グルーブストーブ・クレセントの製作は手持ちのクッカーに合ったストーブになる

先日、自作のグルーブストーブについてのエントリーを上げたところ、ご自身でグルーブストーブの設計をされ、その作り方を公開していただいている(商用での利用については問い合わせをしないでされるのはご法度なのでご注意を)「りるびわ~くす」氏から直接コメントをいただきました。新たにグルーブストーブを作る場合のヒントということで、グルーブストーブよりさらに燃費の良い「グルーブストーブ クレセント」の作り方について、以下のツイッターのリンクを紹介していただきました。

こちらの内容(特に画像)をじっくり見させていただき、さらに手持ちのクッカーの口径に合わせたサイズにするために、以下のページからリンクされているエクセルファイルをダウンロードし、自分のクッカーに最適なサイズを計算して、手持ちの66mm缶(一般的な350ml用のアルミ缶)用の最適なサイズを導き出してみました。

http://little-bit-works.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/groove-stove-de.html

そうして、とにかく作ってみたのですが、作っているうちに、なぜこの部分をこうするのかとかいうことがだんだんわかってきました。一応このストーブを作るにあたって複数の缶を用意しておいたのですが、最初の一個ではよくわからなかったことが、次に作る時には多少理解できたような気がします。

最終的にこの辺で止めようと思った個体がこちらです。このように、それらしくはできていますが、上のオリジナルと比べるとかなり違うような形になってしまいました。それでも、クッカーを載せた状態で20cc入れたアルコール燃料で15分弱燃焼し、かなり余裕を持って500ccの水を室内無風の中で12分前後で沸騰させることができました。もう少しテストをすれば、室内無風という条件でもう少しアルコール燃料を節約する分量を割り出せると思います。

さらに、このストーブは一部折り曲げ加工をしていないので、クッカーの取っ手の部分を折り曲げていない箇所に合わせて直接グルーブストーブ クレセントに載せると、取っ手の部分に火が届かずに普通に取っ手を手で持って注ぐことができます。

一連のテストをしてみたところ、複数買うにはもったいないエバニューのチタンアルコールストーブと同じくらいの性能は十分クリアしていると実感できました。さらに今後別のクッカーを使った湯沸かしセットを作る場合でも、上で紹介したエクセルファイルで計算して新たに作れば、ある意味市販品を上回る性能を発揮させることもできるかも知れません。

今回新たにエバニューのアルミクッカー550FDをベースにした湯沸かし・炊飯セットを作ってみたのですが、アルミクッカーの中にグルーブストーブの他、風防、計量カップ、カトラリー、ファイヤースターター、シリンジ、60cc入るアルコール容器、炊飯に使用するフタの上に乗せる重りまでクッカーの中に全て入りました。そちらの詳細については、このセットを使った自動炊飯を実行する時にでも改めて紹介させていただきたいと思います。

ということは、キャンプ用品ではあるものの、これと沸かしたお湯を入れておく真空断熱ボトル(このセットの場合500ccのボトル推奨)を用意して持ち運べば、災害時に使うことも可能ですし、湯沸かしできる時にやっておいてボトルで保管し、いつでも熱いお湯を得ることのできるシステムとして旅行時に活躍させることもできます。一度に500ccのお湯をわかすことができれば、カップ麺各種の種類を考えずに食べられますし、湯が余ったらお茶やコーヒー用に使ってもいいですし、かなり応用範囲は広いと思います。

今回は、まだ拙い工作で作ったものですので、機会を見ながらもう少し工作精度を上げて、もう少し見栄えのあるものを作っていきたいなとも思っています。材料費その他もあってないようなものなので、今後は使うクッカー専用品のような感じで新しいものを作っていきたいですね。

(追記)

その後、もう少し考えて一からグルーブストーブ クレセントを作り直しました。折り曲げた場所に針金を押し付けて成形したのですが、一応見てくれはずいぶんよくなりました。まだ沸騰実験はしていませんが、炎の出具合は良さそうなので、週明けにでも改めての性能調査を行なう予定です。今回は66mm缶で作りましたが、マグカップの最小湯沸かし用にも作ってみたいですね。

(さらに追記)

ここまで、折り曲げた部分の加工(溝入れ)の方法を考えていたのですが、これだと性能が安定しないため(量産が難しい)、改めて軽く折り目を付けただけの加工にとどめ、外に出る内側の筒の長さを調整したところ、だいたい10mm弱くらいに作れば、私の使っているクッカーでは18mlのアルコールで500ccの水を10分弱で沸騰させ、400ccなら15mlで沸騰させることができるようになりました。折り曲げた部分以外はぴったりくっついているので、その部分をクッカーの取っ手の部分に来るようにセットすれば、沸騰しても取っ手を素手で持てるようなものにすることもできます。ちなみに、アルミ缶の大きさ別に2個作った写真を紹介しますので、興味のある方は参考になさってください(上に乗せるカップやクッカーの大きさ別に作っているので性能に差はほとんどありません)。


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