東京・大阪でのワクチン大規模接種についての電話問い合わせ先は「ナビダイヤル」だった

世間は、関東関西に拡大しようとする新型コロナウイルスのワクチン大規模接種についてのネット予約におけるシステムついて、様々なニュースを出していますが、個人的にはその件は置いておくにしても、またかと思ったことがあります。

まず、今回の接種の予約については市町村のものとは違い、予約するには電話ではできず、インターネット専用になっています。これを高齢者のスマホ移行の好機と捉える人たちがいるかどうかはわかりませんが、世の中の流れとしては多くのシニアなガラケーユーザーをスマホへと移行させる流れは止まっていません。

特にシニア層へのスマホ移行へのメリットとして、5分~10分の定額料くらいの負担で、通話が無制限にかけ放題になるオプションが用意されているということでしょう。こうしたオプションを売るためのセールストークとして「このオプションを付けると、ほとんどの通話が定額になり、データ通信と合わせて毎月一定額しかかかりません」という事が言われている可能性は大きいと思います(私は通信業者ではないので、あくまで想像で書いています)。

年金からの収入が基本なシニア層は、毎月利用金額が変わる料金の仕組みよりも、一定額で変わらないということなら、多少は料金が高くなってもデータ・通話定額で入った方がいざという時に家族などに連絡を取る際には有利だと思って通話定額を無制限で付ける方もいると思います。もちろん、この考え方に間違いはないのですが、通話料定額であるのは「ほとんど」の場合であって「全て」ではないことに注意しないと大きな問題がそこから起こる可能性があります。それがこのブログでは何回も書かせていただいている「0570」から始まる「ナビダイヤル(NTTコミュニケーションズのサービス名ですがあえてこの名称で書かせていただきます)」が携帯電話の通話定額の適用外であるという事実です。

マイナンバーカード申請や新型コロナウイルスワクチン接種など、自宅にインターネットの設備がないシニアのお宅では、自らガラケーをスマホに代えることによって、何とか生活を便利にする目的でスマホを使いこなそうと思う方もいるかも知れません。他人に問い合わせることなく自分で全てできる人には問題がないのですが、今回の大規模接種について、よくわからない場合にはできればその内容についてどういう風に行なえばいいのか、問い合わせ窓口があれば有難いと思うはずです。たまたま昨日のニュースで、政府(防衛省)が大規模ワクチン接種の問い合わせ用に5月21日から設置した電話相談窓口の電話番号を報道しているのを見たのですが、東京・大阪とも「0570」から始まるナビダイヤルで案内しているのにはどっと気分が暗くなりました。

電話相談についての内容は、土日祝日を含む午前7時から午後9時まで開いていて、予約方法や接種期間、会場への行き方などの問い合わせに答えるのだと言いますが、そうした問い合わせが数分で終わるとは思えません。いちいち最初から説明し、もしかしたらネット予約の手順を順番ごと詳しく電話で説明する事も考えているのかも知れませんが、先方とつながりガイダンスを聞いている間も、つながっている時間が増えれば増えるだけ、電話を掛けているユーザーには通話定額料とは別の料金が時間にともなって加算されてしまいます。

せめて、東京・大阪の市外局番から始まる番号で案内しておけば通話定額でない人はその点わかって掛けるでしょうし、通話定額に入っている人にとっては無駄に通話料を払う必要がないので腰を落ちつかせてじっくり相談ができます。しかし、問い合わせ先をナビダイヤルに設定した状態では、何回も問い合わせの電話を掛けたり、じっくりと相談した人ほど来月の携帯電話料金を払う段になって、予定していた定額料金にかなりの金額がプラスされた請求にびっくりするだけでなく、他の必要な事に使うつもりでいたお金が払えなくなり、生活上で進退窮まるような状況に陥るケースも出るかも知れません。

政府としては電話を掛けた時にナビダイヤルの料金案内が流れるのでそれをしっかり聞いていれば問題ないというスタンスなのかも知れませんが、ナビダイヤルの料金は料金案内のアナウンスが流れている保留状態の間もかかり続けるので、ワクチン接種を第一に考えるシニア層はそうした情報を聞き逃したまま接続し続ける可能性は十分あります。私がテレビニュースで見たケースでは、毎月3,000円ちょっとだった携帯電話料金がワクチン接種予約のための電話を掛け始めた翌月に、2万円弱(つまり17,000円もナビダイヤルの保留時間と通話時間があったということになります)の請求が来たという人が紹介されていました。毎月ギリギリの生活をしている人なら、これくらいの請求増でも簡単に生活は破綻します。今からでもナビダイヤルを予約相談のための問い合わせ窓口にしない取り組みをお願いできればと思います。

カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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