mineoのデータをうまく使うには「複数回線持ち」という方法も

先日紹介したMVNOのmineoでは月350円のオプション料金で低速時の最大値を200kbpsから500kbpsに上げるサービスを発表しましたが、もう一つ興味深い新サービスがあります。それが「ゆずるね。」という2020年3月23日から開始されるものです。

現在、どのMVNOでも利用ピークの時間には速度の低下が起きるようになっています。この傾向を回線の増強で解決するのは簡単ですがお金がかかります。mineoでは、一番速度が遅くなるお昼の12時から13時の間にネット利用を制限するとアプリのボタンを押して「宣言」した場合、その間のデータ通信がmineoの想定したデータ量より少なかった場合に宣言が達成されたということになります。この宣言達成が月間で何回できたかによって翌月に様々なサービスが受けられるというのです。毎日スマホでボタンを押す手間を掛けても、魅力的な条件というのは以下の通りです。

・5回達成 100MBの追加クーポン
・10回達成 23時~7時の間データフリー利用可
・15回達成 200MBの追加クーポン
・20回達成 プレミアム1DAYパス(24時間使い放題)獲得

20回達成すれば全ての特典を翌月利用することができるようになります。問題なのはどのくらいのデータ消費だと達成になるかということですが、1MBだったら確実、数MBでも可能性ありということだそうです。ただまだ運用が開始されていないので、サービスが開始された後にはそうしたデータが集まってくると思います。

個人的にこの中で興味があるのは月10回達成で得られる夜間に限っての使い放題です。旅行に車で出掛ける際には深夜にあえて車を運転して距離をかせぐことが少なくないので、その際Wi-Fiを用意しなくても高速ネットが深夜から早朝にかけて使えるというのは魅力的です。ただその代わり、学校や会社へ行っている方は授業や仕事中には使えないスマホを使いたいのを我慢しなければならないわけなので、月の3分の1は朝に学校や仕事になったら夕方まではメールやSNSでの確認ができなくなってしまいます。

だからこその特典なのですが、お昼の通信も行ないつつ宣言を達成する方法があります。それは単純な話、もう一回線のMVNOを契約してお昼にはもう一つの回線を使うというものです。最近のスマホには2枚のSIMカードを使えるものもありますし、安いSIMフリースマホでテザリングするか、モバイルルーターを使えば、お昼にはmineoのSIMカードを使わない設定にし、他の端末からのテザリングでネットすればメインスマホでもう一回線の通信を使うことが可能です。

例えば、mineoで一番安い月間500MB/700円のプランに低速最大500kbpsのオプションを付けても税抜1,050円で済みます。これに月間3GBでアプリによる高速と低速の切り替えができ、月間1,000円前後のSIMと併用しても、純粋にデータ利用にかかるコストは月間2,000円ちょっとになります。極端な話、お昼の一時間だけは月間3GBの高速クーポンを取り崩すように使い、それ以外の時間はmineoの最大500kbpsの速度で通信し、深夜にさらに高速で使うという時間によってサービスを使い分けることにより、低コストで最大限の効果を得られるようになります。宣言を月10回以上達成し深夜クーポンを獲得した上で、深夜にダウンロードしまくる人が多く出てくると、帯域が圧迫され深夜の通信速度が低下する可能性を指摘する方もいますが、逆にそうしたユーザーの利用の裏をかくぐらいのことまでやる気なら、それなりのメリットも得られるのではないでしょうか。

当初から深夜のネット接続をせずに早く寝て、サービスの終わる午前7時よりかなり前に起床し、早朝にスマホ利用のピークを持っていくのです(^^)。好みの動画を見まくるような事をしても、生活自体はメリハリのある早寝早起きという健康的な生活に変えるという事で、「早起きは三文の徳」を実践するのもいいのではないでしょうか。最近のTVerのラインナップを見ていると、深夜放送の多くが見逃し配信されているので、深夜から早朝へとネット視聴の時間をずらして快適に楽しむというのが個人的なおすすめの使い方です。

もちろん、わざわざ2回線にせずmineoの回線だけでも我慢すればこれらの特典は得られますが、やはりみんなが使っている昼間に使えないというのは辛いと思いますし、mineo自体の通信スピードがかなり遅くなった場合に備えてのバックアップ回線としても使えるというのはポイント大です。できれば、mineoで契約した回線とは違うキャリアを借りた回線で利用すれば、一つのキャリア自体がトラブルになった時も代替回線として使えるかも知れません。

ただここまで書いたことはまだ実勢速度も何も確認しないで書いている机上の空論でもあるので、最大500kbpsのお昼以外の実行速度の評価がないうちは先走って契約すると後悔する可能性もなくはありません。具体的には2020年3月から4月くらいにかけて口コミや実測のデータを分析し、この方法が本当に使えるのかという判断ができるのではないかと期待しています。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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