よく調べないで買った後に文句をつけても

前回予告した内容について、今回は先送りさせていただくことをまずはお詫びします。ちょっと見過ごせないようなニュースを目にしたからです。このエントリーを書いている現在は、まだ新型コロナウイルスの脅威は日本から去ってはいませんが、恐らく一連の騒動が去った後には、何を恐れ何を恐れる必要がなかったのかがわかってくるような気がします。とにかく現状では感染しないように努力し、過剰に反応することで感染症とは関係ないところでのトラブルというものは避けたいものです。ただ、今の段階でも今回の新型コロナウイルス騒ぎで踊らされるだけ踊らされた人が出てきているのでその事を記録するとともに、今後ニュースになりそうな事柄について予言めいたことを書いてみたいと思います。

2020年3月10日のニュースで、静岡県富士市のふるさと納税担当の人に取材したところ、今回の新型コロナウイルス騒動を受けてとんでもないことになっていることがわかったということです。現在も使い捨てマスクの入手困難は続いていて、すぐには解消する気配は見えませんが、マスク不足を紙そのものが不足しているとネットで発信した人がいたらしく、結果お店からトイレットペーパーやボックスティッシュがすごい勢いでなくなったことがありました。

すでにこの情報は間違った情報であることが判明し、私の近所のお店でもトイレットペーパーとボックスティッシュはいつでも買えるようになっているのですが、こんなことは普通に考えればわかることです。奪い合いのようにして品物をゲットした方々は、かなりの高値でしばらくは買わなくていいくらいの量を買ったことを後悔している人もいるかも知れません。その延長上に起こったのが今回ニュースになったふるさと納税についての話なのです。

富士市には多くの製紙工場があり、先日紹介した「道の駅富士」にもお土産用のトイレットペーパーが置いてあるくらいの名物になっています。当然富士市のふるさと納税の返礼品にもトイレットペーパーがあり、どうしても店頭でトイレットペーパーを買えなくてパニックになった人たちが富士市にふるさと納税をしてトイレットペーパーを得ようと押し寄せたのです。しかし、この話には続きがあります。

トイレットペーパーがなくなるというのは嘘で、近くのお店で問題なくトイレットペーパーが買えることを知った人たちの間で、富士市に寄付したはずのふるさと納税をキャンセルするというケースがかなりの数に上っているというのです。可哀想なのは、この騒動に振り回され、入るはずの寄付金が入らなくなった富士市の人だと思うのですが、そもそもふるさと納税をキャンセルしようとした人たちは、あまりにもあからさまに返礼品狙いで寄付をしているということがわかってしまい、これで改めてふるさと納税の制度について、その内容が変わってしまうと、ふるさと納税をあてにしていた地方自治体の方でも困るところが出てくるかも知れず、何か後味の悪い騒動になってしまったように思います。

現在のふるさと納税はネットから簡単にできるので、余計衝動的になってしまうところがあるのでしょう。同じようなことは、この4月以降にも「楽天モバイル」の一年間無料の申し込みが進むにつれ、じわじわと出てくるのではないかと心配になります。ちなみに私は、端末は同時に申し込まずにSIMカードだけの契約にしたのですが、よく内容を理解してSIMカードだけの申込みをしないと、下手をしたら大量のキャンセル祭りになる可能性は大きいと言えます。

まず、楽天モバイルで購入した端末はSIMフリーの端末なので、手持ちのiPhoneを含むSIMフリーのスマホにSIMを入れれば普通に使えるように思っている人がいたら、それは大きな間違いです。まず今回の申し込みでは楽天モバイルはiPhoneおよび、楽天モバイルが販売していないAndroidスマホでの開通作業について保証していません。私の場合はたまたま先日OCNモバイルONEから購入したファーウェイのP30 Liteが、すでにテスト利用している人が楽天が公開している本体のビルド番号で開通作業に成功したという口コミ情報を見て申し込んだに過ぎません。今回のSIMが、ビルド番号が合っていても楽天モバイルが販売していたP30 Liteでなければ開通できないように調整されていたとしたら、楽天モバイルを一年間無料で使うためには改めて楽天から端末を購入する必要が出てくるかもしれません。

そうしたリスクを十分承知の上で私は申し込んでいるのですが、もしそのようなことを考えないでSIMだけを購入し、開通できないとクレームを言うような人が増えるかもしれないということは、富士市のふるさと納税をキャンセルした人のことがニュースになるくらいですから、かなりの数になるのではないでしょうか。

このことに限らず、インターネットだけで完結してしまう取引というのは、購入するものについての詳しい知識とともに、いざというときのトラブル対応や、クーリングオフについての知識もないと不利益を被ったとしても自己責任ということになってしまうので十分気をつけるとともに、噂くらいの情報で安易に動かないことが大切ではないかと思います。楽天モバイルのサービス開始日は2020年4月8日ですが、この時に新型コロナウイルスの勢いがどうなっているかということとともに、楽天モバイルが開通できない人がニュースのネタになっていないことを祈りたいですね。


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