SOTO G`z G-STOVE STG-10

 災害に遭って避難し、そこで生活していくためには多くのものが必要ですが、まずは明かりとともにお湯を沸かしたり簡単な調理ができるコンロの用意も大切ではないかと思います。一口にコンロといっても様々な種類があり、果たして何を用意した方がいいのか私自身も迷ってしまうのですが、救援物資が手に入るか入らないかで用意するものも変わってくるでしょう。

 まず、救援物資が届かない中煮炊きをするためには、とりあえず周辺で手に入るものを使うことになります。キャンプ用品の中には、自動車用のガソリンが使えるもの、火を付けるのにコツがいるようですが灯油を使うもの、はたまた木材一般を使って利用するウッドストーブのようなものなら燃料はその場で調達ということもできるでしょう。ただ、いつもキャンプで使っている人でないと、なかなか火を起こすことも難しいでしょうし、液体燃料の場合は一気に炎が大きくなってやけどをする危険性があります。私自身、さまざまな燃料が使えるキャンプ用の個人用コンロはいつかは手に入れて使ってみたいとは思いますが、買ってはみたものの全く使わないままということなら、もう少し現実的な品揃えをする方がいいような気がします。

 日常使っているもので扱いが簡単で、液体燃料と比べて火事の危険も少ないものというと、カセットコンロが思い浮かびます。家庭用のコンロは室内用で、外に出して使う場合は風の影響を受けやすいという問題はありますが、誰でも簡単に火を付けられて、火力の調整も簡単で、何より後片付けの手間もありません。さらにガスを使い慣れている人なら、少なくとも使い方を間違うようなものではないため、防災用品としては実用的ではないかという気がします。カセットコンロの中にはケース付きのものや、風防が付いた屋外でも使えるものもあるので、家庭の備蓄ということでこのようなカセットコンロとカセットガスを用意しておき、救援物資としてカセットガスが来たらかなり安定して使い続けることができるようになります。

 しかし、カセットコンロ自体が大きくてかさばるため、なかなか他の防災用品と一緒に持って逃げるというわけにはいかないところが問題であるかも知れません。そこで、あると便利なのが家庭用カセットガスを使うタイプのキャンプ用小型コンロというジャンルの製品です。私のブログでもSOTOのST-310という低温下でも使えるという触れ込みの小型コンロを紹介したことがありました。このコンロは折りたたむと小さくなり、付属の収納袋に入れれはそれほどかさばらずに防災用品としてまとめておけます。風に弱いというウィークポイントも風よけのウィンドスクリーンというものと併用すれば外でも使え、私も車内に積んでいます。

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 今回紹介するのもキャンプ用の小型ストーブで、どこでも手に入る家庭用カセットガスを使うタイプのもので、SOTOのSTG-10というものです。この製品は前掲のST-310と比べて低温下ではボンベの出力は確実に落ちるので、秋から冬にかけての屋外の使用には適しませんが、写真のように付属のケースに入れるとかなりコンパクトにまとまり、何より衝撃にも強い無骨な形をしています。

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 バーナー部は頑丈で風にも強そうな五徳になるケース部に守られており、かなり乱暴に扱っても大丈夫なような感じです。独特な形状のため、カセットガスを装着してセットするのに少々戸惑うかも知れませんが(上の写真では、右側の部分にカセットガスをセットするようになります)、慣れればそれほど時間もかかりません。普通のキャンプ用の小型コンロと比べるとかなり重心が低く、さらに五徳自体がかなりの重さであるため、何かの拍子でひっくり返る心配も少ないと思います。

 このセットは重さはあるものの持ち運ぶためのサイズは片手で持てるくらいの小ささですむので、今はバックパックの中に放り込んでいざという時のために持ち運んでいます。カセットガスはさすがに持ち運びませんが、お湯だけはわかせるようにsnowpeakのチタンシングルマグとその昔100円ショップで見付けた蓋と一緒に用意していますので、カップラーメンくらいはカセットガスと水さえあればいつでも作ることができます。気温が下がるとカセットガスがまともに使えないということはあるのですが、それでも持っていれば何かあった時には使えるという安心感があります

 もちろん、大きなものでもいいというのなら、ケース付きのカセットコンロの方がさまざまな調理に使えて便利ではありますが、徒歩での移動が主でできるだけ余分なものを持ちたくない方が小型コンロを揃えたいと思う場合には、こんな選択肢もあるのではないかと思っています。ただ、購入した場合、ちゃんとカセットガスを装着して使えるかどうかを一度試してみないと、独特の組み立て方に戸惑っていざという時に使えない可能性もありますので(^^;)、その点には十分ご留意下さい。


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