かっこ良さや雰囲気を目指すかそれともあくまで実用的なところを目指すか車中泊の目的によっても変わる

最近はキャンプブームとともに、車中泊をする方も新型コロナの影響で増え、マスメディアでの露出も多いのではないかと思います。先日も、伊豆のオートキャンプ場で車中泊をする方々にカメラを向けて、その様子を紹介するようなテレビ番組を見る機会がありました。

取材したオートキャンプ場では主にキャンピング仕様の車で(軽自動車含む)、あえて野営しないで寝る時には車内でというスタンスの方が多く見受けられました。その方たちはあれやこれや観光地を巡るというのではなく、早めにキャンプ場に付いてタープを張り、そこにテーブルを出してまったりしながら食事をし、その場にとどまりながら寝るのだけは車内でといった風でした。

その中に一人だけ普通車で来ていた方がいたのですが、その方は普段は普通車でキャンプトレーラーを引いてキャンプを楽しんでいる方でして、私のように限られた時間の中で仮眠中心の車中泊とは違う世界を謳歌されている方でした。その方の車は車内コンセントから給電ができるタイプの車のようで、電子レンジを使いながらカセットコンロで調理をするという、かなりお手軽な面もある装備で、これはこれで十分ありだなと思いました。

私の場合は車中泊をする場合、冬のFFヒーターも夏のエアコンも使えないのですが、その時見た方の多くは、外から電源を利用すればクーラーを使えたり、エンジンを止めていても車内を暖めることができるヒーターを装備している方がほとんどでした。いわゆる宿代節約のための車中泊とは一線を画します。

テレビ的にはそうした豪勢な車中泊スタイルの方がテレビを見る人の興味を煽るのかも知れませんが、私を含めてなかなかそんな装備を揃えるのは大変です。特に車の中に装備を組み込んでしまうと、車が故障したり買い替えるタイミングで今まで作ってきた装備はチャラになってしまい、また新たに作るということになってしまいます。ブームに乗るのではなく、まずは今利用している車で車中泊をやってみて、大変な場合には車の乗り換えを考えるのが地味ですが個人的にはおすすめです。

このように、理想が先行してしまうと、どうしても形から入ってしまいがちになってしまいます。最近のキャンプブームにおいても時間をたっぷり取ってキャンプ場で一日過ごすような形なら焚き火台を購入してその火を見てゆったりした時間を楽しむというのは最高だと思うのですが、実際に出掛けることを考えると、私の場合はつい料理をした後の片付けをどうするか? ということを考えてしまうのです。

昨日、ちょっと近くのダイソーを回ったところ、ネット上では出たことを知っていたのですが、いわゆるジンギスカン鍋と言われる山型の溝の付いた鋳物の鉄板が550円税込で売っていて、これはミニ鉄板よりもおいしく野外で焼肉が出来そうだと思ったのですが、鋳物の場合は使う前に準備が必要ですし、使い終った後の手入れも大変なので、それなら今使っている折りたたみハンドルの付いたキャプテンスタッグのフッ素加工したミニフライパンで十分だと思い、今回はパスしました。具体的な商品というのは以下のリンク先のものです。

これだとハンドルが折り畳めるのでスタッキングして持って行けますし、使用後にはキッチンペーパーでひと拭きすればそれで何とか持って帰ることができます。味の方は流石に鋳物で焼いたものとは違うと思うのですが、取り扱いが簡単なカセットガスや、燃やした後には何も残らず煤も出ないアルコールバーナーでの調理と合わせて使うのがメインになりつつあります(最近はカセットガスの廃棄がめんどくさいのでほとんどアルコール燃料を使うパターンにシフトしています)。

キャンプブームで流行っているメスティンも、新しいものが出るたびについ購入してきてしまったのですが(^^;)、現在のメインはダイソーの黒いメスティン(1.5合)で、このメスティンは内外にフッ素加工がしてあるので上記フライパンのように手入れがしやすいのと、持っていく荷物を減らしたい場合には蓋をフライパンとして使っても片付けが楽だという事があります。特にキャンプ用のクッカーは、キャンプシーズンだけしか使わないようになれば、フッ素加工のものでも、長く使っても性能を維持できますし、加工がだめになってもそれほどダメージは感じません。

もちろん、道具を愛でる心というのは誰にもあるので、実用的なものばかりで揃えても一向に面白くないと言われればその通りです。ただ、災害対応という面で考えた場合、趣味の範疇で扱いの面倒くささを楽しむような道具ばかりだとそれはそれで大変になります。個人的には、まずは実用的な製品を使ってみて、それで納得できない部分を趣味に特化した道具で埋めていくような感じでも良いのではないかと思います。

このブログでも数々の100円ショップで安く買えるキャンプ道具を紹介してきていますが、それでは満足できない場合もあります。最悪なのは、自宅で料理の後の片付けをしない方が見栄えを主眼にキャンプ用品を選んでしまうことではないでしょうか。河川敷などのバーベキュー場では利用した後にゴミをそのままにして帰ったり、土に還らない炭の燃えカスをそのまま土に埋めて置いていくような事例がありますが、少なくとも皆さんにはキャンプ場やバーベキュー場を使った後は「来た時よりも美しくする」ことを考えた道具選びや行動を考えていただきたいです。


カテゴリー: 車中泊・車関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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