先日、たまたま見ていたテレビのバラエティ番組でお笑い芸人のハリウッドザコシショウが色々と語っているのを見ました。(フジテレビ「トークイーンズ」2023年10月12日放送分)
最近はYou Tubeで手品・マジックの種明かしがされてしまうほどの物事を裏側を見せるような事で注目を集めようとする傾向がテレビバラエティにもあるようで、今回紹介する放送でも、裸で大声を挙げてネタを行なう、人によっては生理的に嫌うような芸風のハリウッドザコシショウさんの内面について、本人から言わせると「営業妨害では?」と思わせるような感じで番組は進んでいきます。
このハリウッドザコシショウさんは、私の住む静岡市出身の方で、まだ売れる前から地元のローカルバラエティに出演していたので、比較的好意的な感じでその出演番組を見ていたのですが、こうした番組だけでなく、ネットニュースでも真面目に努力している姿が紹介されていまして、単なるネタ披露ではない内容のものもなかなか面白いと思えました。
今回、ハリウッドザコシショウさんがデビュー当時からの仲間である野々村友紀子さんとの対談の中で、野々村さんが「これだけ売れているのになぜ車を買わないのか?」という疑問に答えたその内容が、最近の大きな芸能ニュースとシンクロしてとても印象に残りました。
ハリウッドザコシショウさんは学生のころから芸人を志し、吉本興業のお笑い養成所に入ったもののそこで人気者となることができず、相当苦労をして現在の事務所に入り、40代になってようやくテレビに出ることができるようになりました。本人の考えでは、学生の頃からの夢が叶い、お笑い芸人として認知されているので、この立場を手放したくないという事がまず第一にあるということでした。
お笑い芸人を含む、人気のある芸能人が「事件」を起こし、檜舞台から強制退去せざるを得なくなった状況については多くのパターンがあります。特にハリウッドザコシショウさんにとっては、先にちょっと触れた静岡発のローカル番組に呼んでくれてかわいがってもらった、お笑い芸人ではありませんがピエール瀧さんの事件にはかなりのショックを受けたのではないでしょうか。
また、過去に所属していた吉本興業所属の芸人についても、様々な事件がある中で、外的要因でお笑い芸人として自粛したり、その場から退場したくないという事がまずあり、そのためには自分で移動するために車を運転すること自体をしないので(免許は持っていても)、「事故をしたら終わり(大きな人身事故をしたら続けられないことが前提としてあったのでは?)」だから、車を買う必要はないと野々村さんに答えたそうです。
この収録がいつあったのかはわかりませんが、まさに自分で車を運転したことで事故を起こしただけでなく、その場から逃げてしまった藤本敏史さんとは完全に明暗を分けたような感じになってしまいました。藤本さんも逃げてしまったら芸能活動ができなくなることは十分わかっていただろうと思いますが、それでも逃げてしまうというのは、魔が差したということになるでしょうか。そんな事を起こさないために、そもそも最初のところで、車を買わないという選択をするというのは、相当プロ意識が高いのではないかと私は思います。本当は、こういうことは外に向かって出すような話ではないと思っているかも知れませんが、逆にそれくらいの想いでお笑いをやっている人は少ないでしょう。そこに、私はハリウッドザコシショウさんの凄さを感じます。
車を日常の足として使っている私としては、車を使わないという選択をしろといわれても難しいですが、だからこそ守らなければならないルールを守ることを今以上に大切に考えたいと思いました。私は芸能人や有名人ではないので、事故をして名前が出ることはまずないと思いますが、それでも、当て逃げやひき逃げをした場合には全国ニュースに名前が出るだけでなく、回りからの信用や仕事を失なうことになる可能性は十分にあります。
過去に様々な芸能人が事故を起こすたびにそうしたことを思いますが、今回ははからずも相当なプロ意識を持つことで、ハンドル自体を握らない決意をしてテレビに出ている人がいるということも頭の片隅にでも入れておくと、運転をする場合に生半可な気持ちではできないなとも思えます。これから行楽で車を利用する方も多いと思いますが、事故が起きるのは回避できない点もありますが、その後に逃げるような事は本人の問題ですので、その場から逃げずにきちんと事故処理のための対応することを第一に考えていただきたいと思います。