昨日と一昨日、NHKの南海トラフ巨大地震を題材としたドラマを中心とした特集は、色々と考えさせられるところがありました。想定ドラマでは、まず和歌山県沖で大きな地震が起こった後で、静岡や関東地方に大きな被害をもたらす地震が一週間くらい時間を置いてから起こっていましたが、実際のケースでは西ではなく東の方が先に大きな揺れが来ることもあるので、やはり常にそうした事については考えておくべきでしょう。
生命を維持するためには、食料などを優先して持って行くというのは普通に考えることではありますが、今の世の中ではいかにデマに惑わされずに正確な情報を入手することも大事だと思うところもありました。
静岡県に大きな被害があった場合、日本国内を行き来する東海道にある国道一号線・東名高速道路、鉄道の東海道本線、東海道新幹線の路線が集中する静岡市の興津~由比間において被害が出ると、私のいる静岡市には、主に東からの救援物資がやってこなくなる可能性が大きいです。そんな中で長い間の避難生活を続けるためには、外からの補給を受けることなくいかにして通信(テレビ・ラジオ・スマホなど)を確保し、長く使い続けるようにできるのかということと、これは災害の起こる時期にもよりますが、お湯を沸かしたりお米を炊いたりする場合の熱源をどうするのかということについては色々と考えます。
外からの援助物資が期待できないということになると、熱源については災害時でも手に入りやすい、木材などを燃やして熱源を確保することになると思うので、コンパクトなものでも、火を炊いて外に延焼する可能性の少ない焚き火台やかまどなどの装備については考えておいた方が良いと思います。私の場合は、薪を燃やすためのウッドストーブと、そのウッドストーブを収納することのできるステンレスクッカーのセットを持っているので、いざという時には使えるようにしておくことになるでしょう。当然、火を付けるためのライターも必要になります。これらは100円ショップでもキャンプ用のものが手に入りますので、セットで用意します。非常用のろうそくを付けるにもライターは必要で、ろうそくだけでも部屋を暖かくすることはできますので、調理だけでなく「明かり」「暖房」という点をクリアするものとしてこうした装備はまとめておくと良いでしょう。
そして、長期停電が続いても何とか情報を入手することができるように、スマホおよびラジオをその電源とともに使えるようにしておくことを考えることにします。まず、ラジオについては、手回し発電ができ、さらに乾電池でも動くタイプのラジオで、できればAM放送とワイドFMの両方が入るようなものであれば、それを普段の生活でも使いながらいざという時に持って行けるように準備するのが良いでしょう。
ラジオの場合、国内で大きな被害が出た場合、ラジオ局自体が放送を続けられないような事もあるかも知れませんが、例えばNHKラジオの場合、秋田と熊本にAMの高出力局を持っています。地域周辺で電波が止まったとしても、高感度受信のできるラジオであれば昼間でも遠距離受信ができる可能性があります。
自宅には防災対応のラジオも、そうではないものの高感度のラジオもあるのですが、乾電池式のラジオであってもエネループのような充電池を太陽電池パネルで充電できるようなものがあれば、僅かな充電時間でもラジオを聞けるくらいの充電は曇っている場合でも可能なので、持ち運びのできる太陽電池パネル及び、USB経由でエネループを充電できるような充電器を用意しておくことで、他者に頼らず情報を入手し続けることは可能ではないでしょうか。
そして、近くのラジオ局が放送不能になるような状況では携帯電話の基地局自体もどうなるかわかりませんが、移動式の簡易基地局など、多くの人が頼りにする携帯電話については、いつ電波が復旧しても良いように用意しておくことは大事でしょう。恐らくパソコンなどの大きな電気が必要なものだとなかなか満充電にはできないと思うので、スマホを充電するためのものを第一に考えた方が良いと思うのですが、基本的にはラジオのところで述べた太陽電池パネルを使い、直接スマホでなくモバイルバッテリーを充電するような形で一日中パネルを太陽に向けておくような事をしておくべきでしょう。
