下げるためには、その人が今まで知らない事を覚えて格安SIMを効率的に使うためのスキルと、ある種の割り切りが必要になってきます。

まず、格安SIMの会社には通話定額オプションはありますが無制限なものはありません。仕事などで10分を超える通話が多いような場合は、今ある大手キャリアの契約を残し、その契約をスマホからガラホ(ガラケー)に変えて通話専用のプランにし、別にデータ通信専用の格安SIMとスマホ(タブレット)の2台持ちにしてもらう必要があります。もっとも、専用アプリで制限定額の時間以内に強制的に通話を切るアプリもありますし、友人同士の通話だけなら「LINE電話」で長電話するという方法もあります。こうした事を説明して、それで納得できるかどうかがまずは第一のハードルになるのではないでしょうか。

そして、データ通信においては3GBくらいの高速クーポンを使い切った後の低速制限に困っていて、まともにウェブページも見られないと訴えてきたので、そこで説明したのは大きく分けて2つのことでした。

・その1 データの「高速/低速」の切り替えは使えるか
・その2 大手キャリアと違う格安SIMの「低速/中速」のスピード

たとえ毎月3GBしか高速クーポンがない安いプランであっても、アプリで高速と低速の切り替えができるところで契約したとして、こまめに高速と低速を切り替えることができそうかということです。それには微妙に2番目の事が関わってきます。

大手キャリアの低速の速度は128kbpsと言われますが、多くの格安SIMの最低速度は最大200kbpsと大手キャリアより早いのです。さらに、その中でも「OCN モバイル ONE」は低速時のスピードが少し早く240kbpsくらい出ると言われていますし、「UQモバイル」のおしゃべりプランでは300kbpsくらいのスピードが出ると言われます。私が今使っている同じ「UQモバイル」の無制限プランは最大500kbpsと更に早いですが、それより早い「低速」というか「中速から高速」と言えるのが、楽天モバイルのスーパーホーダイの最大1Mbpsとなっています。

こうしたスペックで見比べると楽天モバイルが一番良いように思えますが、もしそのまま安さにつられて3年契約で楽天モバイルを使い続けた場合、果たしてその3年間安定して今くらいのスピードが出続けてくれるのかどうかは不確定要素が多いということも、これは楽天云々ではなく格安SIM全般に言われているところなので、勧めるのも迷ってしまうのです。

大切なのは、ご本人が128kbpsでは使い物にならないと思っていても、200kbps、240kbps、300kbps、そして1Mbpsというアプリで切り替えて低速/中速で使う場合どこまで我慢できるのかという事になってきます。また、スマホで低速回線を使って動画を見る場合、アプリの方の設定でしっかり低速回線用の設定をすることができるかという問題もあります。

個人的には、その方はドコモと現在契約しているので、素直に楽天モバイルにするか、「OCN モバイル ONE」の一日110MBコースに通話定額オプションを付けて、低速になってしまっても最低限の事はできるという事をわかってもらうようにするかというところではないかと思っています。

もちろん、現在auに加入しているならUQモバイルを中心に考えてみた方が、特に高速クーポン利用時にストレスなく利用できるように思えますので、正にケースバイケースです。どちらにしても、とにかく今のスマホ代をできるだけ安く使いたいと思っている方は、高速クーポンがどのくらいあるかということも大切かも知れませんが、低速や中速でどのくらい我慢できるか? ということと、そもそもアプリでの高速/低速の切り替えをこまめにできるのかが今の料金よりさらに安く格安SIMを使い切るためのポイントでしょう。


常に持ち歩きたい入力環境を今あるもので

毎日持ち歩くバッグに色んなものを入れていると、当然その中に入れられるモバイル機器の種類も限られてきます。今までは単体でテキスト入力ができ、さらにBluetoothキーボードとしても使えるということで、乾電池2本でも動くキングジムのポメラDM100がぎりぎり入ったのでそのままバッグに入れていたのですが、入力したい時にすぐ入力できる反面、私が主力の日本語入力環境として使っている「Google日本語入力」のパソコン版でしか実装していない「ローマ字カスタマイズ」の機能がなく、さらに私の日本語入力方法が特殊なため、ストレスの少ない日本語入力ができていなかったことが一番の不満でした。

ポメラの後継機のDM200にも「ローマ字カスタマイズ」機能はないのですが、SDカードの中にUNIXを入れてカードから起動させることで、UNIX上にインストールしたUNIX版「Google日本語入力」の「Mozc」を利用することができるのですが、それだとポメラの利用範囲外の使い方となるため、もし不具合が出た場合の事を考えると大いに心配になります。

