月別アーカイブ: 2011年4月

大丈夫の過信は危ない?

今はそれほどマスコミの話題にも上りませんが、放射性物質がこちらまでやって来るのかどうかというのは個人的な関心事だったりします。市町村単位でどの程度市民のことを気にかけてくれるのかわからないものの、地元の自治体でメールによる防災情報を配信していると聞き、早速登録をしたのですが、先日初めてメールが来ました。まさか放射性物質かと色めき立ったのですが、幸いにも違いました。

どんな内容かと言うと、竜巻に関する注意喚起メールということで、これを書いている現在もかなり強い風が吹き続けています。地震の影響がないところでも、天候の急変による危険というのは、十分に想定しておかなくてはならないでしょう。

今、東京電力の原子力発電所における想定外という事について批判が集中していますが、少なくとも私はそうした批判を反面教師として日々の生活および旅の中で重大な過失を起こさないように注意しなければとしみじみ思います。

過去の私がそうだったのですが、車中泊の旅をするにあたり、今のところ車中泊を黙認してくれている駐車場において、車の中で調理ができれば便利だと思っていてさまざまなキャンプ用品をそろえて積載していました。こうしたものをキャンプ場か、火器の使える場所のみで使うのなら何の問題もないのですが、もしそうした配慮なく車内で使ってしまったら、想定外の事象が起きた時にとんでもない事の原因になりかねない状況もあります。

今まで、車中での火器の使用について、不完全燃焼による一酸化炭素中毒の恐ろしさについて多く言及してきました。もちろんそうした事も恐いですが、もっと恐いのが自分が火元になって周りの車や建物を巻き込んでしまうことでしょう。車内で火を使うことにより、狹い車内でひっくり返してしまう可能性はあるものの、アルポットなら大丈夫という風に思って車内で使っている方もいるかも知れません。しかし自分では十分気を付けているつもりでも、車内で調理中に大きな地震が来る可能性もあります。あわててひっくり返してしまったらと、その事を考えただけで私などゾッとするのですが、車内で調理ができる車の中においても地震による火災対策についてはそこまで言及されているところというのは少ない気がします。ここで言う車内調理ができる車というのは、換気や調理スペースについても十分な対策をしているキャンピングカーや、それに準じた装備を有している車についてのことですが、改めて防火対策について考えてみる必要があるでしょう。

車内に換気扇やシンクを装備している車において、調理場所周辺に燃えやすいものを置かないことはもちろんですが、火を出してしまった場合に備えて消火器をすぐに使える場所に置き、常に薬剤の使用期限に気を配る事ができなければ、他の車や建物に影響を与える場所での調理は控えた方がいいと個人的には思います。ちなみに、私の場合は車内で調理はしないので消火器の備えはありませんが、何かの時のためにペットボトルの水を複数用意していますので、初期消火程度ではありますが使うことはできます。そうした装備のない車での調理は、サブバッテリーを使った家電を使ってのものでなければとても危険でしょう。これは基本的な想定ですが、火器を外に持ち出しての調理についてもさまざまな想定が必要なように思います。

まずは火器をひっくり返しても周辺に火が燃え移らないように、調理場所の選定が求められると思います。このブログで紹介した燃料用アルコールを使ったアルポットは普通のアルコールストーブと違ってアルコールを染み込ませた芯に点火するようになっているので燃料をぶちまけてしまうような事にはならないと思いますが、背が高いという特性により地震だけでなく強風でも簡単に倒れてしまうので、注意する必要があります。火がついたまま倒れてしまったら、冷静にアルポットを元に戻し、上からフタをかぶせて確実に消火します。火が別のところに燃え移ったら、これもあわてず水筒やペットボトルに入れて用意しておいた水で消火しましょう。

今回の震災では、今まで絶対に大丈夫だと自信満々だった一流企業でさえ結構いい加減に危機管理をしていたことを露呈してしまいました。そんな状態の中、個人でどこまで危機管理ができるのかという不安は当然あると思いますが、自分の過失で多くの関係ない方に迷惑を掛ける可能性の高い日頃の行動というのは、自ら正していくしかありません。大きな事故を起こせば、現場の人たちだけでなく、公共駐車場における車中泊禁止という状況も十分考えられます。巡り巡って車中泊を楽しんでいる多くの人たちにも迷惑を掛けるような事にもなりかねませんので、これからも車中泊の旅を続けていこうと思われている方は、自分で自分の首を締めるような事をしないように考えた上で行動することを心掛けることが重要だと思います。


