適正な価格で買い物をするために その3 生産終了品の適正価格について考える

 前回および前々回について、プレミア価格と適正価格を分ける基準と言えば、一般に販売されている場合にいくらぐらいで売っているかを考えれば良かったので、定価さえわかればいくらぐらいで手に入れるかの判断がしやすいと言えます。しかし、これから考えていこうと思っているすでに新品では買えない品物というのは、値段があってないようなものであると言えます。ある所ではゴミ同然の価格になっていても、希少価値があるものや代替品がないために高い値段が付いてしまっていることもあります。まず、インターネットで物の値段が高くなってしまう仕組みについて分析してみましょう。

 まず考えられるのは、ヤフーなどのオークションで多くの人から入札があって決まるような場合です。出品されたものが同じ期間で1つしかないような場合はびっくりするほど上がってしまう可能性も有り得ます。できれば、競争相手がたくさんいるオークションは控え、以前にさかのぼって調べたらある程度の個数が落札されている場合は、そのデータを見ながら、だいたいいくらぐらいの落札額が普通なのかは予想できるでしょう。オークションでの落札額について、以下のサイトからだいたいの落札相場がわかります。直接オークションに入札する前に以前の出品から相場を確認し、あまり高くなるようだったら別の入手方法を模索してみるのもいいでしょう。

http://aucfan.com/

 ちなみに、ネット上の相場というのはオークションだけで決まるわけではありません。中古品をネット上で売買する手段として、メジャーなところではアマゾンのマーケットプレイスがネットオークション並みに認知されています。アマゾンのサイトで目指す品物を検索すると、アマゾンが売っている新品とは別に、新品はもとより中古品や未使用品の出品としてアマゾンに登録した人および会社が自分で値段を付けて出品していることがわかります。これがマーケットプレイスの出品です。場合によってはブラウザの画面を開くと、アマゾンが出品しているのにマーケットプレイスで出品している価格が出てくることもあります。そのまま購入手続きをすると、送料無料を見込んでアマゾンから直接購入したつもりがそうではないところから注文してしまう事例もありますのでご注意下さい。すでに生産終了してしまっている品についてはアマゾンの出品はありませんが、中古品を出している人が複数いるなら価格と送料はまちまちになっています。この価格は出品者が決めるため、値段を付ける人の気分次第というところがあります。だいたいは対抗するネットオークションの価格に近くなっているとは思いますが、そうした金額についてもオークションの相場とともに頭に入れ、どこから買うのが安いか、安い場合でも品物の状態はどうかなど総合的に判断してネット上で購入する場合のだいたいの金額を割り出します。

 その上でどうするかというと、これまではプロと素人が一緒になった市場での値付けであるので、本だったら古本屋さんのサイトから同じものを検索し、モバイル端末なら中古専門の販売業者のサイトを調べ、さらに価格を比較してみることが大切です。中古品を扱う業者のサイトでは細かな状態も記載されていますし、近くに販売店がある場合には直接行って状態を確認できます(店頭とネットとの併売をしている場合)。ネット上にはさらに品物を安く買えるアウトレット品を専門に販売している所もありますので、そういった場所も探してみるべきでしょう。

 ある意味ここまで調べても物欲が無くならなければ(^^;)、そのまま安くて状態のいいものを買ってもいいのですが、もう一つ重要な点があります。それは、本なら全く同じ内容で再販されたり文庫が出ていたりして、それなら格安か普通の価格で買えるとか、機械ものの場合でも実は後継機が出ていて、自分のやりたいことは新しい製品を定価で買えばそれで事足りるような場合がないかということです。

 物の値段とは面白いもので、先日の東京駅100周年のSuicaもJR東日本の追加販売の情報が流れた時点でプレミア価格は付かなくなりました。これと同じで新しい製品情報を知っているかどうかで古いものをあえてプレミア価格で買うことを避けられる場合もあります。やはり様々なことを知っているか知らないかで、同し物でも高く買ってしまったり安く買えたりの違いが出てくるのです。これは古本の話ですが、アマゾンマーケットプレイスに出品している本全てに相当高い値を付けているので有名な人(お店?)がいます。極端な場合、1円で出品している本が多くあるのに1万円以上で出しているケースもあるのですが、こんな値付けで利益が出るのかと思われる方も多いでしょう。これは私の想像でしかありませんが、もしもある事件が起き、とある本の存在がクローズアップされたとします。ネットで安く買える分というのは出品されている数しかありませんので、安い値付けの本が全て売れてしまった場合、1万円以上の値が付いているその出品者の本の価格があたかもその本の価値のようにネットには表示される場合も出てきます。それまで、同じ本が1円+送料で買えたことを知らない人は、こんな値段もありかと思って注文される可能性もないとは言えないでしょうし、そうしてネット上の在庫の無くなった時を狙ってあえて高値を付けたままで放置しておく商売の方法もあるのです。情報を知らずにクリックして購入してしまい、その後に多くの人が安い値段で出品したことがわからなければ、単なる商取引として成立して終了です。まさに、情報の有無が購入金額を左右する一例ではないでしょうか。希少価値があって定価より高くなってしまうものがあったとしても、複数出品されていたり、時間の経過とともにその売値にも変化が生まれますので、買い手としていくらまで出せるのかを考えながらより安く買えるところを探したり情報を入手していくことが大事だと思います。もしどうしても欲しいものにプレミア価格が付いてしまっていたら、購入の参考にしてみてください(^^)。


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