将来的にはそうなるだろうという事は感じていたのですが、昨日発表された2024年ごろまでに健康保険証だけでなく運転免許証もマイナンバーカードに一体化し、さらにスマホのチップの中に情報を書き込むことで、スマホのみで全ての証明や決済ができるようにするという発表には、本当にこのスケジュールが守れるのか? という疑問はあるものの、本当にやるとしたらかなり世の中が変わる可能性があります。
これは以前書いたことですが、マイナンバーカード本体にしろ、スマホからにしろ、保険証や運転免許証の確認をするためには、専用のリーダーが必要になる関係上、例えば数週間続く停電が災害によって起こったりした場合、少なくとも全国の地方自治体や警察(もし運転免許証を廃止するなら、直接その内容を目視できなくなるので)で各種手続きを継続させるための対策をきちんと用意しているのかという事がまずは重要です。
そう考えるとリーダー本体は据え置き型というよりも、個人が持ちながら移動できるモバイル運用可能なリーダーに一本化した方が、様々な業種でも本人確認のため使う状況は出てくるでしょう。長期間の停電が続いていても常にカードリーダー兼スマホリーダーは動かさなくてはいけない。その準備が出来ている事を前提として、未来の社会というものをここで考えてみたいと思います。
リーダーを起動させていつでも使えるようにしなくてはいけないということは、同時にリーダーにつながっているインターネット接続を停電時でも途切れさせてはいけないということになります。そう考えてみると、政府は競争させると言うよりも、むしろ民間を主導する形で、通信衛星を使ったインターネットの環境についても積極的に援助し、保険証・運転免許証の廃止までに人々が使っているスマートフォンで使えるようにしておくことが望ましいということになります。
ハードを動かす電源については災害用にどうするのか議論の余地はあるでしょう。しかし衛星通信でのネット接続が日本国内で24時間可能になるならば、インターネットの問題がクリアできることになるので、恐らくその時には本格的な電子マネー中心の世界がやってくるでしょう。山の中や海の上であっても、スマホと専用リーダーで料金を受け取れる環境になり、利用者側も誰でもスマホ一台で、手続きやお金の支払いもすべて済んでしまうので、役所などの各種手続きでも実際に現場に行き、並んで順番を待つような事とは無縁になるでしょう。
そうなってくると、個人がいざという時に備える場合には、むしろマイナンバーカードを持ち歩くことはせず、スマホに情報を入れて持ち歩くようにした方がスマホを失くした時には大きな問題になるということはあっても、実際には現実的です。なぜなら、例えば急に検問などで運転免許証の提示を請求された場合、マイナンバーカードを提示するよりも、マイナンバーカードの中に記録された運転免許証の情報を可視化する形でスマホの画面に運転免許証に記載された情報を出して、それを先方が目視で確認して済んでしまうという、今の運転免許証が単にスマホの画面の中に収容されるような形で進化していく可能性があります。
そこまで書いて、もう一つこうした未来の社会を早く実現させるためのもう一つの条件があることがわかりました。おそらく未来では、通信をするしないに関係なくほとんど全ての人がスマートフォンを持って使うようになると思います。そのスマホについて、やはりどこからか買うことになると思うので、マイナンバーカードの中味を登録して活用できる機能というものを今後販売する全てのスマートフォンに付ける必要はあるでしょうし、その価格もできるだけ安いものから用意しなければならないでしょう。
さらに、通信の契約についてもできるだけマイナンバーカード対応のスマホ保持率を100%に近づけるためには、通話もインターネットもしなくても、各種手続きのために接続するだけの限りなく0円に近い通信コースというものを考えておかなければならないと思います。当然ながら停電時に通信衛星からのネットに繋がなくてはならなくなった場合でも、追加の料金を取るような設定は無しでということです。
そういう環境が整うなら、やる気のある個人でしたら日常生活上のほとんど全ての手続きがスマホで完結するような感じになるでしょうね。さらに、日本全国どこでもネットによるスマホ決済が可能になるので、財布自体いらない社会になるのかも知れません。恐いのはスマホを紛失した時ですが、もしスマホと連携できるスマートバンドのようなもので決済をする事ができるようなら、スマホは専用ケースに入れたまま体のどこかにくくりつけることで(^^;)、落とす心配から逃れることはできるでしょう。究極の未来的にはICチップそのものを体のどこかに埋め込み、スマホ自体はICチップからの情報を一時的に表示する端末として動作させるなら、スマホは紛失しても大丈夫ということになるのでしょうが、今の政府はそこまで見据えているのかどうか。
さしあたって、Androidスマホの方で利用が可能になるということですが、私が次に持つスマホの候補として、そうしたスマホを手に入れたいと今は考えています。iPhoneでもすぐに使えるようになると思いますので、急がない方はOSを変える必要はないと思いますが、今使っている端末で使えなければ、次に購入するスマホの選定は大切だと思います。とにかく2024年くらいまでのスケジュールの中で具体的なアナウンスをしっかりと見ていきたいと思っています。
菅前首相がスマホ料金の引き下げに力を入れていたのはスマホ所有がこれからのデジタル社会においては欠かせないと考えていたからだと思っていました。
マイナンバーカードをスマホに登録出来る様にする事によってマイナンバーの機能は飛躍的に向上すると思います。
免許証・保険証の登録においては専用アプリが必要ではないでしょうか。
アプリを起動する事で登録されている免許証・保険証を表示出来る様にすれば目視で確認出来る。
