ETC2.0搭載車両対象の社会実験 高速道路を降りて道の駅で休憩OKに

地方の高速道路について、サービスエリアがないため食事休憩や給油をしたいと思った時に困るケースがあります。いったん高速道路から降りればいくらでも食事や給油のできる場所は探せるものの、高速道路の距離計算がいったん降りることでリセットされてしまうということから、とにかく我慢して高速道路に乗り続けるしかないというのが現状だったのですが、今回あくまでも限られた地域ではありますが、一般道に降りても一定の条件の元で出発地からの料金計算が継続されるという社会実験が2017年夏から行なわれることになりました。

その社会実験に参加するには、ETC2.0という道路側のアンテナであるITSスポットとの双方向通信のできる新たな車載器を搭載することが必要になります。このサービスは今後の道路事情による高速道路の割引きや経路確認にも使えるのだそうで、これから車にETC車載器を取り付けようと思っている方はこれからのETC2.0の普及の度合いにもよりますが、新しくした方がいいか検討する必要も出てくるでしょう。ただし多機能になる分車載器の価格は上がり、後から説明しますが車載器単体では使えない製品もありますので、その点は十分ご理解の上で検討下さい。

実際新たな端末に換えるとどういうことができるようになるかと言うと、周辺の渋滞情報を知らせてくれるような機能もETC自体に付きます。さらに場所に応じた情報を出せるということで、今回社会実験が行なわれる高速道を使う場合、いったんインターから高速道路から降りて、ITSスポットのある指定された道の駅を利用した後に本線に復帰することによって、高速道の距離計算をリセットせずに、普通のサービスエリアで休憩したのと同じように経路を連続してETCに記録することができるようになります。つまり高速道路を降りても実験区間では高速道路を連続して通行しているのと同じ料金が適用できる上、一般道にある道の駅も利用できるということです。

ただし一般道に降りている時間については1時間以内という制限時間があるので、仮眠などはもってのほかである程度時間を気にして一般道から高速道に戻らなければいけませんが、トイレ休憩や給油、軽食や買い物くらいなら何とか戻って来られるでしょう。もっとも今回は社会実験なので、1時間が制限時間では足りないということになったら、また改めて制限時間については考えられるのではないでしょうか。ちなみに、今回実験が行なわれるのは以下の全国3ヶ所になります。所定のインター(スマートインターを含む)で乗り降りし、指定された道の駅で休憩の上1時間以内に再入場する事が条件です。

・関越道・高崎玉村スマートIC:道の駅「玉村宿」(群馬県玉村町)
・新東名高速・新城IC:道の駅「もっくる新城」(愛知県新城市)
・山陽道・徳山西IC:道の駅「ソレーネ周南」(山口県周南市)

(※この件についてのソースは国土交通省の「報道発表資料」のページ、平成29年2月7日付のものです。さらに詳しい内容をご覧になりたい方は以下のリンク先でご確認下さい)

http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000803.html

ETC2.0の仕組みの中では、今後事故や災害などで通行止めになったルートを通る際、一旦高速道を降りて再び別の入口から乗るようになっても、今までは改めて乗ったところから料金が改めて0から計算されるようになるのに対し、上記の例と同じように出発地からの料金計算を続けることができる(ただし降りるインターと再入場するインターは指定されるでしょうが)ような活用の仕方も提示されています。よく高速道路を使う車なら、今古いETC車載器が付いている車であっても新しいものに付け替えた方がいいケースも出てくるかも知れません。

ETC2.0は情報をドライバーに通知する関係から、情報を見て確認できるようにするための外部出力方法として、対応する車載ナビか、同じく対応するスマートフォンの画面で情報を確認するようなタイプがあります。元から対応するナビが付いていれば問題ありませんが、そうでない場合で画面による確認をしたいという場合にはスマホの利用が必須です。Bluetoothで接続するためということもあるのか、今後スマホをETC2.0車載器と組み合わせて使う場合は、メーカーの出しているETC2.0車載器に対応するスマホであるかを確認の上で利用することが必要になってくるかも知れませんので、購入の際にはご注意下さい。ただ、電話としても使っているスマホを流用するのはめんどくさいという場合もあるかも知れませんので、常に高速道を利用するような方は中古のスマホを専用に用意する事も考えておきましょう。

こう書くとなかなか新しいETCにするのも大変だと思う方が出るかも知れません。そもそもそうした手間のかかる事はしたくないと思う人の方が多いと思いますので、そういう人のための車載器もあります。情報を画面を使わずに音声のみで通知するような車載器がそれで、電波を受信するアンテナにGPSアンテナも付いているので、カーナビもスマホも使わずに新機能を利用することができるようです。今のところ、デンソーの「DIU-A010」が一般用のGPS付発話型として売られていますので、このタイプの車載器にすれば車を買い替えても付け換えてそのまま使えたりして、使い回しができる分将来的にも安心できます。

今後は多くの駐車場の空き情報を表示したり、フェリーの乗車における手続きの簡便化にも役立つような活用の仕方も考えられていますので、場合によってはスマホ連携のタイプの方が便利かも知れませんが、逆に考えるとこうしたサービスをほとんど利用せず、高速道路を使うのも年に数回のレジャーだけという使い方ならあえて今付いているETCを替える必要はないかも知れません。

そもそも今回紹介した社会実験についても、有人か手動の出口で「一時出庫券」のような日付と時刻が刻印されたものを発行し、一時間以内に同じインターに戻って発券した出庫券を機械に通して問題なければそのまま通すようにしてくれればバイクを含む全ての車で実験が可能なので、そうした方がより多くのドライバーの声を吸い上げられて将来のためになるのではと思うのですが。個人的には本当にこのETC2.0が次の世代のスタンダードになるかどうかわからないので、新たにETC2.0でしかできないサービスが本格実施されてから決めようかと思っています。


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