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ネット経由の通信の秘密には限界があるという事実

大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の両首脳との会談が実現し、さらにアメリカ大統領との対話も行なわれるのではないかという、それまでには考えられなかったことがこの文章を書いている時期に起こってきています。それまでの日本は、政府の側で今までの「スパイ天国」と言われた状況を改善するために法整備が行なわれるべきだと、国防のためいわゆる「スパイ防止法」の必要性について主張される有識者や政治家の方などが常にいらっしゃいましたが、さすがに現在、こうした流れの中で仮想敵国を想定した陰謀について声高に叫ぶのははばかられるのか、そうした類の話は出てこなくなったように思います。

もちろん、表面上は雪解けで平和の方向に世界が向かっているとは言っても、簡単に国家機密が国外に持ち出されるというのはいいわけがありませんので、特に政府の方ではしっかりとガードしているのだろうと思っていたら、とんでもない情報が入ってきて正直びっくりしてしまいました。

毎日新聞が大臣、副大臣、政務官の経験者に取材したところ、在任中に公用アカウントの電子メールをほとんど使わず、私用アカウントのメールや無料通信アプリ「LINE」を業務に使っていたとの話が出てきたそうです。あわてて当該記事を読んでみたところ、

「官邸幹部は忙しくて電話がつながらないからメールで伝えた」
「公用メールは役所のサーバーに残るため、官僚に盗み見られかねない」
「公用メールは室内備え付けのパソコンでしか使えなかったので利用していない」

という回答が出てきて、改めて役人に見られる方がスパイに見られるより嫌だとしか思えないようなコメントが出てきて、これでこの国は大丈夫なのかと正直思ってしまいました。

また、とある政務三役経験者は、

・業務に使う文書や資料のやり取り→メール
・日程調整や事務連絡→LINE
・大臣との連絡→私用携帯でのショートメール(SMS)

という形で使い分けていると答えられたのだそうです。また、閣僚はショートメール(SMS)か携帯のキャリアメールをセキュリティ保護の面から多様するとの話も聞いたのとのことですが、全ての内容をメールでやるわけではなく、本当に機密扱いの内容はメールだけでなく電話でもしないようにされていると信じたいですが、これだけ私用スマホやケータイで、あろうことか民間のメッセージアプリを使って大丈夫なのかと思わず心配になってしまいます。

特にこの内容を読んで心配になったのは、携帯事業者のキャリアメールやショートメールは本当に安全なのか? という疑問です。というのも、特にショートメールは携帯会社のシステムにアクセスできれば簡単にその内容を盗み見られてしまうのではないかという話がありまして、システム的にショートメールの仕組みはインターネット以前の技術がそのまま使われているとしたSMSのセキュリティを論じたカスペルスキーのホームページの中に、以下のような記載がありました。

(ここから引用)

犯罪者に秘密が漏洩しないようにする方法は、いたって単純です。電話では重要な話をせず、個人的に会って話すのです。また、2段階認証システムから送られてくるSMSを保護する場合は、自分しか知らない電話番号のSIMカードを別途用意し、この目的だけで使用するようにしましょう。

(引用ここまで)

もし何らかの方法で日本政府のキーパーソンに割り当てられた電話番号が悪意を持つ第三者に知られてしまった場合、そこに掛かってくる音声通話の内容やショートメールのやり取りの記録は簡単に外部に筒抜けになってしまう可能性があるように読めてしまいます。ただ、私達のような一般ユーザーの会話や連絡については、そうそう国外流出しても国益を損なうようなものはないと思いますので、むしろかつてのAppleのように、一般ユーザーのプライバシー保護の観点から安易にユーザーのプライベートな会話やメッセージの内容を外部の要請があっても安易に流出させないようなサービスを使うようにしたり、犯罪行為を匂わせたりするような誤解を相手に与えるような過激な表現を慎むようなことで十分対策はできると思います。問題になるのはやはり、実際に国家的な機密を扱う人たちの私用メールやメッセージアプリ使用についての認識になってくるのではないでしょうか。

官庁によっては、公用メールがセットされたスマホを貸与する仕組みもあるとの事ですが、なぜ政府関係者全員にそうしたスマホが貸与される仕組みがないのかも不思議ですし、先に紹介した回答を見ても、役人と政治家との間にはかなり前から信頼関係がないのではないかと疑わざるを得ませんでした。もしそうした状況を知るスパイがいたとしたら、今後もそうした人間関係をついてやすやすと機密情報を持っていかれる危険性は高いと言わざるを得ません。

前回のアメリカの大統領選挙において私用メールを使っていたことが選挙で勝てなかった原因の一つといわれるヒラリー・クリントン氏のようなケースが大きなニュースになったことを考えると、日本でも今後は私用メールについて議論が起こる可能性があります。まずは公用メールの使えるスマホを配備して、少なくとも公用メールのセキュリティが破られなければデータの国外への漏洩はないという状況を作り出すことがまずは大事なのではないかと感じるのですが。


来年のために旅行前の生活習慣を考える

こんな事を書くからには、今年のゴールデンウィークの旅行は諦めていると言われても仕方がないですが(^^;)、今年のゴールデンウィークは5月に入ると必ずしも天気が良くないと言われているので、なかなかどこかに行って楽しむということは難しいだろうという予想を含めての話になります。

基本的に車を運転して車中泊込みの旅ということを想定し、意外と旅行中の生活ということになるときっちりと朝早く起きて、夜になると疲れてそのまま寝るという行動パターンになる傾向があります。これは、旅行中には普段の生活と違い、車の中で寝ることになると気が張っているというのか普段より早く起きてしまうということは、先日紹介した小田原から東京への車中泊移動をした時の旅で実証済みです(^^;)。

ただ、あまりに早い時間に起きて活動していると、昼間から午後にかけて眠気に襲われるだろうということはわかるので、何とかして効率の良い睡眠を旅行中に得るにはどうすればいいのかという事を考えることにしました。

いろいろ調べたのですが、就寝前に温めのお風呂に浸かるなどという事はさすがに旅行中には難しいことがあるのでその方法は使えませんが、一つ来年のために自分でも覚えておこうと思ったことがあります。

というのも「脳の睡眠スイッチを入りやすくする方法」として言われていることに、就寝時間と起床時間を固定するのがいいということがあるそうで、車中泊ではどうしても早く起きてしまうということがあるので、連休前あたりから夜更かしをしないように心掛け、午後11時くらいに床に就くようにしておき、その反動でかなり早く目が覚めてしまっても二度寝はせず、目覚しを20分間隔で2回セットしておくというのがスッキリと目覚めるコツなのだそうで、できれば旅行にも持っていけるスマホのアラームなどできちんと時間をセットして就寝時間と起床時間を揃えるように自分の生活を変えてみるというのが、旅行先でも日常と同じような生活リズムを崩さないためにも必要なのかなという風に思えてきます。

テレビをどうしても見たいとか、夜でないとできないことがあるというものがあっても寝る時間を守ることができれば、早朝から起きられるなら起きてから録画した番組を見たり、自分でやっておきたいことを朝にやるなどの事までできるようになればしめたものです。大切なことは、連休が終わったらそこまで無理をしないで就寝時間と起床時間をずらしつつ安定させるようにもできると思います。今の時期は日の出の時間が早く、どうしても車中泊をしていて日の出とともに起きてしまう場合が多いので、もしお読みの方でゴールデンウィーク後半に車中泊の旅を計画している場合には、今からでも朝型に生活のパターンを変えてみてはどうでしょうか。