デスクトップ版の「Rakuten Link」アプリ提供について、出る出ると言いながらかなり時間がかかったことを考えると、今回の発表も予定通りに行かないことも考えられますが、楽天モバイルは、国内での衛星通信のサービス開始について2026年内にスタートすると発表しました。
楽天の衛星通信サービスは特別な機材を必要とせず(通信衛星と携帯電話との直接通信)、数々のサービスが提供されることが期待されています。ニュースサイトによると、テキストメッセージだけではなく、音声通話、ビデオ通話などを市販のスマートフォンで、衛星経由で利用できるようになるということです。これまでの実験では、音声通話や5Gでのデータ通信が14Mbps(下り)のスピードが出たということです。当然ながら実験データがサービス開始時に出るかという問題はあります。規制されて一定の速度に抑えられる可能性はありますが、個人的には常時1Mbpsくらい出てくれれば、非常用としては十分です。
先日書かせていただきましたが、そうしたサービスを提供する楽天モバイルでも、全ての通信を衛星通信にすることは難しいでしょう。衛星通信がオプションになり、現在の基本料から追加になるかどうかはわかりませんが、現在の楽天の弱点であるエリアの狭さが解消されるなら、本格的にメインの回線として使おうという気になります。
今年に起きた能登半島での地震の影響で、大手キャリア全ての通信が途絶えた地域がありました。避難所に衛星通信システムでは専用の器材を使うStarlinkが入り、入った避難所ではそこでWi-Fiを使ったネット接続ができるようになりましたが、そこではLINE電話などのデータ通信を利用した通話やメッセージのやり取りはできましたが、楽天モバイルの同じデータ通信を利用した「Rakuten Link」を使う場合、通話やメッセージを送ることはできますが、電話番号への着信やメッセージ受信はキャリアの電波がないとできません。電話番号しか知らせていない人との連絡が難しくなってしまう状況は今もあるのです。
今のところ、可能であればメールアドレスの交換やLINEのIDの交換を行なっておくことが大切だと思いますが、今後予定通り楽天が手持ちのスマホから直接通信衛星との通信ができるようになれば、発表の内容では地上基地局でカバーできない場所において通信衛星に接続させるような考えでいるようです。そうなれば、山の中や海上でも電話やメッセージの着信ができるようになることでかなり旅の中での利便性が良くなると思いますが、エリアについてはまだ未定ということなので、今後の状況(政府認可など色々な問題が出てくると思います)を見ながら、今後の楽天モバイルの展開に期待したいと思っています。