BLUETIIのEB3Aというポータブル電源は最初の一台ではなく二台目以降に入手するのがおすすめ?

先日のポータブル電源の購入報告からあまり日が経ちませんが、早くも2台目のポータブル電源を購入してしまいました。以前購入したEcoFlowのRiver2とほぼ同し容量で価格も2万円ちょっとと共通点も多いBLUETIIのEB3Aというものです(左側のベージュのものがEB3Aで隣がRiver2)。

そもそも、自宅では大型のポータブル電源を買うだけの余裕もなければ、それをソーラーパネルで充電することは難しく、100Wくらいのソーラーパネルで5時間くらいあれば満充電できてしまう250Wh前後の容量のポータブル電源は私の使い方に合っているのですが、今回は全く同じものを2つだと芸がないということと、River2がソーラーパネルからの入力について110Wが限度ということで、せっかくある100Wと120Wのソーラーパネルをつないで使っても意味がないケースがある(日が差してよく発電する時でも上限が110W)ので、同じソーラーパネルからの入力が200Wまであり、せっかくの高出力を充電時間の軽減に生かせるEB3Aを追加で手に入れたわけです。

多くのサイトやユーチューブ、そして実際に車中泊でポータブル電源を使っている人にはEB3Aのユーザーが多いのか、目立つユーチューバーにメーカーが製品を使わせてのレビューも結構あるので、中には「最初の一台にぴったり」という風なキャッチフレーズで紹介しているのも目にしました。しかし、このポータブル電源のクセのある仕様や、付属品について見ていくと、どちらかというとこれは車で言うとファミリーカーでなく、使い方を考えながら使う人にとって良い結果をもたらす軽自動車のような存在ではないかと思います。価格は安いですが、それなりに使えるようにするためには追加の投資が必要になるという点もクセのある軽自動車という例えには合っているような気がします。

まず、出力について、River2がACポートから基本では300Wまでの家電を使えるようになっています。スマホアプリから設定を変えると、最大450Wまでの家電を電力を落として使うことができるようになりますが、その範囲は広くありません。しかし、EB3Aは基本では何と600Wまでの家電が使え、スマホアプリから設定すると、何と1200Wまでの家電を使うことができるようになっています。電子レンジやIH調理器もそのまま使えるようになりますが、600Wを超える家電については、ワット数を落としながら使えるようにするので、調理にかかる時間は通常時よりも長くなります。

こうした説明を聞くと、EB3Aはすごいと思うかも知れませんが、ちなみに600Wの家電を使い続けた場合、容量が268Whしなかいので、100%の状態からでも連続して1時間持ちません。DCからACに変換する場合のロスもありますので、場合によっては30~40分くらい使って空になってしまうということも十分ありえます。ですから普通は、最大の出力でもそこそこ使えるように、容量が多いのが普通なのですが、EB3Aの場合は容量と出力の関係がかなりアンバランスになっています。自宅で使うならすぐコンセントから充電できますし、充電しながら使えたりしますので便利ですが、車中泊やキャンプにこれ一台を持っていくような場合、きちんと使う家電の電力を計算し、表示からあとどのくらい使えるのかを見ながら使わないと、肝心な時に使えないということも起きてきます。

キャンプや車中泊の場合、コンセント付きのサイトや途中でコンセントを借りるということが難しければ、自分で何とかするということになります。小容量のポータブル電源はその小容量さゆえ、走行充電やソーラー充電で満充電にするまでの時間が少なくて済むというメリットがあります。私自身は、もし自分で出掛ける場合にはどちらか一方を使っている時には走行かソーラーパネルからの充電を行ない、使っている方のポータブル電源が空になった時にもう一つのポータブル電源が満充電になるような運用を目指しているので、早いうちに2つ購入したのですが、それについてEB3Aにはもう一つの問題があります。

