あおり運転の被害に遭遇した場合のドライブレコーダーの操作について考える

少し前にドライブレコーダーで撮影した動画がニュースで多く流れることにより、いわゆるあおり運転への処罰が厳罰化されているのですが、それでもこうした行為は無くなることもなく、先日も明らかに走行の邪魔をしていきまいている様子がテレビのワイドショーで何回も放送されました。

多くの方は、こうしたあおり運転を自分がされた場合、録画されているから大丈夫だと思いがちですが、実は状況によっては自分のドライブレコーダーが録画した映像を自ら上書き消去してしまうケースがあることについて、知らない方もいるのではないかと思います。一口にドライブレコーダーと言っても、車を納車する際にセットされているような場合や、簡易的に自分で取り付けるような場合もあると思います。それによって、全く意識しないでドライブレコーダーを使っていると、思わぬ失敗をすることもあるかも知れませんので、今回はその対処法について考えてみます。

まず、自分の車にドライブレコーダーが付いている場合、映像の記録については本体自体で録画されるのではなく、最新の機種を除けば本体にセットするmicroSDカードに記録することになりますが、この場合2つの問題があります。一つは、カードの容量の問題で、多くのドライブレコーダーはカードの空き容量に応じて録画できる時間が決まっており、その時間を超えると、以前に録画していた映像を上書きして直前の動画を保存するようになっています。

ですから、あおり運転を高速道路でされて、きちんと録画した後にしばらく内容を確認しないまま数時間運転してしまうと、カードの容量によってはせっかく証拠として録画した決定的なあおり運転の場面そのものが消えてしまう可能性があるということです。その場合の対処法は、できれば録画したものを保存したい状況が起こった時に、ドライブレコーダーの内部にあるSDカードを抜き、代わりのSDカードと入れ替えることや、もし電源コードを自分で抜き差しできるタイプのものであれば、とりあえず電源を抜いてそれ以降動作しないように強制的にして、後からSDカードを確認するような事も必要なのかも知れません。

また、もう一つの問題としてあるのが、カード自体の劣化の問題です。車の中で使用するSDカードはかなり過酷な条件で使われていることから、ずっと入れっぱなしにしているとうまく録画できていない状況がカード自体の劣化によって起こっている可能性も0ではありません。メーカーでは1年から2年と言われているのですが、対策としては安く今使っているものと同じ容量のものを見付けたら購入しておき、スペアとしてバッグなどに入れて用意しておくことも必要ではないかと思います。

ただ、そのようにスペアを常に用意していても、決定的な場面に遭遇した際に、実はカードの問題だけでなくドライブレコーダー本体そのもののトラブルで正常に録画されていないという可能性もあります。そんな場合にどのように考えるかというと、ドライブレコーダーとは別に動画を撮影できる環境を整えておくという事も必要になるかと思います。

私の場合、車内で音楽を聴いたりカーナビを使う場合には、車にスマホをセットできるようなアダプタを付けているのですが、そこにスマホがセットされていれば、録画が必要になる状況になった際に、スマホ自体で動画を撮影してドライブレコーダーのバックアップ的な動画としておくということも可能です。もし、同乗者がいる場合は、その方のスマホで動画撮影を行なってもらえば、違う角度からの情報が得られますし、もし相手が逃げてしまった場合の対策が強化されるのではないでしょうか。

最新のドライブレコーダーは、動画をWi-Fi経由でスマホやパソコンで確認したりダウンロードできるようになっているものもあるので、カードの抜き差しをしなくてもスマートに内容をすぐに確認することができるようで、これは個人的には興味があります。ただ、今あるドライブレコーダーを買い替えるのもどうかと考える方で、もしモバイル系でもパソコンを持って車旅に出ているなら、パソコンでドライブレコーダーから取り出したSDカードを読み取り、必要な部分だけ切り取って保管するだけでなく、いわゆる決定的な瞬間が録画された場面については、自分で管理しているクラウドに旅先からでもアップロードすることによって、その後事故などでスマホやパソコンが使えなくなってしまっても、安全にデータを保護できます。

そう考えると、今後新しいドライブレコーダーが普及する中では、やはりある程度は車内でのネット環境を作っておくことによって、単に車内で音楽や動画を楽しむためだけでなく、いざという時にはドライブレコーダーから飛ばした動画をスマホで見たりクラウドにアップロードして保管できるようになるなら、たとえ高速でなくとも安定して動画が見られるくらいの通信環境を作っておく方が良いのではないかと思います。ドライブレコーダの会社自体が有料でのクラウド保管サービスを行なっているところもあるようですが、それなりに費用がかかりますので、スマホのテザリングやモバイルWi-Fiとスマホ・パソコンとドライブレコーダーを繋いで、車内で色々できれば今後も安く済むようにはできそうです。


カテゴリー: その他のハード | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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