テレビ映像が乱れる可能性のある700MHz帯電波って?

すでに対策が行なわれていて、改めてここで紹介するような事は終わっている地域も存在しているかも知れない中ではありますが、先日自宅のポストに一枚のチラシが放り込まれていました。同じチラシを見た方は、いきなりの事なのでちょっと面食らった方もいるかも知れません。まだ来ていない地域の方もいるかと思いますが、私の住む地域ではテレビ映像が乱れる可能性があるということを知らせるためのチラシが恐らく近所の全ての家に投函されていたのではないでしょうか。

しかしいきなりこんなチラシを見たら、何か怪しい気がするでしょうし、もしテレビの電波を正常に受信できなくなった場合、何かしらの対策にお金がかかるのかなど不安な気持ちを持ってしまう方もいるかと思います。

このチラシは一般社団法人「700MHz利用推進協会」というところが作って配布しています。この法人は携帯電話の大手キャリアである「NTTdocomo」「KDDI」「沖縄セルラー」「ソフトバンクモバイル」という日本国内をカバーする通信事業者が全て加入しています。

携帯電話やスマホの事情に詳しい方なら何となくわかるのかも知れませんが、そうした事情を知らない方からすると、いきなりテレビが見られなくなるかも知れないとなると、これからどうなってしまうのかと不安になる方も少なくないと思いますので、ここで改めてこのチラシの意味について紹介させていただこうと思います。

まず、地上波デジタルのテレビがなぜ乱れる可能性があるかというと、現在テレビの使っている周波数と、これから本格的に携帯・スマホで使おうとしている周波数がそれほど離れていないため、混信を起こす可能性があるからなのです。周波数が近いとは言っても全く同じでなければ混信は起きないと思われるかも知れませんが、例えば夜にラジオを聞いていると、特に夜になると昼間問題なく聞けていた放送局が隣国の高出力の放送の影響を受けて、その大出力局の近くで放送している国内の放送がまともに聞けないような事が起こります。

それこそ昔には違法CB無線を搭載したトラックが家の前を通るとテレビの画面が乱れたり、無線通信の音楽が直接テレビから聞こえてきたりと、電波の出力が大きくなればなるほど、周辺にも影響が出やすくなってしました。特にテレビの視聴に影響があるということは受信料を払っている家庭からしたらとんでもない事なので、すぐに何とかしろと思うはずです。違法でなくても趣味でアマチュア無線の電波を出していた人は大変だったと思います。アマチュア無線機の出力が免許で認められた出力の範囲を超えていないかどうかを確認の上、さらに電波を出している時に近所のテレビが問題なく見ることができているかもしっかり確かめてから、本格的に電波を出すようにしないと、趣味としてのアマチュア無線を続けることは難しいような状況もあったでしょう。

その頃に比べると技術も上がり(そもそも電波の波長も違うので一概に昔の事と比べること自体がおかしいのかも知れませんが)、さらに違法ではない電波同士の干渉についての話であることから、そこまで日本国内のあちこちで問題が起こるようでは困るのですが、どちらも国内で止めることのできないインフラであるためにここまでの大事になったとも言えます。とにかく携帯の電波によってテレビが乱れるという状況はあってはならないということだけは昔も今も同じで、受信料の事はこのブログでも何回も書いていますが、電波障害でテレビが見られないというケースが日本全国で頻発すれば、テレビ局も携帯キャリアも困ります。そこでチラシを使っての告知をここまで大々的に行なっているのだということです。

しかし、そもそもテレビの受信障害を生み出すかも知れない携帯電話の電波をなぜテレビ放送のすぐ側ではじめる必要があるのかと思う方も当然いると思います。ただこれは、現状でのモバイルインターネットの混雑ぶりを日々感じている方にとっては、早く何とかして欲しいと思える事だと思います。

現在の携帯電話の電波には多くの種類があるのですが、その中でも主力と呼ばれるものは800MHz帯と言われていて、山間部やビルの間もすり抜けて受信することができるのですが、いかんせん多くのユーザーが、通話だけでなく延々とデータ通信を行なうためにひしめき合っているために高速道路でいうところの渋滞が起き、高速クーポンを使っていても急にスピードが落ちたりダウンロードが止まってしまったりという現象が普通に起こっているのはご存知の通りです。

そこで、テレビの地上波アナログ放送が終了したことで電波の割当を再編し、国内の携帯電話のキャリアに分配して今後のネットを含むモバイル通信網の使い勝手を良くしようと今までのメインと800MHz帯だけでなく、800MHzの電波と性質が似ていて、プラチナバンドと呼ばれる700MHz帯を本格的に携帯キャリアが使おうとしているのです。普通に700MHz帯が使えるようになると現在のようなネットの混雑を少なくし、より多くの人が恩恵を受けることが期待されています。ただし問題としてあるのがテレビの電波と干渉してしまうかも知れないということなのです。ですから本格的に携帯電話がこの周波数を使う前に、電波の発射実験を行ない、エリア内にある住宅でどの程度テレビに影響のあるかということを調べる必要があるということなのです。

チラシには「費用を請求することは絶対にありません」と書かれていますので、逆に言うと今後携帯電話の新しい電波が飛ぶのでテレビ受信障害のための工事を有料で行ないますという業者がいたらその業者は悪質な業者ということになります。チラシにはコールセンターの番号も書かれていますので、もしこの種のチラシが自宅に配られているのを見付けたら、捨てないで取っておくことをおすすめします。

そして、実際に今までには考えられないブロックノイズや画面がまっ黒になるなどの受信障害が起こったら、早めに連絡を入れて対策工事を行なってもらうようにしましょう。具体的な作業としては、受信障害対策用のフィルターを取り付けたり、アンテナに電波を増幅するブースターを繋げていて障害が出る場合は、そのブースターを対策された品に交換するということが書かれています。自分でフィルターやブースターを用意しようとすると結構なお金がかかることが予想されますし、将来的にモバイルインターネットのみで自宅のインターネットをまかなう事を考えている方は、早めに連絡してテレビ受信への不安を消しておくことで、安心して自宅でネットを使えるようになるでしょう。チラシをすでに捨ててしまったという方は、以下のサイトでも同じ事が掲載されていると思いますので、そのアドレスを紹介させていただきたいと思います。

http://700afp.jp/tv

携帯電話の電波が700MHz帯を使うということは、すでに決定している事項なのでテレビ視聴に関する不具合をそのままにしておくということは、今後もずっと同じ不具合に悩まされてしまうということにもなってしまいます。私の所では7月20日からということになっていますが、同じようにチラシが投函された場所にお住みの方は、多少神経質になってもそれまでのテレビ視聴と比べて状況が悪くなっていないかをまずは確認するようにしましょう。


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