物価が上がるというニュースを聞く中で、実際にスーパーで買い物をしていて思うのは、はごろもフーズが出している「シーチキン」の缶詰の価格が上がっているなということです。
これは原材料の値上がりということもあるのですが、海外でもマグロやカツオ(シーチキンの中でも「シーチキンマイルド」はカツオの油漬けです)の価格が上がって日本の業者が買い負けているという話も聞こえてきます。
これは、日本料理としての寿司が世界で普通に食べられるようになったこととも関係があると思うのですが、海というのは境界線がないため、日本近海にやってくる前にごっそり獲られてしまうということになると、サンマなどがすでにそうなっていますが、昔と比べて気軽に食べられなくなるというような変化も出てきます。
今回紹介するシーチキンというのはマグロやカツオの加工食品で、生食用とは別になるのですが、それでも今後加工用の魚が安定供給されないと、さらに価格が上がってしまうのではないかという不安も拭えません。そうした不安を、製造元であるはごろもフーズも感じていたようで、今回紹介する「シーチキンevery」という新製品をおよそ5年前から考えていて、先日商品化されお披露目となりました。
ここで、改めて現在普通に売られているシーチキンについて、名称と使われている魚との関係を見ていきたいと思います。
・シーチキンファンシー(ビンナガマグロ・ほぐしていないソリッドタイプ)
・シーチキンL(きはだまぐろ・大き目にほぐしたチャンクタイプ)
・シーチキンマイルド(かつお・細かくほぐしたフレークタイプ)
このように、ほぐし方だけでなく、使われている魚にも違いがあります。今までマグロだと思って「シーチキンマイルド」(かつお使用)を食べていた方もいるかも知れませんが、そこはメーカーの作り方でそれほどの差を感じられないようにして、マグロが入手しにくくなっても大丈夫なように、工夫されてきたのだと思います。
ただ、昨今の状況を考えると、かつおだけでは不安になるということで、「ブリ」を材料にして作ったのが今回発売になった「シーチキンevety」というわけです。私はまだ食していませんが、ローカルニュースで地元のアナウンサーが試食をしていて、まぐろやかつおのシーチキンとの差がすぐにはわからなかったという話を聞き、それなりに今までのシーチキンと味に変わりがなければ、ブリのシーチキンも有りかな? と思います。
ここ数年、いわゆる寒ブリの漁場以外のところで大きなブリが大漁になっているというニュースを聞きました。今年あたりの台風の動きにも関係のある、日本近海の海水温の上昇とも関係があるのかも知れませんが、そうなると、日本国内である程度ブリが取れ、それを生食で食べる機会がないということになれば、シーチキンの材料として売れるなら漁師の方々もそれを目的に漁をするかもしれず、今後のシーチキンの原材料の供給にはかなり期待が持てます。
私自身昔からシーチキンは好んで食べていますし、キャンプや車中泊の食事としても常温で持ち運べ、色々な料理に使うこともできるので重宝しているシーチキンの価格が安定するようになってくれると嬉しいですね。まずは、実際にeveryを食べてみて、特にかつお使用のシーチキンマイルドと遜色がなければ、今後は価格を見ながらリピート買いになっていくのではないかと思っています。