燃費把握の必要性

まだまだ福島の原子力発電所の事故は終わっていませんし、そんな中、まだ起こってもいない事故の話をするという事は、どうかとも思うのですが、あえてこの話から書かせていただきます。

私の住む静岡市周辺は。中部電力の浜岡原子力発電所からおよそ30kmの位置に存在します。つまり、福島の事故であったように風の方向などにより、状況によっては緊急避難を強いられる可能性もないとは言えません。今後の東京電力が避難民に対してどれくらいの賠償をするのかというのは、直接被害を受けている方々だけの問題ではありません。もし今、東海地震が起こり福島と同じような規模で発電所の事故が起こってしまったら、島田市・焼津市・藤枝市のほとんどが対象になり、風向きによっては静岡市や浜松市あたりでも同様の避難指示が出、個人や企業への賠償を中部電力および政府はやらなくてはならなくなります。その際、賠償額は一体いくらになるのかわかりませんが、恐らく今回よりも大きな影響を受けるであろう事が予想されます。

恐らく、たて続けにそんな災害が起きてしまったら、とても政府や電力会社には賠償金を払い続ける体力はなくなり、被害者の多くは泣き寝入りせざるを得なくなる最悪の想定も成り立つわけですが、それでも今と同様に原子力発電による電力供給を継続するのかどうか。これは一地域だけの問題ではなく、原子力発電所の近くに住まれている方々にとっても同じ心配が出てきます。私たちは今後の政治的な判断を注視しつつ、いざという時の危機管理についても考えなければならないと思います。

賠償云々は後からでもいいとして、実際に事故が起きてしまったら放射能の影響のない場所まで逃げる必要があります。家族全員が無事に会えたとして、ばらばらになるのは避けたいところですから、移動手段はやはり車ということになっていくのだろうと思います。

逃げる場所がどこかという問題は当然ありますが、それ以前にどこの道なら通れるのかという情報がどこまでわかっているかという事は大変重要です。もし東海地震が起こり、国道一号線と東名高速道路の併走する区間がダメになったとしたら、これはもう車で逃げる事は不可能です。それ以前にあらゆる物の輸送がだめになるわけで、関東や東北方面への関西からの道は日本海経由と中央道しかなくなってしまいます。今は第二東名も工事を行なっているようですが、せめて迂回路がない部分だけでも今の高速道路とつなげておかないと、これを書いている今でも想像できないような大きな問題が生じるかもしれません。

何とか通れる道があり、そこから避難できるようになったとしても、果たしてその時、車にガソリンが入っているのかどうかはわかりません。ここまで読まれた方は、ぎりぎりまでスタンドに行かないような給油の仕方ではなく、常に少量ずつ継ぎ足すことで満タン状態をキープするような乗り方の方がいいように思います。旅行の際も同じです。手間はかかりますが、市街地から出るような場合は、まだ十分だと思っていても満タンにしておく事が何よりも安心です。そして、非常時の避難の際は、ゴールデンウィーク期間以上の渋滞を覚悟しなければなりません。

ここでもう一つの問題があります。皆さんの中の多くの方はご自身の車の実走燃費を大体把握しているかとは思いますが、渋滞時にはどの程度なのか把握している方は少ないでしょう。私のワゴンRの場合は、あとどのくらい走れるのかトリップメーターを切り替えると概算ですが表示するようになっています。そういった機能がない車に乗られている方は、今後そうした渋滞に巻き込まれた時には給油量と走行距離のデータを取っておくことは大切です。残りの燃料でどのくらい走れるのかを考えながら日々の車の運転をする事で、いざという時の避難経路や避難場所の選定に役立ちます。まだまだ全国的に地震への警戒が必要な状況は続くと思いますので、日頃の運転にも十分注意しましょう。


ハイウェイオアシスの効用

今回の旅では東名高速道路から東海北陸自動車道へ入り、郡上八幡・白川郷経由で富山方面へ抜けていったのですが、改めていろんな発見がありました。途中で高速道路を下りなかったのは土曜休日1,000円の制度を活用したせいですが、高速道路に乗ったまま、いろいろな事ができるようになっているのを改めて発見した次第です。

