電動でなくてもペダルが軽い自転車「フリーパワー」について

TBS系で日曜朝に放送されている「がっちりマンデー」の6月17日放送内容は自転車に関しての「ガッチリ」儲かっている会社を取材していまして、特に興味があったのは自転車チェーンの「オリンピック」で販売しているクランクギア「フリーパワー」でした。

https://www.olympic-corp.co.jp/cycle/c20170913

その内容は上のリンクを見ていただければわかると思いますが、ペダルを繋ぐクランクギアの中にシリコンが入っていて、ペダルを踏み込むことによってシリコンが潰れ、そのシリコンが元に戻ろうとして反発する力を推進力に変えることによって漕ぎ出しの重さや坂道を走る場合にも重くない状態を電動自転車でなくても作り出すことができるというある意味夢の部品であると言えます。

上記ページから詳細を見ると、部品だけ購入して地元のお店で今乗っている自転車に付け換えてもらうことはできず、作業費込みで持ち込んだ自転車に付けるというのが現在の販売方法になるそうです(作業開始から30分~40分かかります)。ちなみに「オリンピック」の店舗は東京中心に神奈川・埼玉あたりにあるだけなので、私のような地方在住者にとっては不利になる感じです。

番組では「フリーパワー」開発者の方も出演していて、できれば大手でもこのギアを採用してくれるように働き掛けていきたいということだったので、大手がもしこの技術を採用してくれた場合に全国に広まるのかなあという感じがしました。どちらにしても地方在住者にとってはいいという物であることは確かなのですが、メンテナンスの事を考えると導入に二の足を踏むという感じなのが気がかりです。

というのも、部品の中に入っているシリコンの反発力を推進力に変えるということになると長い距離を乗ってシリコンを酷使したり(通学などの使い方では3年くらいが寿命と紹介されています)、長い間乗らずに劣化した場合を考えるとギアの中に入っているシリコンが常に調達でき、交換が近くの店舗でできるようでないといざという時には使えません。その点でいえば全国どこでも交換でき交換に特別な技術がいらない電動自転車のバッテリー交換の方が電池代はかかるもののその汎用性は高いということがあります。

ただ、この技術を大手が導入し全国どこの自転車屋さんでもシリコンを交換することができるようになり、この技術を使った自転車が市販されるようになれば状況は変わってくるでしょう。オリンピックのホームページでこのギアを付けたママチャリやシティサイクルが紹介されていますが、価格は5万円以下に抑えられているので、現在東京近郊で「オリンピック」の店舗が近くにある方の場合はなかなかいい選択になるのではないでしょうか。今後はこの技術が大手も欲しがるくらいの技術として成熟しているのかが問われることになるでしょうが、単純に電気を使わず坂道をスイスイ登れるような自転車がこの技術で作れるなら、今後の展開に期待が持てます。

実際のところ、車や列車の旅であっても車輪を取り外せるタイプの自転車だったり折りたたみ自転車なら旅に持って行くこともできます。このタイプの自転車に「フリーパワー」が付いた製品が出てきたとしたら、今よりもさらに出先で乗りたくなる自転車になるのではないかと思います。ママチャリについても「フリーパワー」が付けば、電池の減りを恐れることなく利用できるということで、安定して充電ができない災害時にも荷物や子供を載せても安定して走行することができる大変便利な乗り物としても注目されます。今後「フリーパワー」というキーワードに注意して、全国どこでも入手できるような環境になることを期待します。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す