かけ放題のプランの違いを理解しよう

改めて携帯電話の「かけ放題」とは何だ? ということについてまず書いてみたいと思います。なぜそんな風に思ったかと言うと、現在の大手キャリアとMVNOの比較サイトを見ると、通話の「かけ放題」についての説明がおざなりで、キャリアのかけ放題とMVNOのかけ放題、さらにIP電話やIP電話の一種であるLINE電話や楽天モバイルが提供する楽天Linkアプリを使ってのかけ放題について、その仕組みの違いと品質の違いについてあまり語られているのを見たことがないからです。

対外的な問い合わせはメールで済ますことが増える中、友人との連絡だけなら電話番号を利用しての発信自体を行わず、LINE電話でのかけ放題を主に使っている人もいるかも知れませんが、LINE電話を使ってキャリアのVoLTEを使った通話品質と比較すると、言うまでもなく相当な違いがありますので、安易に「LINE電話のかけ放題で十分」ということも言えないでしょう。シニア世代の方であればあるほど、通話品質にこだわった電話を使ったほうがまず相手の声が聞きやすくなり、さらに自分の意志をしっかりと伝えやすくなります。時間を掛けてでも自分の意志を伝えるためには料金に納得できるなら「かけ放題」を選択して欲しいと思うのですが。

それでも、家族や友人との会話がほとんどの場合で、LINE通話の品質に耐えられる人とだけ通話するなら、本当の格安で通話無制限が実現するデータ通信専用SIMを使って安く上げるのもいいと思います。何と言っても低速限定のデータSIMだけなら、月額500円以下でも利用できるわけですから。しかし、通話にある程度の品質を求める場合には音声通話付きのSIMを契約し、提供される電話サービスの内容把握や、通話時間の選択にもこだわっていただきたいと思います。それでは具体的な内容について説明していきましょう。

いわゆる「かけ放題」プランで大手キャリアの売れすじの通話オプションでも、MVNOのかけ放題の場合でも、一般的なのは回数は無制限ではあるものの一回の通話については5分ないし10分までの限定かけ放題であることが多いです。このプランは毎月の料金が安く利用できるということと、統計上普通に電話を使っていれば、一回の通話がそれほど長くならないというデータのもとで多くの人が契約して使っていると思います。

この限定的なかけ放題が広がっている廃鶏には、大手キャリアでないMVNOでは24時間かけ放題というサービスは一部の例外を除いてはないということも関係しているのではないかと思います。MVNOでは10分のかけ放題というのが一般的で、格安SIMでかけ放題を実現するためには時間限定のかけ放題を選択するしかないのか実情です。ちなみに大手3社以外のMVNOでは殆どの場合、IP電話や専用アプリから発信することでかけ放題を実現していることも忘れてはいけません。

専用アプリから利用できるのが、いわゆる「プレフィックス発信」という仕組みです。多くのMVNOでは専用アプリを使っての通話料金を普通の発信時より安い30秒10円で設定しているので、10分を超えても大手キャリアで時間制限付きのかけ放題(大手キャリアでは5分までというパターンなのでその点も注意)よりは費用の面だけで言えば有利ではあります。

しかし、専用アプリから発信する事を忘れて、汎用のダイヤルアプリから発信してしまったら、大手キャリアの回線をそのまま使うことになるので、10分間まで定額にならないどころか、最初の30秒から20円ずつ課金されるという、青天井な通話料金が発生するということになります。当然SIMを専用アプリが使えないガラケーや、専用アプリを入れていないスマホを使って電話する際には、通話定額を利用するためにはサービスを申し込んだ上で、いちいち電話する前に共通の番号をダイヤルする必要があります。プレフィックス電話には通話料が安くなるというメリットもありますが、電話回線を使いつつも、別の経路で電話を使うため多少通常の回線より通話品質は落ちる可能性があり(通話品質は「VoLTE」>「プレフィックス電話」>「IP電話」という感じです)、通常電話に影響がなくても、プレフィックス発信用の専用回線のトラブルがあった場合にはかけ放題が使えなくなる可能性もあります。そういう意味からも、様々な電話の仕組みの中でどちらかを選べと言われれば、プレフィックスの仕組みを使わないで汎用のダイヤルアプリから通話定額やかけ放題、通話無料の仕組みを使えるなら使えるほうがいいわけです。

しかし、その仕組みを用意している大手キャリアの契約というのは一度契約すると安く利用するためには2年などの長期契約が紐付けされてしまっています。大手キャリアはデータプランもMVNOに比べると高めですし、低速制限のスピードもMVNOより遅くなっています。今後の5Gの展開を考えると、新しく魅力的なプランが出てきても契約解除料を気にして解約できないというのはやはり不便です。今私が使っているドコモのガラホ契約が年末に更新月を迎えるのですが、以上のことを考えると2年縛りを嫌だと思ってもキャリアの契約を続けなければいけないのか、悩みどころなのですね。そんな中で楽天モバイルの提供する「楽天Link」アプリを使ってのIP電話の品質はどんなものだろうと思って4月からのテスト契約を思いついたわけです。

そんな中、私が知らないうちに現状での私の希望に沿ったプランを出している業者がありました。大手キャリアとMVNOの間の業者として双方のいいとこ取りをしていると思うのが、auのサブブランドとして展開しているUQモバイルが2019年末から始めた「スマホプラン」のつなぎ放題オプションです。詳細は改めて紹介しますが、SIMカードのみの契約可・契約はいつでも解約可能・通話には専用アプリ必要なし・データ通信についてはアプリで速度を切り替えれば高速クーポンを利用しない(残った容量は翌月繰越可)運用可・低速回線でも最大300kbpsでの利用可能とキャリアとMVNOのいいところを取ったプランなので、通話もデータもこなしたい場合には候補の一つとして考えておこうと思っています。次回はこのプランについて詳しく解説します。


カテゴリー: モバイル活用ガイド | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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