というのも、ハイウェイオアシスという車は出られないものの、人だけなら高速道路外に出られる施設が増えてきました。静岡周辺で言うと富士川楽座がそうですし、足柄の上下線にあるサービスエリアもそうです。ETC専用の出入口を併設している場合もありますが、私が注目したのは車をサービスエリア内に置いて歩いて行ける施設の充実度により、新たなハイウェイオアシスの価値が見えてくるということです。

今回利用したサービスエリアのうち、城端SAの上下線から出られるすぐのところに温泉施設付きの宿泊施設「桜ヶ池クアガーデン」があります。一般的に、高速道路から降りずに車中泊以外で宿泊できる施設というのは、足柄上りと多賀の二箇所にあるレストインか、壇ノ浦と佐野にある民営の「旅籠屋」さんしかありませんが、このように、自由に外に出られるハイウェイオアシスから行ける施設は、今回通った中ではもう一箇所ありました。ひるがの高原サービスエリアの上り線から行ける「ホテルクックラ」は時期によっては格安のプランをネット上で提供しているようなので、高速道路を使って車で旅に出る際は、念のために自分の行く行程にあるハイウェイオアシスをチェックし、体調が優れなかったり、どうしてもAC電源による充電が必要であるなど、車中泊だけでは対処できないような状況が起こった際には当日の空きがあれば宿泊できるような感じで下調べをしておけば安心だろうと思います。

また、今回の旅で改めて実感したのは、同じ高速道路であっても極端にガソリンスタンドを併設したサービスエリアの数が少なかったり、自販機だけの単なる休憩スペースとしてのパーキングエリアが思いの外多いということです。普段高速道路を使っていて、とりあえずサービスエリアかパーキングエリアで食べ物その他を補充しようと安易に考えていると、補給ができるところがなくて大変な旅になってしまう可能性もあります。高速道路内の施設についてはインフォメーションのエリアマップで確認することはできますが、先に紹介した外の施設の概要まで網羅したものというのはすぐには見付けられないかも知れません。高速道路が土曜・休日1,000円のうちに遠くへ行こうと画策されている方については、実際に使うつもりはなくても、周辺の施設についてもきちんと下調べをしてから出掛けられるようにするといざという時の助けになりますので、少なくとも外部から出入りできるハイウェイオアシスについてはきちんと調べておきましょう。


高速千円も今夏限り?

昨日のニュースで、東北地方の復興にあてるため、週末の高速道路の特別料金を夏ごろには廃止するという感じで政府が動いているという報道がありました。

もちろん、あれだけの被害が出たところを復興させるのですから、どこからかお金を出さなければならないことはわかっているので、こうした流れには従うと思いますが、私の場合はこれで高速道路を使った無茶な計画を立てることはなくなるでしょう(^^;)。

そういったこともあって実は昨日、急に思い立って早朝にに出発し、日本海側の富山県滑川までホタルイカの発光ショーを見に行ってきました。富山駅周辺で買い物もして帰ってきましたが、あまりの観光客の少なさにびっくりしました。道すがらラジオを聞いていると、高山や昨日から開通した立山黒部アルペンルートでもかなり観光客が減っているようで、高山の旅館では今からでもゴールデンウィークの予約は大丈夫なんだとか。

これだけの大きな震災に見舞われた方がいる中で、観光目的で出掛けていいものかどうかというのはこれから常について回る問題でしょう。一つ言えることは、夏以降の高速道路の料金の特例廃止に伴い、全体的な自粛ムードの流れは止まらないということはあると思います。経済活動を自粛することについて、賛否両論が言われていますが、震災復興税などもそうですが、政府の誘導によってある程度の流れというのが決定してしまうということで、普通に家族そろって旅行へ行くということ自体が贅沢な事になってしまうように今後はなっていくのかも知れませんね。

ただ、自粛しながら旅行も楽しみたいと思っている人にとって、車中泊の旅というのはある一定の選択肢の中の一つとして改めて浮上してくる可能性はあります。高速道路を使わずに遠くまで移動するためには、旅の中の時間をうまく使うために前日の夜に出発し、適当なところで仮眠を取りながら進むことで、高速道路を使わなくても行動範囲を広げることができます。また、車の中が宿泊場所ということになれば宿代も節約できますし、食事も用意すればその分の出費も抑えられます。観光を生業にされている方にとってはますます車中泊の旅をする人たちというのはいまいましい存在になるかと思いますが、観光旅行自体を自粛する流れになっていくこともこれから予想されますので、何とかそうした方々と折り合いを付けて、世の中の自粛ムードの中でも楽しめる旅のジャンルとして認知されていく方向に進んでいってくれればと個人的には思っています。


家庭用蓄電池システムは買いか?