EB3Aの付属品は説明書の他に、ACコンセントからの充電に使う汎用のケーブルの他は、ソーラーパネルを充電するためのケーブルが一本付くだけです。そのケーブルはカチッとはまるMC4のコネクターなのですが、私が使っている3つの折りたたみ式のソーラーパネルだとどれもMC4は使っていないので、そのままでは使えません。たまたま、以前に購入したポータブル電源に付いていたMC4を5521メスに変換するコネクターがあったので、それで何とか手持ちのソーラーパネルからの充電はできましたが、もし同時にソーラーパネルを用意してもそのままでは接続できない可能性があるので、その際は追加投資が必要になってしまいます。

小容量のポータブル電源は、ソーラー発電をしなくても(雨などで発電できない場合も多い)、車で移動するなら車のシガーソケットから時間を掛けずに充電できるというのも良い点だと思っています。車から出る電力は、だいたい100Wくらいですが、連続1時間走行を続けられるなら100Whの電気を貯めることができます。River2もEB3Aも250Whくらいの容量なので、だいたい2時間半走れば満充電になるので、ソーラーパネルは忘れても(持っていなくても)、車のシガーソケットから充電できるケーブルがあるかないかで、キャンプや車中泊での利便性はかなり上がります。

日中走って夜に使うならば、日中のうちに十分満充電になります。しかし、River2にはカーチャージャー用のケーブルは購入時の付属品として付いてくるのですが、EB3Aには付いてきません。別売のケーブルを発注することになるわけですが(コネクターの種類が違うのでRiver2のものを流用もできません)、私の場合は同じ古いポータブル電源の付属品として5521コネクターで充電可能なシガーソケットケーブルが付いてきたので、これをEB3Aのソーラー発電用のケーブルと、MC4を5521メスに変換するケーブルで、追加料金なしに車内充電をすることも可能になりました。EB3Aに付いてきたソーラー充電用のケーブルは長いので、運転席からかなり後ろまで離して置けるため、私の場合は結果オーライですが、全く無ければ買うしかないので、結果的にRver2と比べると家のコンセントだけでなくすぐ車でも充電できるのと比べると、初心者にはそれなりにハードルが高いのではないかと思います。

ただ、高出力の家電をちょっと使いたい時には使え、容量がすぐに空になってももう一台のポータブル電用とローテーションしながら使い、本体も走行充電やソーラー充電ができる環境を作れるなら、500Whクラスのポータブル電源を一台購入するよりも、River2とEB3Aをセットで使うようにすればかなり便利です。うまく使いこなすためには、EB3Aを走行充電するためのケーブル及び、両方のポータブル電源を充電できるソーラーパネル(100Wクラスのものが使いやすい)と、ソーラーパネルとポータブル電源を接続できるケーブル(まずは購入したソーラーパネルの付属品で何とかならないか試してみましょう)を用意すれば、ソロのお出掛けで困ることは無いのではと思います。

もちろん、家のコンセントから充電して満充電になったポータブル電源を持っていき、スマホの充電などを中心に使うくらいなら道中の充電は必要ないと思いますが、EB3Aならデフォルトで600W出せますので、車内湯沸かしやちょっとした調理までこなすことは不可能ではありません。それ用の家電を別途用意する必要は当然ありますが、そうした費用を掛けて使うという意味では、やはり初心者向けではないのではないかと思います。

小容量のポータブル電源をいかに活用するかというのは、それなりにスキルを上げる必要がありますが、ネットで色々なことを調べるだけでも、低出力の家電で湯沸かしをするような事もやっている人もいますし、ちなみに私が以前紹介したパナソニックのミニクッカーは1.5合までのお米が炊けて、消費電力は200WなのでRiver2でもちゃんと動きます。最初は出先でのスマホ充電くらいにしながら、なるべく電力消費の少ないものを動かすような方向で考えていくと、旅先での充電と合わせて相当車中泊の快適度が変わっていきます。私の考えですが、大容量で高額なポータブル電源を一つ購入するよりも、旅先でもきちんと充電できる小容量のものを複数持っていき、その小容量ポータブル電源で使える家電を色々と考えていく方がコストを掛けずに(他のものにコストを掛けられるわけです)、キャンプや車中泊のグレードを上げられるのでおすすめだと思います。

カテゴリー: ソーラー自家発電 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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