ということで、現状で私の持っているハードの中でストレスなく外で文字入力することを考えると、ポメラと同じキングジムからかつて販売されていたWindows10の入ったモバイルパソコン「ポータブック」を強引に使うしかないのですが、このポータブックというパソコンは小さいものの厚くて重いということで、旅行の時には一式持っていくことについてはいいかと思うものの、日常的に持ち運びたくはないと思えてしまいます。基本的に常に使うものではなくても、今持っている小さなカバンの中にポメラの代わりに入るようなハードの組み合わせで何とか最小のWindows環境を作れないかと思っていたところ(つまり10インチクラスのWindowsノートでも無理なのです)、ちょうどポメラDM100を出して入れ替えることを考えた時にピッタリのものがありました。

それが、LenovoのMiix 2 8というかなり前に安くなったところを購入した重量350グラムというWindowsタブレットで、元はWindows8.1搭載だったのが現在はWindows10にアップグレードし、総合ソフトとしてMicrosoft Officeがバンドルされているという一応Windowsマシンです。

これに、Bluetoothキーボードとして汎用性のある、これもかなり価格が下がってきた時に購入した任天堂DS用のポケモンのキャラクターで遊びながら文字入力を学べるというコンセプトのキーボード練習ソフトに付いてきた通称「ポケモンキーボード」です。このキーボードはポメラと同じ単三電池2本で動くので予備の電池さえ用意しておけば電池切れの心配なく使え、なおかつ抜群のキータッチを誇るので、モバイル用のBluetoothキーポードは個人的にはこれ一択というものです。これに、ポータブック用に購入した超小型マウスを合わせて使えば、マシンの非力さはあっても、何とかテキスト入力やちょっとしたネットを見るには重宝するモバイル環境ができ上がりました。

ひとつ気になるのが、たまにキーボードを早く打っていると暴走したり、逆に反応がすぐに画面に出てこないような場合があることです。しかしこれは、無線でキーボードをつないでいることによるマシンではどうしても起こり得ることなので、その都度待ってきちんと反応してくれるまで待つことができれば、そこまでストレスを私は感じません。つまり、このようなものだと思えるかどうかが、古いハードを今に使うためには大事だということですね。本体とハードが別ということで、水平な机の上でないとまともに使えないということはあるのですが、膝の上で長時間使うようなシチュエーションが考えられる旅にはノートパソコンタイプのモバイル機に載せ替えることになるかも知れませんが、何より常にこのセットを持っているということが安心感にもつながります。

本当は、このタブレットにもSIMスロットがあり、単体でのネット接続ができるようなら良かったということですが、タブレットとしてはWindowsよりもAndroidの方がスマホで使っている分私には使いやすいですし、とにかく8インチなんて中途半端な大きさのWindowsタブレットは現在ではほとんど手に入らなくなっています。文字入力に集中する時には、あえてWi-Fiでネット接続しない方がBluetoothの電波が安定するのではないかという希望もあるので、このタブレットは極端な話ネット接続は必要な時にしかしないで、主にテキスト入力専用に使ってもいいかなとも思っています。

何より、このMiix 2 8を使うことによってOfficeの正式版が使えるということが、他に新しいハードと比べてのメリットでもあります。古いハードではありますが、腐ってもWindows10に無料アップグレードしておいたおかげで何とか使いものになっているという感じです。今回この事を思い付いてから久し振りに出して来たのですが(^^;)、何とか幸いまだ普通に本体は動くので、アップデータをあてて何とか使えるようになりました。今後はこのタブレットを日々持ち出してブログ書きのお伴として使ってみようかなと画策しているところです。


ガソリン高騰になかなか文句が出ない不思議

2018年は9月から10月の休みというのは普通に土曜日曜と祝日が休みという環境の方なら三連休が多くあって、車でのお出掛けもされた方はいると思いますが、台風のニュースなどはあったものの、車を動かすにはこれがないと困ってしまうガソリン価格の問題についてほとんどマスコミでは今まであまり問題提起されることは少なくとも私が見たテレビや新聞ではなかったような気がします。

ようやく今週末になって私の見ていたテレビのニュースでも紹介されるようになったのですが、先日まで安いところでは130円/Lくらいでの給油ができていたスタンドも近所にはあったのですが、今では安いスタンドでも150円/Lを割るような価格で給油できるスタンドはなかなか見付けられません。

資源エネルギー庁が10月11日に公表した「石油製品価格調査」によると、レギュラーガソリンの全国平均価格は1リットル=157.5円となり、前週の155.2円から2.3円の大幅な上昇になったことでようやく注目度もアップしたようです。これで6週連続の値上がりということなのですが、今後の展望を考えると、ガソリンが下がる材料というものが全く見当たりません。

元々はアメリカがイランへの制裁を発動し、日本がそれに追随したために安いガソリンを買うことができなくなっただとか、ガソリン卸の再編が進み、安売り競争によるスタンドの疲弊が少なくなった代わりにガソリン価格を高値で卸が決めてしまっているとか色々言われていますが、これで160円/Lを超え、180円/Lくらいまで上がってしまったらどうなるでしょうか。今現在政府が言っている「携帯電話代を4割安くする」と言ったところで、ガソリンだけでなく灯油も上がることを考えるとかなり生活への影響が出てくるので、携帯も車も使っている家庭にとってはいくら携帯料金が安くなっても意味がなくなってくる可能性もあります。