QRコードでも表示出来る様にすれば専用の装置で読み取ればその場で真偽もチェック出来る。偽造による不正使用も防げると思います。
気になるのは免許証の場合は現行法の運転時の携帯義務を如何するのか。スマホだけでいいのか。
携帯自体は義務付けるが必要と認めらる場合以外は提示はスマホ画面だけで良いとするのか。
まだまだ細かい点での基準作りは必要でしょうが、期限を明確にしたのはスケジュールを決める為には良かったと思います。
合意形成して進めていく手法ではデジタル化は進まない。日本人は根底にデジタル拒絶症があるので合意は進まないでしょう。でもそれでは世界から取り残され後進国化が助長される。
恐らく世界的にもパスポート自体は携帯が必要でも入出国時の処理はパスポートが登録されたスマホで行われるようにさえなると思います。顔認証データも含めたQRコードを読み取り顔認証システムと照合してチェックする。現在は一々パスポートを読み取り機において顔と照合しているのがQRコードの読み取りだとスピードも早くなり入出国処理も迅速化出来る。
この2年程度の間に急速なデジタル社会化が進められると思います。
スマホを頑なに拒絶する人もいますが、もう社会から受け入れられなくなる時代だと思った方が良い。
しかし浸水して息が出来なくならないと船が沈没している事に気が付かない島国の日本人は分からないかもしれないです。
ケータイオタクさん コメントありがとうございました。
急速なデジタル化を嫌う人もいますが、そんな人にも「次に買うスマホはiPhoneか、マイナンバーカードの登録に対応したAndroidスマホを確保しておこう」と啓蒙しています。マイナンバーカードを作らないことについては個人の自由ということにされているので、それは良いのですが、今後の事を考えると必要だと思った際にすぐに切り替えられるようにしておかないと、とんでもないストレスを抱えてしまう可能性もあるわけで、その時に慌てても遅いですからね。
ただ、当初から統合する予定があった運転免許証とマイナンバーカードを今から統合するのは、なかなか難儀ですね。この点はもう少し政府と警察とで意見を詰めることができなかったのかと思いますが、今後は双方の大人の対応に期待したいものです。
おもしろいテーマで書かれるので再びお邪魔します。
関係ないコメントにあたりましたらゴメンなさい。
まだIC埋め込みカードの技術が登場したばかりで商用規格も統一されていないヨチヨチ段階のころに金融機関の上層部の方と近未来の使われ方を先取りしたデモができないかと打ち合わせたことがあります。
磁気ストライプのクレジットカードがゆくゆくは偽造の困難さからICチップ埋め込みカードになるという見込みのもと、その頃には表示部がカード上にあって、ビジネス的にそのカードに乗り合った小売やサービス提供などのパートナー会社のロゴが入れ替わりで表示/選択できるようにしたいということでした(極薄カード型電卓のような感じ)。そのロゴを表示させているときはそのパートナーのサービスに使えるポイントカードというイメージです。
カード発行金融機関がプラットフォーマーの立場を占めようという発想でしたね。
現在、その考えの多くはスマホとネットとプラットフォーマーなどで達成されているようです。
金融機関は主役ではなくなっていますが。
さてマイナンバーカードではこういった発想の延長で行政サービスやインフラ系企業などのサービスが載せられるようではバツだと思います。
ましてやスマホ版でアプリを都度起動するようなものなら大バツです。
なぜならロゴ表示/選択でナニナニができるような形態であれば、現状の縦割り行政がエンドユーザーに丸見えでワンストップにならないからです。
引っ越しを例にとれば、転出・転入・電気・ガス・水道・通信(固定電話やネット接続)・警察・郵便局などがイッパツのワンストップサービスにならないとエンドユーザーの利便性が削がれてしまうでしょう。
マイナンバーカードは運転資格範囲などをカード上に記録しているのか、単に検索キーにあたるものがあるだけでクラウド上の情報本体を引っ張る形式なのか知りませんが、スマホを使うにしろ可視化したものを目視で確認するようなかたちで運用するのであれば、妙な気がします。
それは必ず人手が介在するサービスや運用になり効率化の阻害要因になるからです。
目視用の情報は参考といってはなんですが運用上必ずしも必要ないというのがあるべき姿と思います。
将来はロボ交通コップとロボパトカーが自動運転EVの違反を発見・追跡・停止させ、または停止させず、車車間通信で自動運転させているオーナーあるいはドライバーのIDや資格をチェックして電子キップを切るような世界でしょうか?
ちょっとイヤですけど。
車中泊初心者さん コメントありがとうございました。
そもそもマイナンバーカードは、最初から保険証や運転免許証として使えるようなものとして作られていないところに、強引に様々なサービスを押し込んでいるようなイメージで、そういう事も批判の理由になっているのではないかと思います。やはり本来は、マイナンバーカード登場の前にきちんとした調整をする必要があったのだろうと思います。しかし、現状での最良を求めて突き進まなければならないというところもあるので、カードを持つ目的が変わるのと同時に、今のカードを回収して新たに新しい技術を入れたカードを作っていくのか、そんな事についてもきちんと説明して欲しいですね。
現状の行政の悲劇は、デジタル化を推進するトップに必ずしもその道の専門家がなっているわけではないということではないかと思います。政治に対して言いたいことは色々ありますが、少なくとも例のコロナ対策アプリのように、作ってみたはいいが全く役に立たなかったり、災害などの非常時に全く使えなくなってしまったりという事は本当にないのかというところもあります。電子マネー等は日々便利に使っていますが、いざという時に全く使えなくなるようなリスクについても、きちんと対策を出していただいて私たちをまずは安心させて欲しいと思うのですが。