団扇を飲食店向けに配ろうとした兵庫県の考え方は感染症対策としてはどうなのか?

たまたま前日のブログでプラスチック製の扇子について紹介した後に、兵庫県が感染症対策の飲食店向けに「団扇」を配るというニュースが有り、さらにこの事に神戸市の方では配布を止めるよう県に申し出をした事がニュースになっていて、結局団扇の配布を中止することになったそうです。

昨日、兵庫県の新型コロナウイルス新規の陽性者数は過去最多の507人となり、会食そのものをする雰囲気ではなくなっているということもあるでしょうが、県が税金で計32万本もの団扇(予算は数百万円?)を発注し、飲食店に配るというのは対応としてはやはりおかしいと思ってしまいます。ただ、全く効果がないということはないと思うのですが、店内に入ってきたお客さんがお店に置いてある団扇を使うならば、ほぼ使い切りのものでしょうし、どれくらいの大きさになるかによって飛沫が飛ぶ範囲は広くなってしまうかも知れません。

私が購入したプラスチックの扇子は十分に口を覆うことができるくらいの大きさで、自分のものですし自分で除菌をすれば使い回すことも可能です。また常に外で使うということではなく、お店に十分なアクリル板があるような所では使わないと思います。会食自体も今の状況ではするつもりはありませんが、もし外で食事をしなければならなくなった場合、自分発の飛沫を撒き散らすような行動に見えないために扇子を使うことも想定しています。もちろん食事が終わればマスクを付けますし、マスクを付けたり外したりしながら会食する「マスク会食」をするくらいなら、まだ扇子で口を覆いながら食べる方がマシなのではないかという考えのもとで私はプラスチック製の扇子を(出掛ける前に除菌します)持っていくことを判断して購入しています。

購入場所が100円ショップで、それほどの経済的負担にはならないということもあり、興味のある方にはおすすめしたいと思っているのですが、当然マスクをしていても飛沫は飛ぶので完全に飛沫を扇子で抑えることができないことも承知しています。ただ、自分の口を隠すだけでなく相手が喋っている時に自分の方をマスク無しで向かれた場合には、大層なものではありませんが盾の代わりとしても使える部分もあるのではないかと思っています。マスクと組み合わせ、使用が終わったら直接拭いて除菌を行なうことを心掛けることで、ワクチン接種後に多少会食はいいのではないか? となった場合に使うことも出てくるかも知れませんが、現状では会食そのものが無謀なような気もします。

しかしながら、こうしたグッズは何かのきっかけでさばけ出してしまうと一気に市場から消えてしまう可能性のあるものでもあります。特に今後は季節も良くなっていきますし、無風状態の中で自分で他人と接触する可能性が少ない場所で涼を取る場合には便利だろうと思いますし、逆に人がいる場所では仰ぐような使い方は控えることも、感染症への不安を考えると必要になってくるのではないかとも思います。

もし兵庫県が感染症対策で飲食店に配布するものを考えるならば、個人でも調達が可能な団扇ではなく、イタリアンレストランのサイゼリヤで考案された食事用マスク「しゃべれるくん」のようなものを対策として考え、少なくとも今回の波が引いてからその活用(「しゃべれるくん」はマスクの上に紙ナプキンを掛けるものなので、わざわざ配布などしなくても提案は可能)を考えるべきだったと思います。そして、「マスク会食」「団扇(扇子)会食」「アクリル板を立てた会食」など、飲食店側でやれそうな対策について、科学的な検証を今のうちに行ない、店内の換気とともにどの方法がコストを掛けずに最大限の効果が上がるかということについて検証を今の段階でやっておくことも大事ではないかと思います。

とにかく、布マスクでも感染を広げてしまうという話もありますし、今あるものの中でどう防衛していくかという情報がもっと欲しいですね。わからない場合は外出しないという選択もありますので、特にお役所にはきちんとした情報提供を今後ともお願いしたいです。


カテゴリー: 防災関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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