実はちょっと気になる? 日本通信とドコモの協議不調

今月に来る通話を主にする携帯電話の契約について、通話定額が安い日本通信のプランを移行候補に入れているのですが、その日本通信とドコモの関係について気になるニュースが年末に入っていました。

日本通信のプレスリリースによると、音声卸料金の値付けを巡る両社間の協議が2019年の段階で不調に終わり、その後日本通信は総務大臣に裁定を求めて申請しました。それから7カ月を経た2020年6月、電気通信紛争処理委員会の審査を経て「ドコモのMVNO向け音声通話の卸料金、見直しが妥当」という裁定が出たことで、ぎりぎりまで音声通話の料金を絞った料金プラン(合理的かけほプランなど)を出してきたのですが、今回改めての話し合いが不調に終わったことで、しばらくは日本通信はドコモから音声回線を安く借りられなくなっているということがわかります。

ドコモの方では、システム改修と新システム構築のため、6カ月以上かかると主張しているようですが、2021年3月から使えるようになる新たな料金プラン「ahamo」が関係しているのかも知れませんが(安く回線を貸さないことで自社にユーザーを囲い込みたい?)、ドコモがahamoを出してきたらすぐに対抗プランを出してきたのが唯一日本通信だけであることを考えると、決して企業体力が高いとは言えない日本通信を競争相手としてつぶしに来ているのか? という風にも考えられてしまいます。

もしドコモが本気で日本通信をつぶしに来るなら、それこそ「スマホ」「ケータイ」で料金を変える(ケータイ用プランのSIMをスマホに入れると、その時点でスマホプラン用の料金が課せられる)ような事を止め、通話のかけ放題を日本通信の出す2,480円前後で出せばいいのにと思うのですが、安く何の制限もないかけ放題を提供するのが日本通信しかないだけに、見る人から見れば下請けいじめとも見えるような事は止めて欲しいと思うのですが。

現在、自分や家族に新型コロナウィルス感染症が疑われた場合、保健所への連絡が必要ですが、今後ヒステリックな報道が増えてくるようだと今よりも電話がつながりにくい状態になることは十分考えられます。もし幸運にもつながった場合、きめこまやかに症状を説明し、保健所の判断をあおぎたいところですが、もし5分しかかけ放題を付けていなかった場合、追加料金を払いたくないからと改めて掛け直すようなことをしたら、次につながるのはいつになるのかわからない状況もあるでしょう。

ですから、多少基本料は高くなっても通話定額については5分や10分のものではなく、制限のないかけ放題を付けておいた方が、今後の状況が読めない今の日本の状況では意外と役に立つことがあるのではないかと思っています。そこで改めて、いわゆる「60才以上、専用端末使用」という制限付きのかけ放題でないもので安いプランを探すと、日本通信のプランしか残らないのですが、このプランが今後ドコモが回線値下げに応じないことで消えてしまうとしたら、巨大化した通信会社の弊害と言われることも仕方ない気がします。

個人的には大手三社中心で、さらに大手がサブブランドやウェブ専用プランを出すことで料金をコントロールし、数多く通信事業に参入しているMVNOの息の根を止めるような事はすべきではないと思いますし、もしそうした事が行なわれた場合には、政府がきっちりと指導して早めの決着を付けてくれることを期待します。そうしないと、協議の途中で零細企業は倒れてしまうからです。この流れでMVNOそのものがつぶれてしまうことがないよう、関係される方はぜひ一考を願いたいと思います。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す