警察発表やマスコミ報道を増幅させるネットについて考える

私自身、毎日何かネタになることはないかと思いブログを書いているようなことがあり、日々のニュースに便乗してしまいたくなる事もあります。ただ、ネタがなく読む人が楽しんでくれればくらいの軽い気持ちで書いたことが大変なダメージをニュースの当時者に与えてしまう事もあるので、私のように日々の出来事をブログに綴っているような方は注意した方がいいでしょう。

私自身も気を付けたいですが、それでも何の気なしに書いたことがいつまでもネットで検索されて残ることで当時者にダメージを与え続ける事になってしまう事が実際に起こっているので、今回は二次被害のために固有名詞での紹介は極力避けて、危ないケースについて紹介していこうと思います。

新聞で言うと社会面を飾るような記事の中でも、殺人とか強盗のように大きな事件でなくても、心情的に許すことのできないような「事件」が紹介されるような場合があります。例えばワイセツ事件や痴漢、公務員の不祥事や教師による暴力事件など、もし自分や自分の子供が巻き込まれたらと思い、被害者の心情に入り込んでいくとかなり加害者とされる人物に怒りを感じることになり、単なる三面記事のニュースがネット上で拡散されて多くの人がさらに同調し、避難の渦がネットにおいて広がっていくこともよく見受けられます。

そうした事件報道が真実を述べているのなら加害者には情状酌量の余地はなく、バッシングされるのも多少は致し方無いと思いますが、ネットの中では顔写真および自宅の住所までまだ容疑者という段階から晒したりするケースも多く見受けられます。もちろん犯罪は許すことはできませんし、犯罪を犯した人については糾弾されても仕方ないとは思えるものの、犯人とされる人に家族がいたとして、家族までバッシングに晒すのは問題がないのかとも思えます。

さらに問題になるのは、その犯罪とされる行為そのものがなかったり、あったとしても犯罪とまで行かないと判断されて不起訴となった場合にどうするのかということです。ネットの書き込みは残りますので、名誉を毀損されたり、実際にネットへの書き込みが元で生活に影響が出たとして名指しで批判された場合、真摯にその批判を受けるかあくまで戦うかの覚悟がないまま興味本位的にブログを書いてしまうと、深刻な問題を引き起こす可能性だってあります。

日々というより時間ごとにでも即時更新し、多くの人の目に触れる可能性のある文章や写真を随時更新できるネットの力というのはやはりあるものです。いわゆる旬なネタというのは人を呼びこむためには使いたいところではありますが、どれだけ人が来ないブログであっても、時の流れに乗って確かめようのない事実を安易に断定するような文体でブログを書くことは慎重になった方がいいのではないでしょうか。

こんなことをつい書きたくなったのは、まさにその冤罪とも言える「事件」があっという間にネットで拡散し、現在でも報道当初は事実とされていたものが不起訴になったことで、誤った内容の事実認識や個人に対する誹謗中傷や脅迫などの内容がネット上で残っているのを最近になって発見したからです。

その事件について書かれた書き込みの日付けを見ると、そのほとんどがニュース報道のされた日付と同じか、数日後でまだニュースとしての旬の時期にブログへの集客を狙って書かれたものが多いように感じました。同じキーワードで検索しても、事件報道から少し経った時期に書かれているブログには事件のその後を追った報道を参考にしているものもあります。そこには、逮捕された容疑者が不起訴になったことおよび、事実関係を事件の目撃者および加害者側から聞くことなしに被害者側からの申し出のみを取り上げ、事件に関する詳しい検証もないまま当事者を逮捕して発表したことに対する警察の不可思議な対応および、マスコミが警察発表の内容を検証せずに事実誤認の内容を発信したことに対する批判の内容が載っています。しかしネット検索でトップに来るのはそのような後日談ではなく、事件当初のひどい内容のニュースサイトやブログがほとんどなので、実際には不起訴になったのに名前と顔を晒され続ける当事者の方が大変不憫に思えました。

日本では逮捕されればすぐに犯罪者として認識されることになり、今回出した例では不起訴でしたが、起訴された場合、もし裁判で無罪になったとしてもネット上で名誉回復することは並大抵の事ではないでしょう。

世の中にはマスメディアよりもネットからの情報で十分だと思っている方も少なくないと思いますが、テレビは全てをチェックできていないのでわかりませんが、新聞などの活字メディアでは報道した時と比べて大変小さくなったとしても間違った報道をしたと思えば、それなりの対応でお詫びの文が載ります。それに比べてネットの世界ではどれが正しくてどれが間違っているかということよりも、検索で上位に表示されることが正義として多くの人に認識されてしまうことがあるので、今のままでは情報を取るためのメディアとしては新聞よりも適さないのではないかと今のところは思っています。

少なくともここを読まれている方については、ネットで事件報道を追う場合には、検索上位の記事だけを読んで判断しないで、たとえ検索下位になってしまっていても、時系列的に後から出てきた事実を含んだ記事もその日付から見当を付けて入手し、多くの立場から書かれた内容を十分読んだ上で自分なりの結論を出すように心掛けるのがいいのではないかと思います。

さらに、事件報道を紹介するブログでも後日報道が出た場合にはその内容を記載すると同時に明らかに誤りな点については内容を書き換えたり補足したりと、過去の書き込みにも手を入れてフォローする事も大事だと思います。もちろんこのブログについても後から間違っていたことがわかったり事実誤認があった場合は内容を書き足したり書き換えたりするつもりですが、自分でも気付かないで誤りを放置してしまうことが起こっているかも知れません。その際にはお手数とは思いますが、コメントでも直接の連絡でも構いませんのでご一報いただけると有難いと思っております。


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