計画停電の対策としてということではなく、太陽光で作った電気を夜も使えるようにし、家庭用のバックアップ電源として、リチウムイオン電池を大量に搭載した家庭用蓄電池システムを大手メーカーが開発していましたが、それより先にベンチャー企業がその販売を先駆けてするそうです。

さすがに家庭用のバックアップ電源ということで、今までのポータブルバッテリーとは容量も段違いですが、その価格も段違いです(^^;)。ヤマダ電機で販売するものが1000wh87万円、2000whが189万円と新車の値段くらいするのですね。しかも、リチウムイオン電池には寿命がありますから、車用のバッテリーと比べてバッテリー交換のための費用もかなりのものになることが予想されます。

普通に考えればいつ起こるかわからないようなものにそこまでお金を掛けられない方がほとんどだと思います。ただこれも考え方一つのような感じもします。ハイブリッドカーを買わずに車中泊用のベース車を購入した上、こうした家庭用蓄電池を導入し、サブバッテリーシステムとして組めば、車中泊のための車としては今までよりも自由に家電製品を使えますし、いざという時の避難スペースとしても十分になります。普段は家の中に置き、夜間電力や太陽電池パネルから充電することで昼間の電力供給であったり、急な停電の際のバックアップ用途として、電力が復旧するまでの代替としてはかなり使えるのではないでしょうか。発表されている一連の製品はキャスターが付いていて移動も簡単に行なえるようになっているので、家でも野外でも場所を選ばずに使えるのはメリットが大きいような気がします。家のコンセントや、車の走行充電、太陽電池からどの程度の時間で満充電になるかを把握していないので確かなところまでは言えませんが、量産で安く販売されるようになれば、意外と多くの方に興味を持たれるような製品になるような気もします。

個人的にはこうした家庭用蓄電池に使われるリチウムイオン電池がハイブリッドカーや電気自動車と共通のものになり、多くの販売チャネルで捌けるようになれば、一気に電気を貯めて使うライフスタイルが一般化するような気もします。内部電池がユーザーの方で交換可能なカートリッジ式にでもなれば、家庭用蓄電池で充電したカートリッジ式の充電池を電気自動車で使うなんて芸当も可能です。常に余分なカートリッジ電池を用意しておけば、近所の買い物くらいに使うだけなら、全て家庭内で充電した電気で車の運用も可能になるかも知れません。さらに性能の落ちた電池のリサイクルをすすめ、今の鉛バッテリーのようになれば、急に電池の性能が落ちたとしても、それこそレーザープリンターのカートリッジを買い換えるように充電済みの新しいカートリッジ交換だけですぐ使用可能にできるでしょうし、そうなれば一気に全世帯に普及する可能性すら持っているのではないかと私は思います。

どちらにしても、こうした家庭用電源が真面目に購入を検討されるようなところにきたというのは停電対策としてだけではなく、車中泊やキャンプを楽しんでおられる方にとってはいい傾向ではないかと思います。何よりも、こうした蓄電池が身近になるライフスタイルが普通になるなら、24時間電気を作り続ける必要はなくなり、電力会社にもかなりの余裕ができるようになるかも知れません。明るい未来をぜひともメーカーの方々には提供していただきたいものですね。


荷物のつめ方について

ここのところ、ちょこちょこと車の中に入れておくものをいじっているのですが、改めて何をどこにしまっておくかということについてちゃんとしておかないとまずいなあと感じることがあります。

いくら便利な道具であっても、それがどこに仕舞ったか忘れてしまったり、荷物の奥深くに入ってしまっていていざという時に使えないというのでは困ります。かくいう私も最初に荷物を積み込んだときは、必要なものが全ての荷物を出さないと取りだせない床下に入れておいたことがあってひどく後悔しました(^^;)。

車中泊のために用意するものというのは、だいたいの種類で分けるとこのような感じになるのではないでしょうか。

・家電、携帯電話、パソコンなど機械物系
・寝床作りや毛布、シュラフなどの寝具系
・調理器具系
・水筒、カップ、歯磨きセットなどの日用品系
・食料およびミネラルウォーターなどの食品系
・薬、工具などの非常用具系

