ドコモの「2年縛り契約」は終了し解約金の廃止もAndroidスマホの不自由さは変わらない件

私自身の携帯電話の契約の中で、音声通話を主にする回線を長くドコモの「ケータイ」(ガラケー・フィーチャーフォン)タイプの端末用の契約にしていました。その際の料金はかけ放題で月2,200円というものでしたが、いわゆる2年ごとの契約にすることで安い価格になっており、同じ金額で契約を続けるには改めての2年契約更新が必要だったので、2年ごとの更新月を利用して違約金なく解約(他回線への乗り換え)を実行して今に至ります。

そんな2年ごと契約全体をドコモは新規受付終了にし、既存の契約者に対して2年契約をした場合でも途中で解約した場合の解約金を請求することを止めるということを発表しました(安い2年縛りのプランは新たに契約できなくなります)。そのような変化が起こったのは、もちろん他のキャリアの動向と関係あることでしょうが、今後は契約開始時の初期事務手数料も請求しないところもあり、多くの人が気軽に新たなキャリアへと変えることのできる環境が整ってきたと言えると思います。中にはずっとドコモを続けていた方もいるかも知れませんが、私の場合は早めに乗り換えた事で、ドコモと契約して払っていた通話料よりも安いプランを渡り歩いています。個人的には今さらかとは思いますが、現状でドコモ自体に安さを印象付けるプランが見当たらないため、この機会を使って多くの人がドコモから離れてしまうのではと思うのですが。

ただ、金銭的な負担が少なくなったとしても、ユーザーは本当に自由にキャリアを変更して使えるかというと、少し問題があります。特に、Androidスマホを使っている方が、今使っているキャリアとは別のキャリア(ドコモ・au・Softbank・楽天間)への移転については、通信回線は変えずにMVNOやサブブランド(ahamoなどの新サービスを含む)に移るのと違って、躊躇する方もいるのではないかと思います。

私の持っている端末では、SIMロックを解除することは比較的簡単にネット上でできてしまうので、同キャリアの回線を借りているMVNOやサブブランドへの移行はそれほど問題ないのですが(同じ回線でも会社が変わることでSIMロック解除の手続きが必要な場合があるので)、キャリアをまたいで同じAndroidスマホを使いたいという場合、各々のキャリアがサービスしているBandを受信できないように自社のスマホを売っている場合が見受けられ、例えば私が購入したauのスマホは、SIMロックを外してもドコモやSoftbankのSIMを入れて使う場合、一部のバンドを受信しない可能性があり、au系以外のSIMを入れないと役に立たないというところがあります。

唯一例外なのが楽天モバイルで、私自身は今楽天で購入したスマホにauやドコモのSIMを入れて使っていますが、使い勝手は悪くありません。いわゆる「SIMフリー」で楽天を含む大手3キャリアの電波を掴むスマホであることを前提にして、最初から機種を決めて購入したこともあるのですが(楽天モバイルで販売するスマホの中には楽天エリアに特化したモデルもありますので下調べは必要)、これだけ多キャリアをまたいで移転する人が増えるような事になってくると、SIMカード回りだけでなくスマホ本体についても国内のどのキャリアでも使えるものを積極的に流通させてほしいと切に思います。

同じ回線で使わないと使いものにならないAndroidスマホが多い中で、やはり今後について考えると、どんな状況でどのキャリア系のサービスが優位に立つのかはわからないので、楽天を含めて4社のSIMが入れ替えて普通に使えるSIMフリーのAndroidスマホを中心に自分で購入して使うのが一番いい気がします。ただ、急にスマホ購入が難しい場合については、とりあえずの緊急避難的に中古やアウトレットでSIMフリーのスマホや、各社のスタンダードタイプのスマホが格安で売られていた場合、念のため確保しておくということも当面上は必要かも知れません。

これは私の場合ですが、中古で4千円台で購入したドコモ販売の格安スマホGalaxy A21にAndroid11のアップデートが来て最新のOSにしたことを紹介しましたが、つい先日、同じように格安で購入したau販売のスタンダードスマホGRATINA KYV48にも最新のアップデートでAndroid11が使えるようになり、少なくともしばらくはドコモ・auの二つのキャリアでのSIMカード利用に心配することがなくなったように思います。Softbankのスマホは未購入ですが、今のところSoftbankの回線を持つ予定はないものの、中古スマホ市場を見ながら、格安で新しいものが市場に出てきたら購入する可能性もあります。

しかし、こうした自助努力ができるかどうかはタイミングによってもうまくいかない場合もありますし、今の状況のままでは解約金はなくいつでも回線を変えられると思っても、SIMが利用できるスマホが無いので気軽に移転できないとなってしまう人もまだかなりいるのではないかと思います。

確かにここ数年でスマホの通信費は安くなりましたが、多くの人の懐を痛めているのは、そもそも単価自体が高額で、回線を変えると同時に本体そのものを変える必要が出てくるスマホ本体の価格についての問題もあると思います。ここの部分にも何とかメスを入れないと、安くなったらすぐに乗り換えられるように端末を用意している限られた人たちしか通信費の安さを実感することができないのではないでしょうか。やはり流れ的には、スマホはSIMフリーのものを通信会社関係なく新品・中古とも買えるようにすることで、さらなるキャリア間競争が生まれてくると思うので、eSIMの普及とともに通信業者の切り替えも簡単にどのスマホでもできるような感じで変わってくれることを期待したいです。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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