駿河湾フェリーの存続判断は2018年9月

過去にこのブログで紹介させていただいた静岡県静岡市清水区の清水港から西伊豆の土肥港を結ぶ「駿河湾フェリー」ですが、現在営業している「エスパルスドリームフェリー」が今後の営業について見直す中で2019年3月いっぱいでの運行終了が発表されたことを受け、静岡県が何とかしてフェリー航路を残すことができないかとプロジェクトチームを発足させたことを紹介しました。

その話を受け、先日第一回目の会合が行なわれたのですが、こういった話にはタイムリミットがあるということで、実際にフェリーをどうするかということについて一定の期限を設けました。それが2018年9月までにということです。

フェリーの運行を続けるためには現在の会社でない他の民間企業で(一部に県からの補助が入ることで)手を挙げるところがあるのかということと、もしそうした民間企業が現れなかった場合、やっぱり断念するのかそれとも静岡県自体が運行を行なってでも航路を維持するのかというところがポイントになってきます。

そんな中、タイムリミットを区切ったのは、現在の会社がそれ以上は運行できないと言っている期間より先にフェリーが動いていないと団体旅行を扱う旅行代理店や個人でも困ってしまうからだという話です。基本的には6ヶ月前くらいから予約を取り出すだろうということで(2018年9月あたりから2019年4月以降の観光の予約が決まる?)、そうしたタイムリミットの設定になったのだろうと思われます。

静岡県内でのフェリーというと、静岡市から西伊豆に行くのに、途中の東名交速沼津インターから伊豆縦貫自動車道が繋がっていて、まだ未着工の区間もあるものの、下田まで断片的に開通するのが平成30年中期と言われていて、恐らく駿河湾フェリーの営業を中止する場合のタイムリミットになったと考えられます。

ただし、こうした通路が開通したとしても、まだ全ての区間がつながるわけではないので、沼津から下田方面まで行く場合は、途中の渋滞を覚悟しなければなりません。フェリーの場合は船に乗る前後と航行中には運転手は休めますが、沼津から伊豆縦貫自動車道を使う場合にはそのまま走らなければならず、スケジュールを詰めすぎると運転手への負担はどうしても出てきてしまいます。そういう意味から、フェリーが無くなると困ると思っている方もいるでしょう。

ただ、希望的観測で駿河湾フェリーが残るかと言えば、たとえ静岡県が乗り出してきたとしても赤字を垂れ流す体質が続くならやはりきちんと判断されるべきだと思います。もっとも、もし静岡県が「富士山静岡空港」を作らなかったらその分のお金を駿河湾フェリーに投入することも可能だったと思いますので、改めて行政が主導する交通機関の行く先について、利用する私達も真剣に考えなければいけないと思うところもあります。どちらも使う人は使いますが、全ての県民が利用するものではないだけに、観光路線としてしっかり稼ぐことができないことがはっきりした場合には、勇気を出して路線廃止というのも止むを得ないとも思います。ともかく、今後の状況についてウォッチングは続けていきます。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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