状況の流れにまかせるだけでは地盤沈下が起こるだけ

一昨日には2つの四国についてのニュースが目に入ってきました。一つは、徳島県で唯一営業を続けていた百貨店のそごうか撤退し、徳島県からデパートが無くなってしまうということ。そしてもう一つのニュースはJR四国が経営難から減便と運賃の値上げを検討しているというニュースでした。

どちらも、新型コロナウイルスの影響により売上が減ってしまい、地方経済の中でもなかなか人が訪れにくくなる中で、地理的には不利と言わざるを得ない四国で起こっているのが象徴的です。

一部にはリモートワークの一般化によって、東京ではなくあえて遠く離れた地域に引っ越して新たな生活を始めるという方もいるようですが、その先でかえって日々の生活にかかるコストが上がるということになると、せっかく形作られた東京一局集中の流れからの脱却もままならなくなります。

地域的には鉄道では北海道・四国・九州あたりがJRの会社としては厳しいと言われていて、逆に首都圏の路線や、何といっても東京と大阪を結ぶ東海道新幹線を持つJR東海との格差はかなりあるのではないでしょうか。

ちなみに私はJR東海管内の静岡県に住んでいるのですが、実は静岡県内のJR東海管内の新幹線は「のぞみ」が停まらず、在来線も私鉄との競合がないのでグリーン車連結や新快速の普通列車はありません。今問題になっているリニアモーターカーの問題についても、当然大井川水系の水の問題が根本的な原因ではあるのですが、JR東海が主にサービスの面において静岡県内で目立った事をやってこなかったことも遠因ではないかと思います。

静岡県内に住む者のグチはこのくらいにして(^^;)、JR東海とJR北海道・四国・九州は国鉄の分割民営化で新たにできた会社ですが、地理的条件でいくら経営努力をしてもなかなか利益を上げるのは難しい地域と、黙っていても利用者が安定している地域とでは同じように考えるのは無理がありますし、このまま自然の流れでJR四国が減便や値上げをし、さらに赤字路線を廃止ということになってきた場合、地方経済への影響は計り知れません。地方で生活ができなくなれば首都圏に移ってくれば良いという風にも言えない中、地方の最低限のインフラだけは維持するようにしないと、新型コロナウイルス騒動が終わっても、今までは首都圏からの観光客を受け入れていた観光地がゴーストタウンになってしまったり、交通費が高くなることで国内旅行を避けられることでさらなる窮地に追い込まれるようなあまり良くない未来にもつながってしまうかも知れません。

もちろん、GOTOキャンペーンも客足の途絶えた地方の観光地を救う政策には違いありませんが、地方全体の生活を守るために、いわゆる創意工夫ではどうにもならない事についてどのように克服していくのかということについても考えていかないと本当に地方は沈没してしまうのではないかと、今回の四国についてのニュースを見て感じました。せめて交通インフラだけでも新たな技術で何とかできるように考えていって欲しいものです。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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