テレビコンテンツ全てが駄目なのではなく地上波のコンテンツが悪くなっている?

昨日は、NHKの地上波でも次回のパリオリンピックで正式な種目となり、日本のメダル獲得が期待される「ブレイキン」が放送されていましたが、個人的にはそちらよりも注目していたのは、NHKがBS波で放送している日本国内の大会ではない世界選手権が開催されているスキー・スノボの中継でした。

昨日はスキーだけでなく、スノーボードの世界選手権が開幕し、初日から過去に日本チームが世界選手権やオリンピックでメダルを取ったことのある、女子スノーボードパラレル大回転が行なわれました。メダリストの竹内智香選手と、北京オリンピックで活躍した三木つばき選手が決勝に進みましたが、三木選手は雪のない静岡県(掛川市)が地元で、小学生の頃から地元では「天才少女」としてマスコミにも取り上げられ、その成長とともに地元での注目度もアップしていたので、生中継の方を見守っていました。

竹内選手は1回戦で途中棄権してしまい残念でしたが、三木選手は北京オリンピックと同じ予選3位というアドバンテージを生かし、順調に勝ち上がっていきました。この競技は一対一のトーナメント方式で争い、予選上位の選手が2つあるコースの中から自分の使いたいコースを選ぶことができる一発勝負です。採点競技と違って先にゴールした方が勝つというわかりやすい種目ですが、そうした種目で日本選手が勝つことは難しく、同じスノーボードのフリー種目であるハーフパイプなどと比べると地味に見えますが、個人的には王道種目だと思っています。

北京オリンピックでは三木選手は予選の状況からメダルも期待されたものの、プレッシャーがあったのか一回戦で満足な滑りをすることができずに敗退しましたが、今回の世界選手権では見事に一回戦を勝ち、次の準々決勝でも安定した滑りができるコースを選んだことで勝ち上がり、いよいよメダルを掛けた準決勝になりました。

日本におけるスノーボードはハーフパイプでの活躍が主で、タイムトライアルやノックアウト方式で単純に先着するかで競う、アルペン系の競技というのは、過去に世界選手権やオリンピックでも(スキーを含めて)、同種目の竹内選手や、かなり古くなりますが男子回転で1956年のコルチナ・ダンペッツォオリンピックでの猪谷千春選手の銀メダルが最高だったのですが、三木選手はその準決勝も突破し、決勝は予選1位の選手との対戦になりました。

それまでは予選の結果から、三木選手の方にコースの選択権があったものの、決勝は相手の方が予選の成績が上なので、トーナメント戦初めてのコースに入らざるを得ませんでした。それで慎重になったのか、スタート直後は先行されましたが、その後落ち着いた滑りで挽回し、相手がそうしたプレッシャーからか転倒したため、そのまま三木選手はゴールし、日本のアルペン史上、オリンピック・世界選手権を含めて初の金メダルを三木選手が獲得したのです。

話は戻りますが、小学生の頃からオリンピックを目指してスノーボードに打ち込んできた三木選手は、海外遠征のためのスポンサーを獲得するのも大変で、主にそのスポンサーは地元の掛川市で得ることができ、優勝を決めたインタビューを受けている時にレースで滑ったスノーボードに出ている協賛企業の多くが地元のものであることを確認し、本人の力もさることながら、小学生の頃から応援してきたサポーターもどんなに嬉しいかと、つい地元贔屓でその様子を見ていました。

テレビ離れというのは、こうしたコンテンツを報道したり伝えないことからも明らかで、相変わらず地上波のスポーツニュースはまだ開幕してもいないプロ野球の情報に熱心で、こうした世界的な偉業を大々的に報道することはしません。今はまだBSでの無料放送がありますので、やはりBS放送への期待が大きくなってしまいますね。

オリンピックと違って世界選手権は、いくら過去に注目されていても地上波で放送することは少ないだろうと思いますが、スノーボードではフリーのハーフパイプや、スキーのアルペン複合やジャンプも今後NHKBSでの放送があります。三木選手もまだ試合には出場しますので、その様子にも期待したいところです。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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