日本通信 b-mobileSIM U300

以前のエントリーで少し書きましたが、旅先でのインターネット接続環境を携帯電話やスマートフォンで使えるネット接続ぐらいで良しとするか、パソコンやNintendo DSiでも使える無線LANが使えるスポットに限定するか、どちらにしても自宅のようにはネット接続は望めません。すでに携帯電話のネット定額を契約してコンテンツを楽しんでおられる方も多いと思いますが、一般的に、携帯電話やスマートフォンで使うインターネットは、それ以外の端末で分けて使うことはできません。追加料金を払って携帯電話をケーブルでパソコンと接続し、パソコンからインターネットを接続することもできるものの、仕事などでどうしても使うというのでなければ、料金に見合った利用が十分できるのかというのはちょっと疑問です。

元来、そうした用途を見込んで、電話機単体でもパソコンに繋いでも追加料金の発生なしに利用できるようにしているものにウィルコムが提供するPHSのサービスがあります。ただ、残念なのはそのエリアで、市街地や幹線道路周辺はサービスエリアになっているものの、携帯電話のサービスエリアと比べるとどうしても狭くなってしまっています。また、接続スピードも携帯電話から比べるとかなり遅いという問題もあります。条件がいい場合は100kbps程度出るかもわかりませんが、多くの場合はその半分くらいのスピードしか出ない場合も多いといいます。その分と言えるかどうかはわかりませんが、ネットからダウンロードする容量にはそれほど制限はないようです。接続速度の遅さから、大容量のファイルをダウンロードしたり、youtubeを見まくるという方はいないでしょうが、windows updateのファイルも時間さえかければきちんとダウンロードできますので、使えるエリアまで移動できる車での旅のメリットを生かせば、長期間の旅におけるネットセキュリティの更新やソフトウェアの更新作業を何とかこなすことができます。新規契約時から2年間という限定付きですが、ネット接続では最安の980円という、格安のデータ端末つき通信カードが出ていますので、検討の余地はあるでしょう。ただし、プロバイダ料金は別になっていますので、月額980円に加え、現在入っているプロバイダなどのモバイル接続コースに追加で加入するなどの手続きが必要になります。

こうしたものの中で、ある程度の制限に納得できるのならば、写真にあります私の現在使っている日本通信のプリペイド式ドコモ用通信カードb-mobileSIM U300をおすすめしたいと思います。これは、日本通信という会社がNTTdocomoの回線網を使い、ある程度制限された形でネット接続を提供するものです。スピードが上下とも300kbps以下に調整されており、実際は早くとも下り200kbps程度だと思いますが、それでもPHSよりは体感速度は早いです。なお、ダウンロードに制限があるようで、windows updateやyoutubeは私の環境では使えませんでした。web閲覧やメールに特化したものと考えればいいでしょう。エリアは全国のドコモ網を使えるので、かなりの山の中でもネットが使えます。日本通信のホームページでは、この通信カード(最初の写真にあるのがSIMカードと呼ばれるものです)を付けてネット接続のできる端末を紹介しています。携帯電話だけではなく、パソコン自体にカードを挿入して使えるものもありますし、USBでパソコンと接続するモデムタイプや、スマートフォンでも動作します。詳しい動作実績については以下のページにまとめられていますので、参考になさってください。すでに持っているもので動くなら、カード差し替えをすることで、自由にインターネット接続ができてしまいます。

http://www.bmobile.ne.jp/sim/devices.html

こうした一連の機種の中にお持ちの機材がない場合、おすすめしたいのがWifiルータの導入です。BM-MF30が同社から販売されていますが、これを使うと、上記リストにあるなし関係なく、無線LANでインターネットできる機材なら、ほぼ問題なくインターネットがつながります。Nintendo DSiやソニーのPSPでもインターネットが使え、パソコンとの同時使用も可です。iPhoneを持っている方でも無線LAN機能をONにし、携帯でのインターネット通信をしない設定にすれば、ソフトバンクに通信料を払うことなくネットができます。

そして、通信料金の支払は一ヶ月、半年、1年のコースに分かれていて、先払い一括です。契約期間が満了した場合、自ら継続使用しなければ違約金などは全くなしというのも嬉しい点です。一ヶ月タイプだけ多少割高ですが、だいたい月3,000円程度と、大きなファイルのダウンロードをしないならば旅に出る時だけ契約するというのもいいでしょう。半年と1年コースは月額2,500円程度と全く料金が同じなので、とりあえず半年タイプで契約するのが賢い方法でしょう。本日のニュースでNTTdocomoが大都市圏に限って12月24日から光ファイバー並みの速度が期待できる次世代携帯電話のLTEを利用したサービスを始めるようですが、こうしたサービスが安価に全国展開されるようになれば解約の際の違約金などを全く考えずに移行できるのもポイントが高い点です。

現状におけるモバイルインターネットサービスは他にもいろいろありますが、早さやダウンロード容量に制限のないものということであれば更なる出費は覚悟しなければなりません。仕事でどうしても常時接続可能な環境が必要な方は別ですが、旅行の時だけブログをパソコンから更新したいという風に使うというなら、個人的にはフリースポットと併用し、こうした制限付きの安いプランを組み合わせることで対応可能かと思います。

ちなみに、私の場合はWifiルータを導入していますが、もう一工夫して携帯電話のネット定額以下の予算でb-mobileを使った外での接続環境を構築しています。携帯電話会社の中では一番wifiインターネットと親和性の高いauの端末とWi-fi WINというサービスを組み合わせることで、携帯電話からのネット接続もau網を使わずにこちらの日本通信を使って行なえます。そんなわけで、携帯電話の契約も基本料(私の場合はプランEシンブル)とezweb使用料のみで済んでいるので(2011年7月より月額525円になるというアナウンスがありますが、現状は無料です)、ルータの電源を入れてから無線LANのスイッチを入れるという手間はかかりますが、ネット接続からおサイフケータイの更新まで追加料金をかけずにできています。携帯電話の料金は複雑怪奇な面があり、面倒な事を考えるならと、ケータイネット接続定額のプランに入ってしまう方も多いかとは思いますが、au限定(無線LAN接続のできる端末も限られています)ではあるものの、携帯電話会社が提供する端末でのネット接続料より安く上がってしまうこうした方法も、旅先でインターネットをしたいと思われる方は検討してみてもいいのではないかと思います。


カテゴリー: モバイル活用ガイド | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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