2028年に民放のAMラジオ局が電波を停止させワイドFMに移行するとどうなるか?

すでに日本のラジオ局において、出力が大きいAM波で放送しているAM局が、ワイドFMでの同時放送をしていることは知っている方が多いと思います。ラジオといっても自宅でラジオは私も聞きませんが、車に乗るとAMラジオを付けることが多いです。

ただ、今の車のラジオは古いので、FMはワイドではありません。2028年には在京の3局(ニッポン放送・文化放送・TBSラジオ)のAM送信所が電波を停止させ、FMでの放送に切り替えることが予定されています。FM電波だけで問題がないようだったら、広い敷地と維持費のかかる民放のAM放送が日本全体で止まる可能性が出てくるわけです。

FM電波は小規模な送信所で使え、さらにビルなどの中でも電波が入りやすいなどの特性がありますが、一つの送信所のエリアは狭くなります。そうなると、車で長距離移動をするような場合、いわゆる「県またぎ」をした場合に、それまで合わせていた放送局が聞こえなくなり、改めて別の局に合わせ直しをしなくてはいけなくなります。これは電波の特性上仕方のないことなのですが、それが最新の車に搭載されたラジオであっても、長距離移動では苦労をするということになります。

そのため、将来的にはラジオでなく、スマホを使ってインターネットラジオを車内でも聞けるようにした方が良いでしょう。AM放送が全く無くなってしまうわけではなく、地方によっては地元局がAM放送を続ける所もあります(今のところわかっているのは北海道2局と秋田1局は2028年に停波しない予定)。

また、特に北海道の2局は今でも場所によっては私の住む静岡県内からでも昼間に入感することがあるので、他の放送が停波すると混信が少なくなる関係から、地元のFM放送局が電波を出せないような天災が起きた場合でも場所を選んで受信機を選べばうまく長距離受信が可能になってくる可能性もあります。古いものでも感度の良いラジオならいざという時には役に立つかも知れませんね。

ここまで書いているのは民放の話ですが、NHKについては2026年度にはAM放送(現在は第一・第二放送)を一本化する予定になっているので、地域のNHKラジオはそれほど感度が良くない普通のラジオでも聴きやすくなるのではないかと思います。

ですから、NHKに限っては古い車のラジオでもとりあえずは継続して聴取することが可能であり、AMとFMが使えるラジオが家にある場合には、全くのゴミになることはないので、しばらくは生かしておいて、安定した受信をしたい場合にはradikoなどのネット配信を利用することを併用すると良いでしょう。ただし、現在一部のスマホに付いているFMラジオを利用する場合、今はやりの完全ワイヤレスイヤホンはラジオを使う場合には利用できませんので(有線イヤホンをアンテナとして使うため)、十分そのつもりで有線イヤホンが使えるアダプターなどを用意しておくと良いでしょう。

ただし、NHKではなく、民放AM局を古い車のラジオで聞くことが楽しみという方は、車から電源を取って使えるBluetoothスピーカーとスマホを接続して利用することも今後考えてみてはいかがでしょうか。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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2028年に民放のAMラジオ局が電波を停止させワイドFMに移行するとどうなるか?」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    てらさん、こんにちは。

    自分のクルマのラジオもFMワイドには対応していないです。
    普段車ではFMメインですが、帰省した時とか地元のAM局を良く聴きます。あと山中とかFMの受信状態が悪化した時にも聴く事があります。
    まぁ、5年後なので、車を保有していたとしても買い替えている可能性も有りそうです。
    後は、長距離乗る時は、スマホでラジコで受信してBluetoothで飛ばすとかですかね。
    普段は面倒なのでやらないですが・・

    家ではラジオはアレクサ経由とか、FMメインなのでAMは余り聴かないですが、災害時に使えないと、情報を得る手段が減るので、少し困りそうですね。

    しかし、AMが聴けなくなると言うのは、一般には余り周知徹底されている感じも無いので、聴けなくなると困る方も出そうですね・・

    では~
                             ahiru

  2. てら 投稿作成者

    ahiruさん コメントありがとうございました。

    私自身も現在自宅でラジオというと、スマートスピーカーから聞くことが多いですが地元局のAM放送が停波した場合、使えなくなるラジオも出てきます。過去に購入したラジオの中で、アナログテレビの1chから3chが聞けるデジタル表示のラジオがあるのですが、一応ワイドFMには対応しているものの、ワイド部分についてはテレビch表示が出るだけなので、かえって便利だと思っていたデジタルチューニングよりも、アナログチューニングのラジオの方が使えるという感じです。

    特に災害対策として使う場合、小さなラジオの場合はそのままではFMの感度が悪くなることもあるので、ロッドアンテナにニクロム線を巻き、それを窓枠やカーテンレールにぶら下げることで感度アップをはかることができます。現在、津波警報や避難勧告が出た時に自動的に起動する災害ラジオもあるのですが、これは常にコンセントにつないでおいて、正常に動くかの点検(しばしば試験放送があるので)はしています。あとは、肝心な時にラジオが聞けなくなるような事がないように、電池のストックはきちんとしておきましょう。

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