今回の内容は、書いた当初はピンとくる方も少なくないとは思うのですが、このブログがさらに続いていくことを仮定すると、何の事を言っているかわからなくなるかも知れません。表題の「セブンPay」とは、コンビニ最大手のセブン-イレブンが、スマホ決済による新たな電子マネーとして登場したのですが、そのセキュリティの甘さを犯罪集団に狙われ、電子マネーのなりすまし利用がサービス開始当初から起こってしまい、すぐさまサービスを中止してしまったものです。
そして、昨日に入ってきたニュースでは、その「セブンPay」は、そのままサービス自体を翌月の9月で終了することが発表されたのです。私自身、そこまで電子マネーの知識があった方ではなかったので、セブンPayについては自分のスマホに専用アプリを入れて登録しようかなと思っていた時に多くの被害のニュースが入ってしまったので、名前は聞いていても実際に使うことなく終了してしまうという大変にレアなケースに遭遇したということになります。
ここは実体のない電子マネーの特徴で、このような話のネタにしかなりませんが、もし電子マネーでない時代に実体ある専用のカードを使ったサービスが不手際のためにほとんど利用されないまま終了ということになった場合、その実体のあるカードを持っていれば、それなりにレア感はありますし、物好きな人が破格なお金を払ってくれる資産に化けたかも知れませんが(^^;)、全てがスマホのアプリの中で完結する電字マネーの場合は、単なる笑い話にしかなりません。
おそらくあと数年もしたら、過去にセブン-イレブンは自前の電子マネーを新たに作ろうとして失敗したなんてことは忘却の彼方へと行ってしまっているかも知れません。恐らくそれがセブン-イレブンの狙いで、今後細々とこのサービスを続けたとしても、最初からケチが付いたサービスで他社と競合しても勝てるはずはありません。その点だけはセブン-イレブンの決断を評価することはできます。
しかしながら、今もコンビニを続けることさえつらいコンビニ店オーナーの気持ちは複雑かも知れません。見込みの甘い事業を見切り発車でスタートさせて大損をして終了なんてことは、個人ではもはやその事業から撤退することが当り前なのに、そんなこともなく事業は続いていくということになると、今後はやはり個人のオーナーに対して、希望も聞いて欲しいと思っている方も多いのではないでしょうか。
企業のイメージとは恐しいもので、今回の騒動で同じコンビニを使うならセブン-イレブン以外のところを使おうと思った人というのも少なくないでしょうし、同時期に大きな不祥事を出したかんぽ生命などは、もはや会社としての存続も大丈夫なのかというくらいの不祥事のスケールなので(^^;)、同じ電子マネーというところで言うと、系列のゆうちょ銀行が取り扱いを始めたばかりの「ゆうちょPay」は果たしてどうなってしまうのか、個人的には本当に心配しています。
個人的にはセブン-イレブンもゆうちょ銀行も自前の電子マネーを持って儲けたいという考えはわかるものの、まずはユーザーの目線で考えてもらい、日本のどこへ行っても、小さなお店でも決済ができる共通の電子マネーを育てることに他の企業といっしょに汗をかく事の方が大切だと思うのです。ユーザーはどのサービスが勝っても負けてもいいので、一つのサービスで全てのお店で使えるサービスを作ってもらった方が嬉しいと思うのですが。