前回紹介したように、自宅から長野県南部の伊那市にある高遠城址公園に行く途中で、新鮮な野菜を買える場所をまずは目指しました。具体的には国道52号線沿いにある「JAふじかわ中富直売所」の開店に間に合うように車を走らせました。この身延地域では先月には多くの観光客が訪れていました。というのも、国産の「あけぼの大豆」が栽培されています。10月に収穫祭があり、その時にも出掛けたのですが、お祭りは収穫体験だけだと聞いていたのでその時は素通りしていたのですが、もしその時に直売所に入っていれば、収穫したての生の枝豆を買うことができたらしいと聞き、ちょっと残念でした。またこの直売所は農産物だけでなく併設の食堂でいただくお蕎麦とこんにゃくもおいしくいただけるので、一年を通じて入ってみる価値のあるところです。というわけで、とにかく色々な野菜があるだろうと中に入ってみました。
開店直後にも関わらずこの農産物の山に何を買おうか悩んでしまいます。その中で価格に釘付けになったものに白菜があります。2016年は何故か鍋のシーズンであるのですが白菜が高く、ここで安く白菜が売られているのを発見し、自宅分と親戚分の2つを購入しました。ブロッコリーも安く、つくづく今の日本の食というのは流通によって価格が決まってしまい、どうしても高値で消費者は買わされてしまうという事を感じざるを得ませんでした。
そして、びっくりしたのがダンボールに無造作に入った柿でした。もっとも写真の柿は全て渋柿なのですが、これの皮をむいて干しておけば甘い干し柿になるというものです。甘いお菓子慣れた人の口には合わないかも知れませんが、自然の甘さで、しかも体にいいとなれば多少の手間を掛けても作りたくなる方も少なくないでしょう。自宅周辺ではわざわざ渋柿を売っているような所もなかなかないのですが、この場所周辺では全く収穫しないで放ってある柿の木が多くありました。それだけ多く収穫しなくてもこれだけの量が集まってしまうのかも知れませんが、今回購入したのは箱一杯で1,500円でした。もちろん、市販の干し柿のようなクオリティではできないと思いますが、徐々に作っていけばかなり長い期間楽しめるので、すぐ食べられる柿もいいですが、干し柿を家庭で作るのもおすすめだと思います。
いろんな野菜とともに購入してみたのが、この地で獲れた「あけぼの大豆」を使って作ったお豆腐もかなり濃い味がして、なかなかこれも地元のスーパーでは食べられない味でした。そうしたものを開店直後に選び放題だったのはラッキーでした。
その後、中部横断自動車道に乗る前にある「道の駅富士川」にも立ち寄ったのですが、柿にしろ白菜を含む野菜にしろ、広い範囲から観光客がやってくるためか、中富の直売所と価格を比べると微妙に高かったので、先に買っておいて正解でした。
広い範囲で常に多くの直売所を巡っていると、場所によって何が名物かということはわかってくるので、どこで何を買うかというところまで考えて出掛けられれば言うことはありません。それでも、日常の買い物の中で野菜果物や魚・肉の価格を知っておくだけで、出掛けた先で売っている食料の価格をいつもの価格と比べられるわけですから、出掛けた時だけではなく、日頃の心掛けが大事だという当り前のことを感じることになりました。