古河電池 マグネシウム空気電池「マグボックス」は災害時にどこまで使えるか

 今回紹介する水を注入することによって発電する「マグボックス」ですが、2014年12月に1万円程度で発売というニュースが出ただけで、古河電池の株がストップ高になったとか、久々に景気のいいニュースになっているようです。

 まだ、発表されている情報のみではありますが、この電池は必要な時に水や海水を注入することによって発電し、最大電気量は300w/hということです。大体の目安としては車のシガーソケットから出るのはだいたい150wということなのでその倍くらいで、あくまで携帯電話やスマートフォンを充電する程度の発電量という風に考えればいいと思います。

 発電時間は最大5日間とされていますが、スマートフォン充電を最大30回くらいということなので、多くの人がこの電池を使ってスマートフォンの充電に殺到すれば、たちどころに使えなくなってしまうことが予想されます。直接明かりをつなげて照明用の電源にしたり、スマートフォン内臓のテレビを使いながら最大5日間持つものと考えると家庭で用意するのもありかと思いますが、一回使ったらそれまでというのが、いつ終わるともわからない避難生活の中では不安に思うところかも知れません。

 私がこのブログで紹介してきたのは、主に太陽電池モジュールを使い、大きなパネルなら自動車から外したバッテリーを充電し、必要に応じてインバーターを繋いで家電製品を動かすか、小さなパネルなら単三のニッケル水素電池を充電し、直接ラジオやライトの電源として使ったり、バッテリーボックスから携帯電話、スマートフォンを充電する方法でした。しかし、罹災してからずっと太陽が出ない天気が続く場合は使いものになりませんので、こうした水が使える電池も用意しておけば、太陽が出ない場合のブランBとして機能するという点で心強いものです。ただ、自宅で鉛バッテリーやニッケル水素電池を充電したものをストックしておける場合は、充電したものを先に使って晴れるのを待つというプランCという考え方もあります。

 ニュース記事によると「マグボックス」は主に避難所への配備を想定しているということですので、あえて家庭で用意することもないかも知れませんが、持っていれば何かの際に役に立つかもしれないと思えば、購入意欲を掻き立てられる方もいるかもしれません。しかし、これだけ盛り上がっているので、すぐに入手する前に実際に使ってみた方の感想をじっくりと見た上で考えた方がいいように私には思えます(^^;)。


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