もちろん、この問題は日本政府が動いただけでは価格は下がることはないのですが、日本のガソリンにはガソリン税の他に暫定的に税金がかかっているので、一定以上の価格帯に入ってしまったら暫定分を徴収しないことによってガソリンの価格を下げることは可能です。かつてその動きは時の政府が名言したこともありましたが、一度も実現されないまま現在にいたります。

このまま何の対策もないまま市場原理に任せてガソリン価格が推移するのだとしたら、さすがに秋の行楽シーズンの人出にも影響は出てくるのではないでしょうか。公共交通を使えば直接的にはガソリン価格の影響は出ないため、そちらの方にシフトするとか考える人も出てきてしまうのではないでしょうか。車を利用している人でもすでに満タンにはしないで定量や定額のみでの給油しかしないという人も多いでしょう。そうした動きがさらに進むと、ちょっとした移動であれば自転車で移動するとか、車を使わない生活にもシフトしてしまうことも考えられなくはありません。

さすがに、レギュラーガソリンが1リッター160円を超えるとテレビニュースだけでなくワイドショーでもこの話題が出てくることになるでしょうから、一気に多くの不満の声が挙がってくる可能性もあります。さらに本当に10円刻みで上がっていけばそれもまたニュースになり、ついに1リッター200円まで行ってしまうとしたら、いわば「事件」の様相も出てくるのではないかと思っています。現在はそこまでの騒ぎにはなっていないことが、かえって不気味な気がするのは私だけでしょうか?


継続する停電の原因は?

2018年にやってきた台風24号は9月30日から10月1日にかけて特に静岡県を通過し、その後天気が回復してもかなり停電が長引いたのですが、台風が去りさらに浜松市の一部の地域で長期間続いた停電も復旧し、ようやく日常生活が戻ってきた10月10日になった時点で、また浜松市で停電が起こり、一部の信号が点灯しなくなったのだそうです。

直接の原因は静岡県内に降った雨によって、電線がショートしたということだったのですが、単なる雨でなぜショートしたのかというのが問題で、こうしたことはこれからの状況の中で全国のどこでも起こりうることと思えてしまうので、簡単に紹介させていただきたいと思います。

普通のケーブルなら雨が降ったことだけでショートはしないわけで、考えられるのはやはり先日通過した暴風雨を伴う台風24号の影響です。これはニュースで報じられた見解ですが、その時には様々なものが風で舞ったりして、特に先の尖った住宅のトタンのようなもので電線に傷が付いていたのを、電気を通しても普通に電力を供給できていたので、ケーブルそのものを交換しないでそのままになってしまったのではないかということらしいです。

長期間の思わぬ停電で多くの人々が疲弊する中、とにかく停電を復旧させようとした電力会社の方の働きは大変だったと思えますが、さすがに目で見てもわからないような小さな傷があって、時間の経過とともにケーブルが劣化してしまったということも考えられます。今回は直接の被害を受けたところは中部電力になりますが、全国の電力会社の方には、こうした想定外の被害内容についてデータの蓄積をしていただき、こんなに早い段階で再度停電になってしまうくらいのケーブルの危険を早く見つけられるようにしていただかないと、電気は社会的なインフラですから本当に大変です。

さらに今回の広範囲の停電について、根本から原因を無くすことのできる方法についても議論が行われているようです。それが電柱を使わないで電線を地中に埋めるという方法です。確かに、電線が露出していなければ何が地上で飛んでいても電線は影響を受けません。もっとも、先だっての北海道の地震で起こった液状化現象が起こったり、福岡であった急な地面の陥没事故が起きたりするようなケースでは、地下にあるケーブルが断線する可能性もあるかもしれないので、地盤のしっかりしていないところではできないかもしれませんが、単に景観が良くなるということだけでなく地域を災害に強い町にするためにも社会的なインフラ整備についてはきちんと対応していただければ、住民にとっては住みやすい町になるのではないでしょうか。

それにしても、今回の停電においても信号機が消えたということで、大変に危険な状況になってしまっています。私も台風上陸の翌日車を運転していて信号機が使えない交差点を何度も通りましたが、制御する物や人がない交差点は常に全方向の全ての車・自転車・歩行者に気を付けて通行しないと危険を正直感じました。建物が停電するのは仕方ないにしても、信号機は非常用電源で動くようにはらないものでしょうか。前にも同じことを書きましたが、改めてもう一度、太陽電池でも風力発電でも日常的にその場で発電した電気を蓄えておき、いざという時送電が途切れてもきちんと制御された形で光り続けるものができて欲しいです。