だいたいこんな感じですが、車中泊の旅においてどんなものを使うかということは数多く出掛けているうちにだんだんわかってくることだろうかと思います。ただ、非常用具を出す頻度はそれほど多くはありませんし、寝具は寝るときに使うだけなので移動中にはほとんど出番はないでしょう。キャンプ場を使わない旅ならばそもそも調理器具を使う事もないので、旅の中で全く使われない可能性も出てきます。

私の場合はとりあえず、水筒やカップ類、歯磨きを含めたお風呂セットはすぐ出る場所に置いておき、クーラーボックスもすぐに開くような形でセッティングしています。使わないものをどこにまとめられるかによって、旅先での快適度がアップすることは間違いありませんので、改めてご自身の荷物のセッティングについて考えてみるのもいいかも知れませんね。


プリムス ライテックケトル 0.9L

普通の車中泊の旅ではまず出動する可能性は少ないキャンプ用品ですが、半分災害対策用、半分趣味でキャンプ用のやかんを購入してしまいました。値段は2千円ちょっとと、普通のやかんとしてはその容量と比べると高めですが、キャンプ用品としてはごく普通の価格設定だと思います。

キャンプ用のやかんの特徴というのは、余分な出っ張りを極力抑えるような作りになっていて、別の鍋にすっぽり収まるように工夫されています。先日のエントリーで紹介した万能蒸し器の中に収納すれば新たな収納スペースを作らなくても持ち運べます。写真のように収納袋も付いているので、中でこすれても外観が汚れないのが嬉しいです。

こうしたキャンプ用のやかんの多くはアルミ製で、内部の加工などもないものもあり、ものによってはアルミの成分が染み出してくるのではないかという不安から今まで積極的に持とうとは思わなかったのでした。それでも、ステンレス製かチタン製のものも購入候補に入れていたのですが、このやかんはアルミ製ですがきちんと加工されており、内部については特に写真のようにノンスティック加工になっていて、手入れも簡単で水をはじくので、中のものが染み出すような心配はありません。用途としてもお湯をわかすだけのものですので、フライパンや鍋とは違って、空焚きに気をつければ、加工されたものが剥がれ落ちる心配はしなくても大丈夫なのではないかと思います。

容量は0.9Lと、二人くらいまでなら大きめのカップ麺のお湯も供給できるので、まあまあ十分の大きさです。今のままではキャンプをする時以外には使う場面がないという感じではありますが、今後車中泊に対する見方の変化で、道の駅あたりでも簡単な調理が可能な場所が出てきたら、アルポットよりもバーナーとこのやかんの組み合わせでティータイムや簡単な食事のための湯わかし用として使ってみたい気もします。


防水対策について考える

個人的な震災の備えとして、あまり金目のものでないものを中心に車の中に入れています。最近のテレビコマーシャルでトヨタが、エコドライブのために余分な荷物は下ろしましょうというようなメッセージを流していますが、私自身は多少車が重くなり、それによって多少の燃費の落ち込みがあっても災害対策用の荷物は下ろすつもりはありません。いざという時に必要なものをすぐにまとめて持ち出すなんていうことはまず不可能ですし、とりあえず着のみ着のままで逃げたとしても、車さえ無事ならば何とかなります。オール電化の住宅などというのも国策にまんまと乗せられた結果だという感じになってしまっていますが、いくらテレビで何回も出ているからと言って、安易に信じることをしないで自分で考えてから決めるようにしたいものです。

ここでは色々なデジタルデバイスや家電を紹介させていただいていますが、これらを災害用として使うことを考えた時、問題になることがあります。ひどい衝撃を与えた場合もそうですが、とにかく水に弱いのですね。防水をうたっている携帯電話やラジオでも、水中で使える程の防水性能はないのが普通です。

今では連絡先を全て携帯電話の中に電子化してしまっている方は多いと思います。こうした情報はうっかり水に落としただけでアウトですから、ある程度の対策が必要です。まず考えられる事は、連絡先をmicroSDカードにコピーしておくという方法です。カード自体は防水仕様ではありませんので水没した場合、読み込みはできなくなると思いますが、真水の場合は十分に乾燥させることで復活する可能性は残ります。海水に水没したような場合はさらに復旧は難しくなりますが、塩分を抜くため蒸留水で洗浄し、無水アルコール(エタノール)で置換を繰り返す事で復活する可能性は0ではありません。それでも駄目な場合は専門の業者に依頼する方法であったり、防水機能の付いたカードを使うなどの方法もあるものの、とりあえず今すぐできることというのは、日頃からデータをmicroSDカードにコピーする習慣ではないかと思いますね。

