セブン-イレブンの無料Wi-Fiスポットサービス停止の背景と今後の対策について

コンビニのセブン-イレブンの他、イトーヨーカドーやデニーズなどで利用できていた時間制限付きの無料Wi-Fiサービス「7SPOT」が2022年3月いっぱいでサービスを終了することになったそうです。また、新規出店のお店ではこの措置に基づいて最初から7SPOTの提供を止めているところもあるのだそうです。

こうした事になる背景を考えると、まずは無料Wi-Fi設置がお店の売上に結びつかず、お店の周りでこぼれてくる電波を使って、毎月の高速クーポンを使い切ったデータ難民に使われてしまっているような状況が一つあると思いますが、それ以上にあるのが、もはやそれほどお金を出さなくても低速で1Mbpsの速度が出る、ドコモのahamoのようなプランが普及する中、Wi-Fiサービスそのものが使われなくなっているという環境の変化というものも少なからずあるような気がします。さらに後述する、携帯電話会社自体のサービスもあるので、わざわざ自社でお金を掛けて設備投資することもないという事もあるように思います。

私自身の事を考えてみると、高速クーポンが少ないプランで何とかスマホの運用をしていた頃には、セブン-イレブンをはじめとしたコンビニ各社のWi-Fiサービスを使っていた時期もありましたが、セキュリティの問題がある中で、何とか毎月利用できるくらいのプランも下がってきたため、ほぼコンビニ各社の無料Wi-Fiサービスは使っていません。

使うことがあるとしたら、旅行中にスマホが電波を掴まないようなエリアに行った場合が考えられますが、旅行自体が自粛される中ではなかなかそんな機会がないまま、無料で使えるWi-Fiが無くなっていくというのは、いざという時の事を考えると不安ではあります。これはまた、今後大きな災害が起き、停電により携帯電話電波の基地局が止まってしまったり、回線自体はつながっているものの通信が制限されていてうまく接続できないような場合、自宅でなく外に出ている場合には街に飛んでいる無料で使えるWi-Fiの電波を探してたどり着きやすいのがコンビニであるので、もし2022年3月以降に大きな災害が起こったらどうなるのか? という不安がある方もいるでしょう。

ただ現状では、少し前までは有料ならびに大手キャリアとの契約者でないと使えなかったドコモおよびauのWi-Fiサービスが、dポイントおよびauPayを利用し設定することによって、回線を契約していなくても無料で使える状態にはなっているので、そちらの方に移行するのが良いのではないかと思います。

私のスマホでは、DocomoのWi-Fiサービスの設定をしているので、サービスを展開しているコンビニの前に来ると、勝手にd Wi-Fiが優先して接続するようになっています。これは必ずしも良いことばかりではありませんが、Wi-FiでつなぎたくなければスマホのWi-Fiを切ってしまえばいいので、来年以降ももし大手キャリアの回線が繋がらなくなった場合に、DocomoやauのWi-Fiを目指してコンビニを探すということは変わらないと思います。コンビニ側としても自社独自でWi-Fiサービスを提供するのではなく、その分はコンビニ自体で使っているネット環境をキャリアの力を借りて継続的に提供することはできると思いますので、そこまで大きな変化がすぐ来るということはないと思います。

ただ、公衆に開かれたWi-Fi接続というのは、ずっと使っていると悪意のある第三者に侵入される危険性はありますので、使うなら短時間で済ませたり、そもそも使わずに自分で契約したモバイル通信を使える限りは使うというのを基本にするというのが大事だと思います。

そうは言っても、危機管理のためには全くこうしたサービスを使わないとするのも、日常だけでなく車中泊で旅行している場合には大変だと思いますので、「d WiFi」(Docomoのサービス)・「auWi-Fiアクセス」については導入しておくことは、いざという時にあわてずに済みますので、やっておくのがおすすめです。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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セブン-イレブンの無料Wi-Fiスポットサービス停止の背景と今後の対策について」への4件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    公衆Wi-Fiはセキュリティの問題を以前から指摘する人は多かったですが、旅行者にはありがたい存在ですね。
    海外では使える場所を探してよく利用したものです。
    コンビニのセブンイレブンはまだわかるのですが、デニーズまでで廃止すると言うのは疑問には感じます。デニーズのようなファミレスではWi-Fi対応のみのタブレットを利用するユーザーもいるのでは。
    行動範囲にデニーズは無いのですが、ガストやジョナサンにはたまに行った時に利用しています。
    イトーヨーカドーは各地で閉店が続き経営が悪化していますが、セブンイレブン頼りのセブングループの経営悪化が背景にある気はします。

  2. T

    セブンイレブンのd Wi-Fiも、「2022年3月31日で終了」とのことです。
    下記サイトの「Wi-Fiがお使いいただける代表的な施設・店舗」に記載ありました。
    https://dwifi.mapion.co.jp/b/d_wifi/

    こうなってくると、災害時のフリーWi-Fiなどが脆弱になり、少し微妙感ありますね…。
    またインバウンド客が増えてくれば、状況は変わってくるのかなぁ。

  3. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございました。

    私もデニーズはそれほど行かないのですが、ガストではau系の無料Wi-Fiをかつては使っていました。今は自分でそれなりに使えるデータ通信でまかなっているのですが、電波が届かなかったりするような地域ではネット接続自体が難しくなってしまうのは、考えていただきたいところもあります。ただ、東京オリンピックがあんな状態で外国からの観光客も今後見込めないということになると、衛星経由のデータ通信が普通に使えるようになることを期待するように変わっていくのかも知れません。

  4. てら 投稿作成者

    Tさん コメントありがとうございました。

    セブンイレブンは、お店で使っているネットを開放するような形からは撤退していく(逆にそうしなくても客入りにはそれほど変化がないと見ている?)ような感じなのかも知れません。コロナ後と言っても、それ目当てで来店する人というものを重視していないというか。でも、かつて地方の郵便局の役割をコンビニで代替するという話が出た時がありましたが、現在の社会は田舎の小さなコンビニがそこで暮らす人たちの利便性を上げているという部分もあるので、コンビニという業種で全国で営業をやっていく以上、簡単に撤退したり、地方と都市でサービスに露骨な格差を出して欲しくはないですね。

    個人的に心配なのは、通信集中でつながりにくくなっているモバイル回線の代替としての連絡方法の選択肢が少なくなってしまうことですね。災害でなくても先日のドコモの通信トラブルという事もありますし、今後は他のコンビニの動向も見ながら、無料で使えるドコモとauのWi-Fiスポットのチェックは近所および通勤区間ぐらいでやっておいた方がいいように思います。

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