自分が欲しいものは実は自分がもう手に入れているかも知れない事をまずは理解すべし

今年になって、何回も紹介している自作のアルコールストーブである「グルーブストーブ クレセント」をメインの火器として使っているのですが、燃費が良く便利な半面、使用するクッカー(鍋)を選ぶという根本的な問題があります。

自作用のアルミ缶は直径66ミリ(普通のビールやジュースの缶)のものと54ミリのもの(コーヒーやジュースなど細身の缶)が日本国内で主に流通しているのですが、ストーブの口径のだいたい2倍以上のクッカーを使うと、沸騰直前にストーブ全体が燃えて手が付けられなくなるような爆発的な燃焼になってしまう事があるのです。

製造元の「りるびわ~くす」さんの方では、使用するクッカーの口径はできるだけ10センチ以内にということを呼び掛けているのですが、少なくとも直径66ミリのグルーブストーブを使う場合は、クッカーはその口径の2倍を超えないようにという注意がされています。そうなるとメインに使う火器としては使えるクッカーの種類が限られてしまいます。

ただ、キャンプ用のクッカーの種類の中には、できるだけ小さく軽く一式を持ち運ぶことを意識し、キャンプ用のガスの中でも一番小さい、直径9センチの110サイズのものがすっぽり入るサイズのものが数多くあります。少ない直径でも多くの容量を得るため、背を高くしたクッカーも多数存在するので、今後グルーブストーブを使い込もうと思っている場合には、そうした「直径10センチ以下のクッカー」を選んで使うことが安全性の事を考えるとおすすめと言えます。

ちなみに、私が今持っている直径10センチ以下のクッカーは以下のようなものがあります。
・エバニュー アルミクッカー550FD(500ml)※カッコ内は実用的な最大容量です
・モンベル アルパインクッカーディーブ9(400ml)
・スノーピーク チタンシングルマグ450(450ml)

これらをスタッキングしてまとめると、さほど大きくならず、湯沸かしや炊飯には十分に使えます。ただ、容量が同じくらいなのがちょっと何とかならないかと思うのです。麺類を茹でたり、おでんやシチューなどの汁物を作ったり、市販のレトルト食品を温めるには、もう少し容量があり背の高い、750mlか900mlのクッカーがあれば完璧なのにと思って、ここ数日主にチタン製の背の高いカップ兼クッカーが安くないかと探していたのですが、やはりチタンは高いし、アルミだとエバニューの900mlのクッカーがあったものの(型番は900FD)、底面の直径が11センチとほんの僅か大きいのです。恐らく、ぎりぎりでセーフなのではないかと思いますが、買う前に試せないので、もし車中泊の旅で使って大炎上になってしまうと自分の命まで危険にさらすだけでなく、他の人や車を巻き込んだ大事故になってしまう可能性もあるのですぐ買えないような状況なのでした。そんなわけで、何とかしてアルミ製の容量の大きめな細長クッカーはないのかと色々探していたのです。

そうしたら、実は私がすでに持っているクッカーの中に、その条件を満たすものが存在していることがわかりました。こうした経験は今回だけではありません。別件でも、自分の欲するものをネット検索して探していたら、自分が過去に書いたブログ記事がヒットしてしまい、まさに自分の備忘録としてブログが機能していることを知ることもしばしばです。

ちなみに、私がすでに持っていたアルミクッカーの一つが、写真の「アルポット」のアルミカップ(内鍋)でした。この内鍋は底面が直径9センチ弱で最大800mlの湯沸かしができるようになっていて、炊飯なら2合まで可能になっています(お米の量と水の目盛りも付いています)。アルポットの良さは、単体で使えばほとんど火器を使っていることを周囲にわからせることなく使うことができることでしょう。以前から車中泊用のクッカーとしては最適という定評があるのですが、グルーブストーブ クレセントで使う場合は、アルミカップのみを外に出し、沸騰したらハンドルなどを別に用意して鍋本体をつかんで注ぐような工夫が必要になります。

それでも、いざという時にはアルミカップとフタだけを持ち出すようにすれば、そこまでかさばらずに調理できますし、計量カップの必要なく単体でお米が2合炊けるクッカーであることは便利です。ただ、車で出掛ける時にはアルポット一式を持ち出して状況によって使い分ける方が良いとは思いますが、アルポットを普通に使うと、かなり沸騰までに時間がかかるので、あえてグルーブストーブで早くお湯を沸かすというのも有りではないかと思います。ちなみに、本来のアルポットで800mlの湯沸かしをすると20分経ってもまだ沸騰しませんが、グルーブストーブクレセントで行なうと、15分ほどで沸騰します。ちなみに、その際のアルコールの消費量は約27mlくらいなので、それなりに燃費も良いです。

そして、もう一つすでに購入していて自宅にあったのが、写真のプリムスの「ライテックトレックケトル&パン」でした。これは恐らく最初に購入したキャンプ用クッカーだったと思うのですが、私の使い方だとなかなか使う機会がありませんでした。ちなみにアルミ製で内部はノンスティック加工がされています。

肝心な底の部分の口径は11センチで、一時は購入候補に入れていたエバニューの900FDと同じサイズだということがわかりました。そこで、もし爆発的に燃えても大丈夫な場所で500mlのお水を沸騰させてみたところ(66ミリ口径のストーブを使用)、何とか暴走せずに沸騰まで至り、その際の消費燃料は約17mlでした。ライテックトレックケトル&パンの容量は1Lあり、注ぎ口も付き、同じ口径のフタが小さいながらもフライパンとして使えるので、これでお蕎麦やパスタ、ラーメンを茹でたり、レトルト食品を温めたり、ソーセージを焼くようなこともできそうで、ようやくこのクッカーが日の目を見ることになるかと思います。

ちなみに、サイズ的には一合の自動炊飯用としては個人的に最適だと思っているエバニューのアルミクッカー550FDがすっぽりと入るので、今後の車中泊用持ち出しクッカーとして活躍してもらえるように、さらに使い勝手を上げるべく細かい道具を今物色しているところです。新しくクッカーを買わなくても、それまでに色々なものを買ってきたということなのでしょうが、逆に買ってからこういう事に気付くと、かなりお金を損した気分になってしまうと思うので、私と同じように色々なクッカーを持っている方は、事前に自分の持っているものを改めて確認した上での購入がおすすめだと思います。最後に最終的に落ち着いたクッカーにリンクを貼っておきます。


カテゴリー: 車中泊のための道具考 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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