データの避難の手法として、物理的なメモリーにコピーをするのではなく、インターネットを利用してネット上にコピーを作っておくというのも方法としてはあります。デジカメの画像については、画像ファイルをインターネットディスクにアップロードするというのは普通に行なわれています。ファイルについても同様にアップロードできますが、ネット上に置いておくことにより、その内容をだれかに見られてしまう可能性はありますので、ある程度の割り切りは必要だとは思います。最近流行のandroidOSを使ったスマートフォンの場合は、常にデータの同期をしている場合、連絡先のデータなどはGmailのアカウントとともにネット上に保存されています。使っているハードがダメになっても、新しいものが手に入れば1からセッティングをしなくて済むという事はある意味メリットでしょう。必要最低限の情報をスマートフォンに入れておけば、gmailのアカウントを使ってパソコンからもスケジュールや連絡先、メールの内容をどのパソコンからも確認することができますので、スマートフォンを持っていない方であっても、とりあえずgmailのアドレスを作り、パソコンや携帯メールの内容をgmailのアドレスに転送するようにして、重要なデータをネット上で保管するような形を作っておけば、災害で一切のデジタルデバイスを失ったとしても基本的なデータは引き継ぐことはできますので、ある意味安心してパソコンを置いて逃げられるということにもなります。

ただ、そうは言っても罹災した直後に何とかして情報を得なければどうにもならないということで、私の持ち物の中で何とかして使いたいものにラジオがあります。写真のものはラジオが付いたSANYOのICレコーダーですが、イヤホン出力だけでなく小さなスピーカーからの出力もできる事が気に入って常にかばんの中に入れています。このラジオは当然ながら防水仕様ではないので、どの程度の効果があるかはわかりませんが、きちんと密封できるビニール袋に入れています。かばんごと長い時間水中に沈むようなことがない限りは壊滅的なダメージを受けることがないよう祈るしかないですが、常に出して使うものでなければ、このような防水対策でもないよりはましではないかと思っています。

ここまでは主にデジタルデバイスの防水対策について書いていきましたが、やはり水に濡れても何とかなるというのはデジタルよりもアナログの方が復旧できる可能性は高いですね。泥だらけの土地の中からさまざまな物を掘り出している光景を見ていると、写真などはデジタルカメラで撮ったものであっても、紙にプリントしてアルバムで保管しておかないと、内容の確認すらできません。ご家族で撮影された大切な写真をハードディスクやディスクのみに保管されている方は、改めて写真を確認した上、残しておきたい写真を改めてプリントに出してアルバム形式で保管するような事も考えてみた方がいいのではないかと思います。


GENTOS リゲルヘッドライト GTR-931H

以前に紹介したアルカリ単三電池1本で約10時間(カタログ値)光るLEDヘッドライトGTR-731Hの後継機として2011年4月から発売されたものですが、さすがにこれだけの地震が続く状況ではなかなか手に入れるのは難しいでしょう。それでもここで紹介させていただくのは、急な停電に強い明かりだと思うからです(メーカーサイトの写真では、前のモデルとほとんど同じなので、今回は写真は割愛させていただきます)。

これを書いている現在、旧モデルのGTR-731Hとの実売価格の差はほぼないと思いますが、さまざまな改良が加えられているようです。充電池のニッケル水素電池のうち、三洋のエネループに限り動作を保証するようになり(あくまで私の場合ですが、前のモデルでもニッケル水素電池で点灯させることに問題は生じていません)今のところ、明るさも26.6ルーメンから45ルーメンと倍増しました。また、GTR-731Hの点灯パターンは点灯と点滅のみでしたが、GTR-931HはHighモードで約8時間(アルカリ電池の場合 以下同じ)Lowモードで約24時間となっています。実際に試したわけではないのですが、停電対策で使うような場合、全く明かりが取れなくなるわけですから低照度の方でも十分実用になるのではないかと思います。

