世の中は全てスマートフォンになるの?

 昨日のニュースで、携帯電話会社の出した夏モデルが発表されたのですが、最大手のNTTdocomoの出した新機種は、キッズケータイ(主に小学生以下の子供のために作られたもの)以外は全てスマートフォンで、らくらくフォンすらもスマートフォン化されるとのことです。

 今はそれほど問題にならないかも知れませんが、使っている携帯電話が壊れ修理不能ということになった場合、ショップに置いてあるものがスマートフォンしかなくなっていたとしたら、営業の最前線ではかなりの悶着が起きるであろうことが予想されます。

 何しろ、スマートフォンは電源を入れているだけでもバックグラウンドで通信を行っていますから、スマートフォンに機種変更した場合、通常の基本料金に加えてパケット定額プランに加入しなければならなくなっています(パケット定額プランに入らないと青天井の請求金額が発生する恐れがあるため)。ちなみに、それまでは受信専用で月々千円以内で携帯電話を維持していた人の場合、ドコモで一番安いらくらくスマートフォンのプランでも、月四千円は最低かかるのだそう。ショップ店員がほとんど料金体系のことなどわからない顧客に対し、どのようにこの事を説明するのか興味はありますが、今の社会というのはさまざまなストレスがかさんで、ほんのちょっとのきっかけですぐに爆発してしまうような生活を強いられている人たちが多いですから、暴言を吐いて暴れるような人が数多く出てくることも予想しておいた方がいいように思います。昨日のテレビニュースでは本当にどこの局でもこれも時代の流れかとでもいうような調子で流しているような感じになっていましたが、下手をしたら近い将来の社会問題にさえなりかねない話ではないかと私は思っています。

 このような、何でもかんでもスマートフォンにしなければならないような論調についてですが、私にはそれほどスマートフォンがいいとは思わないのです。後からどんどんアプリを加えることができるのは便利である反面、長くスマートフォンを使えば使うほどだんだん処理能力が遅くなっていくというのはパソコンと同じでしょう。私の場合は通話とは関係ないデータ専用のSIMカードを入れて使っているので突然のフリーズにも落ち着いて対処できますが、電話もメールもネットも全て一台のスマートフォンにまとめている場合、全く予期しない状況の下スマートフォンがフリーズして電源ボタンを押しても反応しないような場合に電話がかかってきたらどうなるでしょうか。元々スマートフォンといっても音声通話をするために購入した方がほとんどでしょうから、基本性能が損なわれることはあってはならないことです。

 従来の携帯電話というのはできるだけそういうことがないように作られており、もし突然フリーズしたり再起動を繰り返すような不具合が生じた場合、状況によってはメーカーのリコールの対象になってしまうでしょう。しかし、スマートフォンについては使う人によってどんなアプリをどのくらい入れたかによって不具合が起こる状況は変わらないので、不具合が起こっても自己責任として処理されがちになるでしょう。そう考えると、全てをスマートフォンの1契約に集約するような事は私にはできず、通話は通話専用端末でやり、データ通信を白ロムで買ったスマートフォンでやっているのが私のパターンになっています。

 今後通常の携帯電話が新しく出ないということになると、今使っている電話を大切に使うということも大事ですが、すでに今使っている携帯電話の分割支払いの期間が終了している場合、あえて今買える携帯電話に機種変更し、それまで使っていた携帯電話もいざという時のために備えて保管しておくという選択肢も出てくると思います。恐らく携帯電話会社はスマートフォンにはしたくない顧客のために何らかの対応策を用意しているとは思いますが、何しろ現行で流通している携帯電話が将来も流通し続けるとは言えず、流通在庫が少なくなればなるほど機能的にも我慢を強いられることになります。本来はこうした問題は携帯電話会社が考えなければならないことなのでしょうが、今回私が書いた文章を読んで不安を感じた方は何らかの対応策を取った方がいいような気がします。


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