Amazonの身に覚えのない「代引き」荷物を受け取ってしまった場合の正しい対処の方法は?

世の中には様々な詐欺の手口があり、私たちはそうした手口を事前に知っておくことにより、その被害を未然に防ぐことができるようになります。私自身もできるだけ詐欺に引っかからないように気を付けていますが、たまたま見たテレビニュースの特集で、知らないと引っかかってしまうと思われるAmazonの代引き(代金引換)の荷物を利用した詐欺の手口を見ましたので、改めて紹介します。今月はAmazonのプライムセールがありますので、引っかからないように注意しましょう。

まず、一つのポイントは今Amazonと書きましたが、通常のアマゾンの流通ルートに乗ってくる荷物によって詐欺を行なうので、いわゆる送ってくるAmazon自体や「配送業者」が名を騙っているニセの業者や組織ではなく、本当にAmazonから発送され、大手の運送会社か委託を受けた正規の配達員によって配達される荷物であることが、詐欺を見破りにくくしています。

荷物が送られてくる先は個人あての場合もあり、会社あての場合もあるのですが、ポイントは宛名の本人が不在で、たまたま家や会社にいた人が代理で荷物を受け取る場合です。代引きの場合はお金と引き換えに受領証をもらって荷物を受け取り、送料と中に入っている荷物の代金を含めたお金を払ってしまうのですが、宛名本人に確認を取らずにその場で代金を支払ってしまい、後から立て替え分をもらおうとしても、その人には荷物を注文した覚えがないという場合、まずは立て替えた人が困ってしまいます。まず第一に、いくら会社の同僚や家族だからと言って、本人に確かめることなしにお金を払って荷物を受けとること自体を止めることができればそうして欲しいと思います。

さて、ここで改めて代引き利用による詐欺の仕組みということについて話を進めていきます。Amazonに限らず、IDなどがハッキングされていなくても、別のIDからでも例えばギフトを送るように注文主と送り先が違うようにして送ることができます。普通そういうことをする場合には、特に相手にお金を払わせる場合であればなおさら、事前に発注主が送り先の本人に連絡をして、代金の支払いを了承していないとトラブルの元になりますが、今回の場合は詐欺ということで、払ってしまったお金が詐欺版に行ってしまうということです。単なるいやがらせではありません。ではなぜ、荷物を送り付けた人間に支払った商品代の一部が入るのでしょうか。

詐欺犯はまず、住所と連絡先がわかるターゲットを決め、ターゲットが受け取り人になるように代引きで商品を注文します。送り付ける商品を選ぶ際に、購入時のポイント還元率が常識とはかけ離れた高い商品を選ぶことで、代引きにより支払って取引きが確定した時点で注文者の方にAmazonポイントが入るようになっているケースがあったということです。その仕組みを使い、ポイントが入ったらすぐ別の商品を買うなどして利益を上げる(転売など)ように目論むのが、Amazonを使った代引き送り付け詐欺の実態なのだそうです。

Amazonのポイントは、出品者負担で付けることができるのですが、あえて定価より高い価格を付けているものの、その差額の範囲内の大量のポイントを付けることで、実質的な購入額は定価に近づきます。多くの出品者の間では1円単位での価格競争が行なわれることがありますが、この方法だとそうした価格競争に巻き込まれることなくなるというメリットはありますが、その分詐欺犯にそうした商品が狙われ、詐欺の踏み台にされてしまう可能性があるので、この辺はAmazonの方にも何とかして欲しいものですが。

テレビニュースの事例では、自宅に夫宛の荷物が届き、それを家族が払ってしまったのですが(3万ほど)、まずは荷物を扱っているヤマト運輸のセンターに電話を入れたら、Amazonのカスタマーセンターに電話をしてくれと言われたそうです。ヤマトの方としても正規の手続きで荷物を届けているので、結果的に運び屋のようになってしまっても、悪意があるわけではないので、仕方がないところがあります。そこで、改めてAmazonに連絡をしたら、Amazonの方では「よくある事例」ということで、スムーズに返金まで進んだと言うことです。連絡した際に言われたことは、届いた状態のままで中を開けたり傷を付けたりしないようにということだったので、中に何が入っているかの確認はできなかったそうですが、恐らくこれは返品扱いで返金をするための条件であると思います。

これを見てわかることは、もし自宅や会社にいる時に自分ではないい宛先(仕事先でも部署の違いもあるので)あての代引きの荷物が来た場合は、基本的には受け取らず持ち戻ってもらうようにすることが大事です。もしその場で本人と電話などで連絡が付くなら、その荷物は本当に注文したものか、請求される金額を払ってしまっても良いのか(後で立て替え分を確実にもらえるのか)を確認するまでは受け取らないようにしましょう。

もし疑問を持たず代金を支払って受け取ってしまった場合でも、本人に全く覚えがない場合には、今回テレビでのケースと同じように、運送会社ではなく販売サイトの方に連絡をしましょう。Amazonの場合はこうした詐欺の被害があることはすでにわかっているので、テレビと同じようにスムーズに返金されると思います。

こうした詐欺の手口はさらに更新されていくだろうと思いますが、荷物を受け取る場合には各運送会社の事前連絡システムを活用することも対策の一つになります。私の場合は日本郵政・ヤマト・佐川の会員になっていて、荷物が来る前にメールやLINEで連絡が来るようになっています。登録しておくと一部の通販などで日時や受け取り場所の変更ができない場合でも、宅配会社のホームページから変更ができたりするので、それも便利です。全く身に覚えのない荷物の連絡が入った場合、営業所留にして直接営業所まで出向き、荷物の詳細を確認して預かってもらったり、その場でAmazonに連絡して指示を仰ぐというような事になると思います。今回紹介した手口はほんの一部で、現在はさらに規約の隙を付いた巧妙な新しい詐欺の方法もあるかも知れません。みなさんも十分気を付けて下さい。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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