ハイエースは中古でも狙われる

 昨日の新聞で、日本の車の中で車中泊用の車としても絶大な人気を誇るトヨタ・ハイエースが窃盗被害に遭う車のランキング第一位だという記事を読みました。メーカーのほうもその対策として全車に盗難防止装置を付けるということですが、プロの窃盗団にとってはそうした装置だけで防げるものでもありません。記事内ではハンドルロックなどの二重対策を勧めていたのですが、それでも盗む人たちは盗んでいってしまいます。

 ただ、窃盗被害に遭うハイエースというのは、他の車のように新しめのものだけでなくかなり乗っていて走行距離もかさんでいるような中古車も含まれるという側面もあります。それはなぜかというと、ハイエースは海外でも人気なブランドで、エンジンや部品に汎用性があり、耐久性にも優れているということから特に荷物や人を沢山載せてばりばり使えるという需要が大いにあるからなのです。海外の多くの国では故障した車を直すための部品類を充実させている修理屋さんが多くあり、古い車であっても安心して乗り続けられるということで日本車の中でも特に人気があり、ハイエースは慢性的な供給不足になっているのだそうです。

 海外において需要があって供給が少ないということになると、輸出業者は少々高値であっても、傍目にはほとんど下取りや買取り価格が付くとは思えないハイエースを高値でも買うということになります。そういう業者に対して車を集めてくればすぐにお金になるということなら、窃盗の標的としてハイエースが狙われるというのも納得できるかと思います。

 今まで車両盗難の被害に遭っていない様な方でも、ここまで景気のよくない経済情勢の中、たとえ今の円高水準がこのまま続いたとしても、将来的に狙われてしまう可能性は他の車種よりも高いことに変わりはありません。車中泊をしている中で狙われてもそこは大丈夫だとは思いますが、お住まいの近くの警察署の出す情報なども収集しながら、日々の防犯対策はしっかりされることが大切です。海外で使う場合は車中泊用にあつらえたさまざまな工夫も無残に剥ぎ取られた形で輸出されていくというのが常ですので、特に愛着が湧くほど大切に乗られてきたハイエースをお持ちの方は、十分お気を付け下さい。


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