これから停電対策のための明かりを揃えようと思う場合、私自身の考えで言えば、電池は入手しやすいものでかつ使う本数が少ないもの。更にその電池で長い時間使えるものということになるでしょうか。限られた数の電池で長く使うためには、そういった理想に近いものを選ぶといいと思いますが、GTR-931Hはこれらの要求を一通り満たした一本として、手元に置いておきたいライトの一つに挙げられるものだと私は思っています。他にもさまざまなおすすめのヘッドライトはあるものの、電池の構成が単四×3本だったりとかするので、普通4本ずつパックになっている電池をうまく使い切れない可能性があるものもあります。その点紹介したGTR-931Hは単三1本のみですので、まず問題なく使い続けられるでしょう。

先日の東北の大きな余震による停電で改めて思ったのですが、非常用の明かりというのはすぐ手の届く所に置いておかないと役に立ちません。まずは懐中電灯の類を手の届く所に置いておくことが大事です。そんな中でも、すみやかに避難するためには両手が自由になるヘッドライトが適しています。単なる停電でなく、今回のように地震に伴う停電が夜中にやってきたら、昼間ならいいですが、夜になって全く明かりの消えてしまった室内ではどこに何が置いてあるかも確認できず、足元の確認もできません。大事なものを持って安全に逃げるためにも、懐中電灯とヘッドライトで迷ったらまずはヘッドライトを購入しておくことをここを読まれている皆さんにはおすすめしておきます。


日本通信 b-mobile Fair 

以前このブログで書かせていただいた、日本通信のU300 SIMで全く通信できなくなるという状況について、相変わらず日本通信からの連絡は入っていませんが、メール連絡後なぜか普通に切断することなく使え、その後も通信自体は全くとぎれる事なく現在に至っています。通信スピードについては、場所により差は出るかと思いますが、私のいる静岡周辺では日中でも極端なスピード低下はなく、早朝あたりには300kbps近くのスピードをたたき出しています。

使っている日本通信のSIMは今年の5月はじめに期限を迎えるので、更新をどうしようかと思っていたら、また新しいプランが出てきました、それがb-mobile Fairというドコモのスピードと同じ早さで使えるプリペイドSIMです。

有効期限4ヶ月で1GBを9,800円という料金設定というのは正直微妙ですが、4ヶ月ないし1GBで使い切った後のオンラインチャージ金額は8,350円と少々安くなります。ただ、現在AmazonでIDEOS用として売られている6ヶ月+1ヶ月のU300 SIMの本日の価格は、13,544円と月々2千円以下で済みますので、導入するかどうかは現状のU300のスピードに不満があるかどうかと、毎月のパケット利用料がどの程度になるのかが基準になるでしょう。

私自身の感想ですが、今の使い方でいうとスマートフォンで動画を見るような使い方はせず、ソフトのダウンロードなど、b-mobile U300では多少厳しいネット接続を行ないたい場合は無線LANが使える環境まで我慢できるので、今さらパケット数を気にしながら使う方がストレスが溜まりそうです。ただ、スピード云々については個人のとらえ方によるところが大きいので、一旦遅いと思ってしまったら日々ストレスとの戦いになってしまうわけで、パケット数を管理しながらでもこのプランにする意義はあるのかもしれません。

何しろ、日本通信のプランは全てプリペイド方式になっているため、取りあえず新しいプランを試し、駄目そうだったら改めて元のU300に戻してもいいわけです。こうなってくるとどうしてもSPモードを使ってメールが使いたかったり、動画を中心にかなりのパケット数を使うヘビーユーザーでない限り、いわゆる2年縛りのない日本通信のプラン使い分けというのは十分検討に値するプランになってきたと言えるでしょう。IDEOSやLight Tabの本体価格も、当初から比べるとかなり安く売られている時もありましたし、このまま携帯電話各社が今のような端末価格や通信費を維持しながら営業をするならば、使い方を限定できる方はあえてドコモと契約しなくてもいいのではとすら思います。

例えば、IDEOSとLight Tabを二台持ちして、通常はU300のSIMをIDEOSに差してLight Tabはテザリングや無線LAN経由で運用しておき、どうしても高速による通信が必要になったような場合にb-mobile FairのSIMを買い足してLight Tabに差して使ったとしても、その月額の合計はドコモのパケホーダイの月額よりも期限の4ヶ月いっぱい使うようにすれば、二枚のSIMカードを導入し、二台同時に使っても合計しても安くなるわけです。一気に1GBを1ヶ月で使い切るほどのネット接続をしてしまってはフラットなドコモ契約が有利ではありますが、選択の幅が広がったことについては素直に喜びましょう。