ジャズピアニスト 佐山雅弘さんの思い出のアルバム

昔と今とでは音楽の楽しみ方にも違いがありますが、今のようにネットでのストリーミングサービスや動画サイトから世界中の音楽を見たり聞いたりできることが当たり前になっているのは本当に羨ましいと思います。というのも、音楽と言えば公式に売られているレコードを買うか、ラジオで流れるのを聞くぐらいしか出来なかったため、情報は雑誌頼みでさらにマイナーなジャンルである日本人アーティストの奏でるジャズが昔から好きだった身としては、なかなかラジオでも流れないのでなけなしの小遣いからレコードを買うのに直接聞くこともなく全く内容がわからないまま雑誌の内容を鵜呑みにしていたのでした。

そんな中で、日本人アーティストのジャズの新譜など、ほとんど出なかった時代に若手アーティストのリーダー作を出したシリーズというものがありまして、それが「サウンドデザイン」というところの、「ライブハウスの人気者たち~THE SUPER GIG SERIES」でした。そして、記念すべきシリーズの第一弾として最初に出たのが今回紹介したいジャズピアニストの佐山雅弘さんの初リーダー作「スバトット」だったのです。

もし、このシリーズのトップバッターが佐山雅弘さんのアルバムでなかったら、実際のところ私自身がここまでジャズを聞き込むようになったかは疑わしかったとすら思います。それくらい最初に針を落として聞こえてきた「Bird like」(フレディ・ハバード)から「THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU」(ハリー・ウォーレン)へと続く流れは素晴らしく、佐山雅弘さん自身も一気に人気ピアニストへの道を進んで行きました。

1980年代当時には日本のジャズプレイヤーはいわゆる夏フェスに多く出演していまして、イベントに参加することで今度は佐山さんの演奏している姿を生で見ることができ、その人柄にも触れることができました。たまたまその後、佐山さんのもとで一緒に仕事をしていたという人と知り合う機会があり、ジャズから演歌の伴奏まで仕事としてこなす佐山さんの事を伝え聞くことができました。

最近の様子は当然YouTubeやオフィシャルサイトで確認していたのですが、病気になり往年の恰幅の良さは影を潜め、相当痩せていることにショックを受けたものの演奏の内容は素晴らしく、11月14日の突然の訃報にはただただびっくりしているというのが正直なところです。

そんなわけで、ここで改めて紹介したいのが、デビューアルバムに収録されていた中でも個人的には思い入れのある「THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU」を佐山さんが演奏している動画です。若々しさは当然レコードの方があるのですが、この演奏も実に良く「大人の演奏」といった雰囲気を醸し出しています。この音を聞きながら、本日はこのまま佐山雅弘さんを偲ばせていただこうと思います。故人のご冥福をお祈り申し上げます。


カテゴリー: 音楽コラム, おくやみ | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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