その際、果たしてどのくらいの大きさの太陽光パネルを用意すべきかということを考えると、自宅で避難できる場合にはどれだけ大きなパネルでも大丈夫でしょうが、持って逃げることを考えると、15~20Wクラスの背負って逃げるバックパックに取り付けられるくらいの大きさの折りたたみ式のパネルがそれほど大変でなく持ち運びできるのでおすすめでしょう。
最後に、一昨日のドラマで慌てて逃げる中でスマホを置き忘れてしまうようなシチュエーションを出していましたが、手に持って出ても夜間に落としたりすると、せっかくの用意が無駄になってしまいます。私自身はスマホにはネックストラップを付けるようにしています。これだと首に掛けて胸ポケットに入れて出れば、まず落とすことはありません。色々言われるかも知れませんが、やはりデータを集めるだけでなく安否確認や連絡をするためにはスマホは大事ですので、まずは日常生活の中でのスマホの持ち方についても考え直してみるのも良いかも知れません。
災害時に人々をどうするかは自治体でも悩みの種と言う事です。基本的に一戸建ての方は避難所にマンションなどの集合住宅は自宅避難が多いようです。
実際住民全員を受け容れる施設を用意するのは難しいし、避難所より自宅の方が安全ともいえます。
3.11でも自宅で復旧を待っていました。幸い災害対策はしていたので水、食料には困らずカセット式のコンロもあったので食事も作れました。
頭が痛いのは帰宅難民になった時です。都会では何時間も歩かないと家に帰れない。
ケータイオタクさん コメントありがとうございました。
大きな地震で自分の住んでいる建物が崩壊してしまうのか、立ってはいるものの半壊状態で住めない状態なのか、それこそ阪神大震災の時に避難物資を持って救援に行ったのですが、テレビなどで報道されていた被害の多い地域でも、道を隔てると全く倒壊していない普通の町並みになっている場所もあったりして、起こってみなければわからないというのが正直なところです。だからこそ、常に最悪の想定をして動くことが大事です。長い距離を歩いて移動しなければならない場合に備えるには、車やカバンの中にそれなりに歩くための靴を用意しておくことはしておいた方が良いかも知れません。
また、折りたたみ式のキックボードとか、フレーム付きで椅子にもなるバックパックとか、日常的に災害時を考えて持ち運べるもののバリエーションが広がっていくと良いと思います。状況によっては自宅に帰れずに、どこかで仮眠を取ることも必要になってくるでしょうから、空気を入れてふくらませるマットなども寝心地を良くするだけでなく、地面に直接背中を付けないことで冷えにくいので、災害対策という面で考えると靴とセットで持っていても良いものだろうと思います。あと、大きな地震の後でビル街を歩いて帰る場合、余震によって上から物が落ちてくる可能性もありますので、折りたたみ式のヘルメットもあっても良いかも知れません。
神戸には以前3年ほど住んでいました。神戸の場合は活断層の関係で被害の大きさが大きく異なっていました。59年の耐震基準以前の建物の被害が大きかったですね。
住んでいたマンションは新耐震基準を満たしていたこともあり無事でしたが、近所の家は建て替えられていました。街並みが変わり道に迷ったくらいでした。
見慣れた街並みの変わり果てた姿には衝撃を感じたものです。神戸には市場と呼ばれる商店街があったのですが、震災で空き地になっていた場所もありました。
ケータイオタクさん コメントありがとうございました。
阪神淡路大震災では、友人も被災しましたが、中には倒れてきた家具に挟まってしばらく動けなくなった人もいて、改めてその対策について考えたりしました。また、阪神淡路や東日本大震災でも恐いと思ったのが、火災がかなり広範囲に広がるということでしょう。私は戦災を経験しているほど年ではないのですが、焼け野原になった場所というのは、テレビでは感じられないにおいもあり、改めてその被害の恐しさを感じたことを思い出しました。今年もまた3月11日がやってきます。思い出したくない方もいるとは思いますが、そうした過去の経験を生かして、まずは生命の維持ができるような考え方でトラブルに対応できるようにしておきたいものです。