政府(というか首相からのトップダウンでの指示だと思いますが)の発表した全国一斉に小中高の臨時休校の実現については様々な意見があると思います。その前に単なる風邪でも引いてしまったら2週間家庭療養という筋で話があったので、新型コロナウイルスが原因になっていなくても学生・生徒の体調が優れない状況であれば、学級閉鎖や学校閉鎖される状況になり、実質的な臨時休校状態になるので、結果は同じようになると思うのですが、政府レベルで長期間の臨時休校が発表された意味はとてつもなく重く、そこから更なる状況の変化が起こっています。
というのも、学校が休みになったからといって外に遊びに出掛ける学生・生徒をシャットアウトするためなのか、東京ディズニーランドが一時閉園を発表しました。子どもだけ長期休みになって仕事を持っている親は会社を休めないのではないかという批判もあるのですが、この辺が今回の発表の巧妙なところです。
日本は中国のように国民の人権を無視して全ての都市機能を止めるようなわけにはいきませんので、日本国内でもできるかなりインパクトのある政策(この場合は全国の小中高の学校の臨時休校)を打ち出すことによって、今後大手だけでなく中小企業についても在宅勤務への対応を考えざるを得なくなります。昭和天皇が崩御された後の日本の状況は、今回以上の自粛ムードが漂いましたが、こうした状況に国民は何とか耐えられるとふんでの発表だったのかも知れません。
問題になるのはテレビでも散々言われていますが非正規雇用者の生活をこの一ヶ月間にあたってどのように援助していくかということでしょう。香港のように生活に必要な援助ということで現金(せっかくなので日本では電子マネーで支給した方がキャッシュレス化が進むのではないかと思うのですが)を企業が支払えない場合は国が支給するぐらいのことまでできれば、素晴らしい英断だと個人的には思います。
今後を考えると一番悪いシナリオは、マスコミや企業の圧力に屈して当初の予定を中断して中途半端にこの政策を終わらせてしまうことです。せっかく思い切って宣言したのですからこれから一ヶ月はこの状態を保つために様々な政策を発動して欲しいですね。
ただ、私の住む静岡県の場合、中学生の人生を決める公立高校の入学試験がこれから行なわれるので、条件は全て同じとは言え、精神的に参ってしまって本番に力を発揮できない受験生が出てしまうのではないかと心配になります。そういう事を考えると、様々な感染症の心配をしながら受験を行なう今の学制について、一気に変えるチャンスなのではないかと思うのです。
欧米のように9月からの新学期にすれば、受験の当日にインフルエンザにかかって一年の努力が無駄になるような悲劇はなくなります(私の知り合いにも大学入試当日にインフルエンザにかかった可愛そうな人がいます)。9月からとなると海外から日本に留学したいと思っている人にとっても受験しやすくなりますし、もしまた今回のように冬から春の時期に臨時休校が起こっても、一番調整しやすい夏休みを減らすことで最後にきちんと帳尻が合うようにもできるのではないでしょうか。
これからの時期、景気が悪くなるとかあまりいい話にはなっていかないと思うのですが、災いを転じて福となすという考え方もあります。とにかく今は我慢して、日本が再生するような新たな制度変更が公の側から出てくることを希望したいですね。
昭和最後の年は日本中自粛ムードで国内観光業、飲食業も大変でしたね。あの年はクリスマスはバルセロナで新年はマドリッドで迎えました。ツァーだったので日本のニュースも聞く機会があり、当時の横綱貴乃花と女優の宮沢りえの婚約も年末にあったと思います。
9月始業は色々な面でメリットは大きいですね。以前は暑い夏は色々な制約がありましたが、学校施設でも冷房設備が普及したことを考えれば問題点は少なくなりました。
入学して間もなく長期休みになる4月始業と異なり、長期の休みが学業に与える影響が少ない。入試などを休み中に行えるので在学生の活動を制約する事が少なくなる。学期中に長期休みがなくなり、学業の効率化も図れる。
予備校や塾も夏の長期休みがあれば進級に備えた準備コースを用意出来る。
これから入学試験の静岡県は大変ですね。東京のイメージが強いので試験と言えば2月と言うイメージがありますが。静岡市にはアパートを持っているので関心はあります。家賃が安いのには驚きますが、物価は結構高いですね。
学校が9月始業になれば転勤の時期も8,9月が多くなるのでは。転校も学年途中でなく、キリも良いし、休みが長期間ある時期なら調整もしやすい。
春にこだわるのは桜の開花とイメージが重なるという不合理なものだし。
さすがに確定申告の時期の変更は難しいですが、これは今回のように申告期間を延長する事で対応出来ます。
会計年度も年度末と差が出来るのでむしろ柔軟な対応も出来るようになるのでは。
ケータイオタクさん コメントありがとうございました。
昔の日本の大学というのは親が仕送りをしてアルバイトはするにしても学費を全て本人が稼ぐという事をしてきた人というのは海外に比べると多くないのかも知れませんが、奨学金で進学し、その奨学金を返せないで破綻するような事例が普通になってきている今、9月始業はそういった点でもメリットが大きいと言えます。
海外の学生が夏休みに授業料をアルバイトで稼ぐというのはもはや当り前の話ですが、4月始業ならまとまったお金が用意できなくても、9月ならアルバイトの種類にもよりますが、体力さえあれば相当稼ぐことは可能でしょう。恐らく今後も政府が返済不要の奨学金に予算を付けることは難しいと思うので、せめて学生が働きやすい環境を整えていただくという事はできないものでしょうか。