世の中は8月となりまして、テレビでは吉本興業の行く末という、人々の生活に直接関係することでないことで盛り上がっています。10月から消費税が上がるのはもはや決まったことなのか? そんな事もテレビは教えてくれません。
一方で最低賃金を上げるという話も出ていますが、特に安く食事などを提供してくれるチェーン店でアルバイトをする人の賃金が上がるということは、直接的に言うと人件費のアップであるので、10月の消費税値上げとともに多くのものの価格も上がる可能性があるということです。「できるだけ安く」ということを目的にして色々やることもいいですが、今後はその裏にあることも考えていかないといけないなとしみじみ思います。
車中泊という旅の形というもの自体、旅のコスト削減という意味もあるので、この値上げラッシュの中でまた多くの人が興味を持つかも知れませんが、連日車中泊を続けるような長期旅行というのは、あまり体には良くないということもあるかと思いますので(^^;)、行程の中で一泊でも激安のところでも良いのできちんとした宿を取ることも大切かと思います。
昔は激安の宿というと、本当に寝るだけのカプセルホテルか、青少年の宿(^^;)「ユースホステル」がありましたが、最近はそのユースホステルに近い男女別合部屋(二段ベッドでプライバシーは確保できる)形式の「ゲストハウス」が増えています。先日、地元のテレビ番組でそのゲストハウスのスタッフが、その仕事について赤裸々な意見を言い合うという仕事に関する番組を見たのですが、思いの外ゲストハウスは儲かっていないということも知り、そんなゲストハウスを利用する立場でも大変に参考になるお話を聞くことができました。
番組では「浜松」「熱海」「修善寺」という立地的にはそう悪くないところでゲストハウスを経営している方が出演されていたのですが、元々宿泊料が安いということもあり、儲けを出すのが大変だという話になっていました。多くのゲストハウスでは食事提供がないので、宿泊料をもらっても様々な経費の支払いによりそれほど残らないという実態を話してくれました。そんな中で話題になったのが、外部予約サイトからの予約があった場合に支払わなければならない手数料です。だいたい一つのサイトで宿泊料の10%前後ということで、一件ごとには大きく感じないかも知れませんが、まとまって支払う場合には結構な金額になるそうです。ただ、だからといって予約サイトとの契約を止めてしまうと自分の宿を多くの人に知らせることができない(特に海外からのお客さんが多いため)のが悩みのタネだそうです。
これは、昔からの旅館と旅行代理店との関係に似ています。一般的な宿泊料金というのは変わらないものの、代理店を通して泊まるのと、直接宿に連絡して泊まるのとでは、宿に入ってくるお金にも変化があります。それこそ昔は多くの団体旅行客がいて、そのお客さんを代理店がまとめていたということもあり、なかなか旅館は代理店の意向を無視してプランを作ったり空室を管理することも難しかったのだろうと思いますが、今では「予約サイト」の力というものが大きくなっているということを改めて感じています。
私自身、ゲストハウスの経営というものには興味がありませんが、何かの機会に様々な宿泊施設に泊まることがある中で、ぜひもう一度訪れたいと思えるような宿があった時、もしその宿が様々なコスト管理に苦しんでいたらという風に考えてしまうこともあります。さすがにそれなりに儲けがなければ宿を続けることはできないでしょうし、増えてゆくコストに耐えきれずに営業を止めてしまうような事にはなって欲しくありません。
そんなこともあり、私は自分で宿を取る場合、できる限り大手宿泊予約サイトから直接宿を予約することはしないで、自前でホームページを持っている宿なら公式さいとから、もしそうしたサイトがない昔ながらの宿の場合は、あえて便利なネット予約をしないで、電話で部屋の空きがないかを聞くようにしています。それは、場合によっては代理店や大手宿泊予約サイトよりも安い価格で泊まれる場合もありますし、少なくとも手数料を宿が払う必要がないということは確かでしょう。
ただ、宿の中には予約について大手宿泊予約サイトに丸投げして、その手数料は経費として割り切って支払っているところもあるかも知れませんので、公式サイトがない宿に直接電話して予約するというのは迷惑になる可能性もあるかも知れません。そうは言っても実際に気に入った宿に大手宿泊予約サイト以外の予約システムしかなかった場合には、実際に泊まってみて宿の人と仲良くなったらその場で次回の予約をして帰るとか、電話で予約する場合はいつぐらいにすればいいかなど、ネットでは明らかになっていない情報を現地で入手しながらお気に入りのゲストハウスを増やしていくという方法もあるでしょう。
今後、様々な旅の形が出てくる中で、ゲストハウスを利用することもあるかも知れませんが、規模が小さそうな宿の場合は、「公式サイト」or「電話」での予約をするようにと今は考えています。ちなみに、今私が契約している携帯電話の通話プランは無制限のカケホーダイにしていますので、電話をすることに対してのコスト意識を考えなくて済むのは良いと思っています。