目的地を港にすることで得られる普段味わえない出来事

これから、このカテゴリーでは今まで自分が出掛けた先で車中泊というシチュエーションに合いそうな感じの場所であったり、実際に車中泊の旅をしていて気付いた事などを紹介していく予定です。まず最初は、旅人の行きかう所へ行って、その旅気分だけでも味わってしまおうという目論見の元で出掛けたくなるターミナルの一つ、港についてです。

ターミナルといえは駅や空港などが思い浮かびますが、鉄道の一大ターミナルになるとまずは駐車場代も高いですし、行きかう人も旅をするというよりビジネスの出張という人がほとんどなら興ざめしてしまいます(^^;)。以前なら夜中に大きな駅へ行きつつ、長距離を走る寝台列車とそこにある旅人の様子などを感じるのも良かったのですが、今では寝台列車自体が廃止となるケースが多く、駅も夜中には閉鎖される事が多くなり、風情も何もあったものではありません。

空港についても、私の住んでいる静岡県には地方空港としては後発の富士山静岡空港があるのですが、最近は中国からの観光客をいかに誘致するかという事に運営会社がやっきになっているようで、車は無料で置ける駐車場があって出掛けるにはいいのですが、空港や飛行機を見に行くために出掛けるという事までは最近はしていません。

そんな中、先日たまたまテレビのニュースで、大型客船の「クリスタル・セレニティ」が静岡県の清水港に入っていて、その日の午後9時に出港し、その際に花火を上げてお見送りするということだったので、夕食を食べ終えグダグダテレビを見ながら一日が終わってしまうのも何だと思って出掛けて来ました。

清水港のターミナルは普段は清水から西伊豆の土肥まで定期便のフェリーが運行しているのですが、出港の一時間前くらいに着いたところ、手前にあるビルよりも高い客船が停泊しているのが見えました。

連水港1

すでにお見送りのイベントは始まっていて、地元の人の踊りや吹奏楽の演奏、シャボン玉を使ったパフォーマンスもあり、ちょっとした出店も出ていたりしてなかなかの盛況でした。改めてその客船の大きさのものすごさに圧倒されているうちにも出港の時間が迫ります。

清水港2

船が岸壁を離れたとともに小じんまりとした中にも花火が上がり、その音に気付いたからでしょうか客室で休んでいたと思われる乗船客が私たちの方まで出てきて手を振ってくれています。吹奏楽の演奏が続く中、こちらもその音に合わせるようにして手を振り、港を離れゆく大型客船を見送ったのですが、別に自分が旅に出ているわけではないのに、何かもの悲しい気分になったりしてしまうのですね。

私自身、仕事の関係もあって週末に少し泊り掛けで出掛けることはできても、少なくとも一週間以上か、それ以上の時間を船の上で過ごすような旅に出ることすら今まで想像できていませんでした。しかし、こうして大型客船が目の前にあり、誰かもわからない人を見送る行為の中で、こんな旅もいずれはしてみたいなという想いもこみ上げてきました。

今回紹介したのは単なる港での見送りだけなのですが、清水港のフェリー乗り場からすぐには商業施設や映画館が併設している「エスパルスドリームプラザ」があり、さらに生きのいい魚を食べさせてくれる市場と食堂「河岸の市」もあります。さらに今回車を停めた県営の駐車場「清水マリンパーキング」は、0時から24時までの駐車料金の上限が300円なので、日をまたいで駐車し続けると割高になりますが、車中泊の場所は別に決めた中で夜中まで十分に清水港を満喫できるようになっています。

海のない所にお住まいの方が、こうした大型客船の発着する港へ行けば、さらなる未知の体験ができるかも知れません。お近くの港についてはホームページでイベント情報や駐車場情報などを仕入れて出掛ければ、かなり楽しめるでしょう。目的地にする港のイベントや大型客船の就航情報についても、興味がありましたらそれぞれの港のホームページを調べてみて下さい。


カテゴリー: 車中泊実践編 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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